出世稲荷通り(ほぼひとりごと(2021年4月20日(火)))
(写真は、出世稲荷通りを歩いている時に見つけた角の二階家。干してあるふとんが気持ち良さそうです)
数年前まで、仕舞(しもた)屋ばかりだった神田の裏通りも、開発の波は押し寄せ、高層とまでは言えなくても、小ぎれいなビルが増えています。住んでいる人が多かった昔はどこかに行ってしまったようです。
出世稲荷通りと線路をはさんで日本橋側にある老舗のおでん屋さんの80才過ぎの大女将も、新しいビルのおかげで幼なじみも引っ越してしまったと嘆いていました。そのビルに引っ越したばかりの時のことです。
出世稲荷通りは、一方通行の道ですが、並行している広い通り逆方向の一方通行になっているので、神田、日本橋、大手町への抜け道として、通行量もそこそこにあり、飲食店も並んでいます。
何日か前の午後、2階の窓にふとんを干してある建物を出世稲荷通りの角に見つけました。誰かが住んでいるのでしょう。現役の家屋として頑張っているぞというアピールをしているように見えました。
出世稲荷という神社は、いろいろな場所にあるようです。この近所でも、須田町など、検索をすると何か所か出てきます。昔から、考えることは同じで、ご利益を期待している人に支えられているのだと思います。
このあたりの道は、JRの線路に対して、直角ではなく、斜めに交差しています。意識せずに歩くと位置関係があいまいになり、駅に近づいているはずが、少しづつ方角がずれてしまいそうなこともありました。
出世稲荷通りには、この写真に写っている角の建物のように、ところどころに現役の古い家屋があります。ふとんを干してあった家の人は、気持ち良いふとんで眠るのだろうと、うらやましくなった午後でした。