東横店南館解体(ほぼひとりごと(2021年10月5日(火)))
(写真は、渋谷フクラス(東急プラザ)から東横店南館解体現場。向こうに見える高層ビルはヒカリエです)
ビルの解体というと、新宿駅西口にある明治安田生命ビルのように、ビル全体を覆い、いつの間にか内側から壊されていくというのが普通ですが、渋谷東急百貨店東横店南館の解体は違っていました。
1970年にJR渋谷駅南口と一体になって建設された東横店南館は、館内に文房具の伊東屋があったり、東横のれん街や、銀座線、東横線、山手線への乗り降りなど、長い間おなじみにしていました。
渋谷再開発は、東口にあった東急文化会館から始まり、東横店東館、東急プラザが消え、東横店西館、南館の解体で、スクラップの方はひと段落します。桜ケ丘地区は地区ごと再開発が進んでいます。
東横店南館には覆いはなく、上階から解体され、写真を撮った日には4階建てになっていました。レゴで出来ているような気がする解体方法でした。解体に使うクレーンが次第に下がっていくのだとわかります。
渋谷駅の鉄道、バス、人、物流などを止めず、スクラップアンドビルドをするのは大変なことだと思います。着手してから一応の完成までには20年近くかかる計画です。こどもがおとなに成長する長さです。
日々、工事は進捗していくので、今日見えた景色は明日には見られないこともあります。歩き回って、視点を変え、違った角度で見ることで、思いがけない風景が目に飛び込んでくることになります。
偶然、東横店南館があった場所を見て、こんな解体方法があったとは気づくことになりました。時計の針を逆に戻すような感じで、クレーンが下がるたびに解体され、最後は記憶の中に残ることになります。