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【所有機材紹介】Crews テレキャスターシンラインタイプ

今回は所有機材紹介の第3回目、Crews maniac sound テレキャスターシンラインタイプです。


①概要・スペック

正面
背面

Crews maniac sound(クルーズマニアックサウンド:以下Crews)をご存知ない方のために軽く説明すると、
Crewsは東京・渋谷の楽器店「Hoochies(フーチーズ)」が展開するプライベートブランドで、ギター・ベースのみならずエフェクター等も展開しています。
詳細については以下のリンクをご覧下さい。

本ギターは、東京を中心に展開する楽器店「ミュージックランドKEY」の別注モデルで、2010年代半ば〜後半頃販売されていました。
この別注ラインはKTR(Key to the Rock)というシリーズで、他にもストラト、テレキャス、レスポール等も展開していたそうです。
その中の本ギターの型番は
TN-01ASH
であり、アッシュボディのシンラインタイプになります。

こちらを購入後に筆者が多数改造を施し、さわおさんが過去使用していたESPのシンラインにできる限り寄せたものです。ESPシンラインについては以下の過去記事をご覧下さい。


以下スペック

Body:アッシュ
Neck:メイプル
Fingerboard :ローズウッド
Nut:牛骨
Bridge:GOTOH GTC202(交換)
Front Pickup:Vanzandt True Vintage TELE Neck(交換)
Rear Pickup:Vanzandt True Vintage TELE Bridge Flat(交換)
Pickup Selector:3way
Control:マスターボリューム、トーン
Nut Width:42mm
Fretboard Radius:210R
Scale Length:648mm (ロングスケール)
Fret Size:ビンテージサイズ(詳細不明)
Number of Frets:21
Machine Head:Sperzel Trim-lock(交換)
Finish:トップラッカー(ネック)、オールラッカー(ボディ・リフィニッシュ)
製造国:日本
製造年:2017年
価格:¥151,800(定価)


②入手経緯

今から10数年前の学生の頃、ピロウズを好きになってDVDや当時出たばかりのYoutubeで過去のライブ映像を漁るように観て、次第にさわおさんが使用するサイクロンやシンラインが欲しくなってきました。

調べていくうちにサイクロンは既製で探せば手に入るギターということは判りましたが、シンラインの方はどうもオーダー品なのではないかという結論に辿り着き、早速ESPの店舗に赴き軽くオーダー見積もりをしました。

しかし、ギターオーダーを甘く見ていた筆者はその見積もり額(はっきり記憶していないが50万はくだらなかったはず…)にショックを受け、本人と同じESPでのオーダーはあっさり諦めました。

その後は似た見た目をした既製のギターがないか10年ほど店舗やネットで探しましたが、なかなか見つけることはできませんでした。

「それなら既製のギターを買って改造して近づければいいんじゃないか?」
そうと決まればまずベースとなるギターを探す訳ですが、その条件としてさわおさんのシンラインと同じく

  • ローズウッド指板

  • アッシュボディ

は譲れないため、これを満たしたシンラインを探しました。
元々ヴィンテージのシンラインはメイプル指板だったため、現在販売されているシンラインの多くはメイプル指板であり、ローズウッド指板はかなり少ないです。
加えてボディ材も一般的なシンラインはマホガニーであり、アッシュは少数派であるため、この2つを満たすだけでもかなり選択肢は狭まりました。

そんな中で某フリマサイトで新古品として出品されていた本機は、上2つの条件を満たし、価格も高すぎず安過ぎずでちょうどよかったため、2023年に購入しました。


③改造点

本機は改造点が多数あるため、前回までと順序を変えて先に改造点から紹介します。

⑴ボディのリフィニッシュ、ピックガード交換

さわおさんのESPシンラインの画像をもとに、とある業者に依頼して艶消しオールラッカーにリフィニッシュ、また別のリペアショップにてマットブラックのピックガードを作成してもらいました。
元のカラーが塗りつぶしだったため、杢目がどう出るか仕上がるまで心配でしたが、綺麗なアッシュ特有の杢目で一安心しました。

リフィニッシュ前の姿


⑵ピックアップ交換

続いてピックアップですが、さわおさんのシンラインが何のピックアップを搭載してるか不明なため、自分の耳を頼りにピックアップを選定した結果、フロント・リア共にVanzandt True Vintage TELEがしっくりきたので交換しました。
さわおさんのシンラインはフロントにストラトのシングルピックアップを載せていますが、以前試しに手持ちのseymour duncan SSL-1というストラトのピックアップを載せて今ひとつだったのと、カバーの付いていないテレ用フロントピックアップであれば見た目も音も近づけられたので、このピックアップにしています。

出典: https://www.taurus-corpo.com/vanzandt


⑶ペグ・ブリッジの交換

ペグは本人のと同じくスパーゼル・トリムロックというロック式ペグに、ブリッジも見た目が近いゴトー・GTC202という6連タイプのブリッジに交換しました。
スパーゼルに関しては、以前の日本の代理店が取り扱いを中止したことから現在国内でほとんど流通しておらず、中古で手に入れるのに苦労しました。

出典: https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/71774/
出典: https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/41128/?srsltid=AfmBOoqCy1FWldFEQnTIaTNtihzB-nmMfzfYJXhDc0sfXbyuvv-cdrHz


⑷その他改造点

その他にも細かい部分で、

  • ボリューム・トーンポットの交換(250kΩ→1MΩ)

  • ボリュームポットにスムーステーパーコンデンサの追加
    (1MΩにしたことによりボリュームを絞ると篭るため)

  • セレクター・ボリューム・トーンノブの交換(50年代のノブ)

  • ストリングスガイドの交換(円形)

  • ジャックプレートの交換(スクエアタイプ)

をしています。



④レビュー

⑴気に入っている点

まずは、さわおさんのシンラインにかなり近い見た目に仕上げられた外観です。
リフィニッシュの業者とはメールでしかやり取りしなかったため、色味が違ったらどうしよう…と不安でしたが、かなりそっくりな仕上がりになり、自画自賛ですがここまでそっくりなシンラインを所有しているのは自分だけなのでは、と思っています😁

音に関しても、ピックアップやポットを交換した影響か、あの甲高い音を再現できていると思います。

シンラインなので軽くて長時間掛けても疲れにくい点も気に入っています。


⑵不満点

気に入っている点と表裏一体な部分もありますが、

  • ややヘッド落ちする

  • 指板アールがややきつい(サイクロンやパワーキャスターに比べ)

  • かなりジャギジャキな音であるため、多ジャンルには向かない

  • ヘッド裏の「Key to the Rock」のロゴがいらない(正直ちょっとダサい)

  • 指板のローズウッドの色味が薄い

という点が、小さな不満点です。




次回は所有ギター紹介の最終回、ESPストラトタイプについて紹介します。

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