茶碗の思い出(自分(の仕事)史(www.akihiko.com))(ほぼひとりごと(2020年5月18日(月))
(写真は、自宅で使っている湯吞み茶碗。銘々違う茶碗へのお茶くみをしました)
ネットに載っていた話ですが、日本の経営力が弱まったのは、経営者が現場に迎合することで必要な経営判断ができなくなってしまうためだと書いてあり、現場での仕事実習を行うことも一因ではないかということでした。
高度成長のしっぽの時代に社会人になり、現場での実務研修のほか、お茶くみや、コピー取り(当時だから、青焼きと言われるものもありました)、テーブル拭きなど、新人の仕事を経験することができました。
それだけやっているのではなく、実務が始まる前などプラスαの仕事です。実務の濃度も薄くはありませんでした。チーム全員のお茶碗とそれぞれの好みを覚えて、美味しい飲み物を間違えずに出さなければダメでした。
数年経って、管理職になってから、会議の前に、当時の若手社員におおぜいの人に同じ濃さのお茶を淹れる方法を指南したら、ものすごく褒められ、尊敬された記憶があります。忘れていませんでした。
現場を理解することで情がわき、リストラや廃止の決断をしたくない気持ちになることを否定はしません。それでも、現場での電柱上作業や、電話交換作業などもふくめた経験を無駄だったとは思えません。
鉄道や、電力、水道など、社会インフラを担う企業体にとっては、そのビジネスが続いている限り、誇りを持って、現場の作業に従事することが、良質で最適なサービスを提供する最大の条件だと信じています。
現場を運営し、マネージメントをする幹部として育てるためには現場を知ることが必要だと思います。現場を過度に美化してしまっては、ビジネスに必要な経営判断が難しくなるのは事実だとは思います。
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