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【所有機材紹介】Fender Mexico Powercaster

今回は所有機材紹介の第2回目、フェンダーメキシコ・パワーキャスターです。


①スペック

正面
背面

Body:アルダー
Neck:ローステッドメイプル
Fingerboard :パーフェロー
Nut:プラスチック?
Bridge:6-Saddle Vintage-Style Adjusto-Matic™ with Anchored-Tailpiece
Front Pickup:MP-90 Soapbar(純正)
Rear Pickup:Atomic Humbucker(純正)
Pickup Selector:3way
Control:マスターボリューム、トーン
Nut Width:42mm
Fretboard Radius:9.5inch(240R)
Scale Length:629mm (ミディアムスケール)
Fret Size:ミディアムジャンボ
Number of Frets:22
Machine Head:Standard Cast/Sealed(ロトマチックタイプ)
Finish:Gloss Polyester
製造国:メキシコ
製造年:2018年
価格:¥120,000(定価) ¥108,000(新品実売価格)



②入手経緯

本ギターの概要については以下の過去記事にて紹介していますのでそちらも合わせてご参照ください。

2021年にさわおさんが本ギターを購入したことをTwitterで知った時点では気になる程度でしたが、本年公演のライブツアー「RETURN TO THIRD MOVEMENT! Vol.3」に筆者が参戦した際にアンコール曲で登場し、その音の良さに惹かれて一気に欲しくなりました。

しかしそこから手にするまでが大変で、本ギターは2019年のみの生産のためその時点で既に新品は無く、しかも当時あまり売れていなかったためタマ数が少なく中古でも全然見つかりませんでした。
筆者は僅かな望みをかけてフェンダー本社に再販の予定はないか問い合わせましたが、「再販の予定は無い」とのこと。

諦めかけていたとき、海外の楽器通販サイト「Reverb.com(以下アプリリンク)」でカナダの楽器店にて本ギターが新品同様の状態で出品されているのを発見しました。
筆者は英語が苦手なためGoogle翻訳を活用して出品者に交渉し、ようやく購入することに成功。
約半月経て無事手にすることができました。

ギターに限らず海外からの個人輸入は初だったので、到着まで破損等が無いか心配でしたが、今回は運よく何のトラブルもなく取引できました。
しかしそうしたリスクがあることや、発送地域にもよりますが送料や関税も含めると2〜3万円ほどかかるため、よほどレアな機材や一点ものを除き個人輸入はオススメしません😅
(実際に購入後、ハードオフで本ギターを見つけたときはちょっとショックでした…笑)



③レビュー

⑴気に入っている点

まずは、個人的に見た目が好みであることです。
筆者はギブソンのノンリバースファイヤーバード(以下画像)の見た目が好きなのですが、ファイヤーバードはボディバランスが悪いことで有名で、実際に買うまでに至りませんでした。
メーカーは全く違えど、そんなノンリバースファイヤーバードに似ている点が気に入っています。

出典: https://www.digimart.net/magazine/article/2015092501603.html
ノンリバースのファイヤーバード

次に音ですが、ピックアップをセンター(ハーフトーン)にした際の音がとても良いです。
フロントがシングル、リアがハムバッカーという構成はサイクロンと共通ですが、本機はフロントがP-90タイプであることがミソ。
このおかげでセンターにした際細くならず、かといってフロントもハムバッカーの時のようなモコモコ感もなく、煌びやかかつ芯のある鈴鳴りサウンドが実現できています。
実際筆者は、前述のライブでさわおさんが本機でセンターの状態で演奏した「そんな風に過ごしたい」のカッティングのサウンドに一発でやられてしまったので、それくらいこのセンター音が気に入っています。

またサイクロンと同じくミディアムスケールであることや、似た形状のジャズマスターよりも少し小ぶりなボディで抱えやすいといった点も気に入っており、サイクロンから持ち替えても違和感ないためサブギターとして活躍しています。

ピックアップ構成やブリッジがギブソン要素も備えているため、音の歯切れの良さと太さを兼ね備えた意外と万能なギターなのではと筆者は思います。
パワーキャスターと同じ時期に販売された「フェンダー・メテオラ」は再販されているのに対し本ギターは現在まで再販されていないため、もっと評価されてもいいのでは?と個人的に思います。


⑵不満点

まず第一に、ぶっちゃけると値段の割に造りが荒いという点です。
ここ10年程でフェンダーメキシコも以前に比べればだいぶ質は向上しましたが、それでも日本製には劣るといった印象です。
具体的には

  • フレット端の処理が甘く、バリが残っている

  • 指板サイドのクリア塗装が縁の部分から剥がれてくる

という安ギターに見られる特徴があります。
個人的にスクワイヤーならまだ許せますが、10万円越えのギターでこのクオリティはちょっとなぁ…というのが正直なとこです。

またそれ以外には

  • 重い(正確に計測していませんが、4キロ近くあるかも)

  • ネックが太く、また指板エッジが丸まっておらずやや弾きにくい(さわおサイクロンと比べて)

  • ジャックがボディ下部にあるため、一般的なスタンドに載せるとシールドが当たってしまう(以下参考画像)

といった点も挙げられます。

ギタースタンドやシールドの形状によっては干渉してしまう

そうではあるものの筆者はギブソン系のギターを現在所有していないため、ギブソン要素も備える本機は我が家のギブソン代わりとして貴重な存在となっています。ピロウズに限らず様々なジャンルの音楽に対応できそうなので、今後も使い続けていくと思います。



④改造点

購入時からフルノーマルでその後も改造はしておりませんが、前回記事のさわおサイクロンと同じくリペアショップにてフレット端を丸めてバリ取りをし、指通りがスムーズになりました。
それ以外は特に不満はないため、今後も改造の予定は今のところありません。




次回は所有ギター4本中の3本目、テレキャスターシンラインについて紹介します。

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