月の石の研究は反映されたか
ASIOS著『増補版 陰謀論はどこまで真実か』を批判する。今回は月の石の記事について。
大槻教授の自己矛盾?
『増補版』でのこの記事の最大のポイントは、ここだろう。
今回の石の地球起源説は、これまでの月の石の研究がもとになっている。「月で作られた可能性はきわめて低い」というためには、月の環境を知ることが不可欠だ。そこで月の石の研究が大いに役立っているのである。
しかし月の石の陰謀論では、本来、研究成果というものを認めない。成果を認めれば月の石を否定する根拠を失い、陰謀論自体が成立しなくなるからである。すると今回の場合、どうなるだろうか。地球の石だと主張するために、月の石の研究成果を認めるという自己矛盾におちいってしまうのである。(P234)
月の石研究の成果
では、今回の研究に役立った、これまでの月の石研究の成果とは何か。要約すると、
① 石英とジルコンは地球ではありふれているが、月では稀
② 酸素の存在
③ 高い圧力
①はいい。それが月の石研究の成果かどうかは知らないが。
②と③は笑っちゃう。こんなの誰でも分かる。
ちと根拠が弱すぎないか。月の石研究の結果だ、自己矛盾だ、というようなものなのか。
雰囲気作りのためではないのか
東大物性研に持ち込まれた月の石が地球の石だった可能性、それを前著で「真実度0%」としたこと、そこに触れないために、馬鹿にする雰囲気を作ってるだけではないのか。
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