国や事故調の方針は、事件の真相をもみ消すことであった
『増補版 陰謀論はどこまで真実か』を批判する。今回は日航機墜落事故の記事について。国や事故調を信じるべきなのか、そうでないのか。この記事はそこに致命的な矛盾がある。
陰謀論
その部分、まず「陰謀論」から引用しよう。
墜落原因が調査委員会の発表通りならば、機体後部の圧力隔壁と垂直尾翼に顕著な損傷が見られるはずだ。空中で飛散した垂直尾翼の破片の多くは相模湾に落ちている。しかし、運輸省航空事故調査委員会が相模湾の海底残骸捜索を始めたのは1985年11月1日になってからで、それもわずか20日ほどで破片の1つも見つからないまま終わらせている。このことからしても事故調査委員会が事故原因の解明に積極的だったとは思えない。むしろ国の方針は事件の真相をもみ消すことだったのではないか。(P208)
真相
では、これをどう説明しているか。「真相」から引用する。
123便の垂直尾翼について海底に沈んだ分の破片探索が不十分なまま終えたのは事実だ。(P212)
この通り、認めているのだ。
矛盾
事故調や国の方針が、事件の真相をもみ消すことだと認めながら、事故調の報告書や運輸省の「解説」を妄信する。明らかな矛盾がある。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?