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【Hack To 8x9】#03 照井先生をハック

8x9のあらゆるものをハックしていく『Hack To 8x9』第3回目は西宮北口校の代表講師、照井先生にお話を伺います!

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“プログラマーの姿に憧れて”

ー照井先生、さっそくですが、自己紹介をお願いします!

照井 はい!照井です!西宮北口校で代表講師をしています!システムエンジニアをしていてプログラミング歴は20年です!

ー照井先生はいつもテンションが高いですね!子どもの頃からそんな感じだったんですか?

照井 それが皆からは意外と言われるんですが、子供の頃は人に注目されていると何もできなくなる子だったんです。発表する時は緊張して声が出なかったり、息継ぎができなくて途中で呼吸困難になっちゃったり・・・。注目されてなかったら今と変わらないんですけどね。女子のグループだってどこにでも混じっていけるタイプでしたし。

―照井先生が人前が苦手だったってすごく意外です(笑)今は8x9の講師兼システムエンジニアでもあるとのことですが、プログラミングをはじめたきっかけはなんだったんですか?

照井 実は最初からプログラマーになりたかったわけじゃなくて、当初は病院の受付の仕事を目指していたんです。私、小さい頃から体が弱くてよく病院に通っていたんです。その時に受付のお姉さんに「どうしたの?」とか「お大事に」とか優しい言葉をかけられるのがすごく嬉しくて。自分もこういう仕事をしたいなぁって。

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―最初からプログラマーを目指していたわけじゃなかったんですね。
はい、まったく思ってませんでした。だからそのまま医療事務の専門学校に進みました。そしてある日、学校の授業でレセコンと呼ばれる診療報酬を作成するコンピュータの演習があったんです。この時レセコンでデータ入力をするのがまぁ楽しくて楽しくて。

💡レセコン … レセプト(診療報酬明細書)を作成する医療機関向けコンピュータ

―なるほど!病院で使うコンピュータを触ったのがきっかけなんですね。

照井 ほんときっかけ程度ですけどね。それで就職活動をすることになって医療事務で仕事を探したんですが、なかなか働き口が見つからなくて。そんな時にふと演習で楽しかったレセコンを思い出して、結果レセコンを開発している会社のコールセンターで仕事をすることになったんです。

で、しばらくお仕事を続けていたら、社内の開発チームの方々と一緒に新機能やアップデートの情報共有をする機会ができて、そこで色々と話を聞いたりしてるうちに「プログラミングでコンピュータを使いこなしている姿がかっこいい!」とだんだん思うようになってきて「自分も目指そう!」ってなりました(笑)。

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そこからは独学でプログラミングを勉強して、未経験でもプログラマーで働ける会社を探して…って感じですね。

“プログラミングは独学で習得”

―えっ!独学はすごいですね!プログラマーとしてはどういうお仕事をされてきたんですか?

照井 もともと医療事務の勉強をしてきたこともあったので医療系の開発が多かったですね。電子カルテのシステム制作や、臨床検査会社の社内SEとして検査結果を各病院のシステムへ送信する開発などなど…。

―なるほど!それじゃあ結果的に医療関係のお仕事に携わることにはなったんですね!今までに手がけた自慢できるお仕事とかはありますか?

照井 電子カルテのシステム制作と研究機関の検査結果のシステム開発は8年ぐらいしてました。今思えば医療事務に詳しいプログラマーってなかなかいなかったのかもしれませんね。

あとは、ホームページ制作やSEO対策でお客様に寄り添って一緒に楽しみながらお仕事していたのも個人的には自慢したいところです!Webプランナー時代にお客様に嫌われたことは一度もなかったと思います(笑)

SEO対策 … インターネットの検索順位を意図通りに上位に表示させるための対策

―照井先生はいつも明るくフレンドリーなので想像付きます!というかプログラマーだけではなくWebプランナーもされていたんですね。

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照井 はい。医療関係のシステム開発はもうけっこうやり尽くしたなと思い始めた頃にちょうどインターネットが流行りだしたので「面白そう!」て思って!そこからWebプログラミングを学べる専門学校に通ってPHPやFlashを勉強してWeb制作会社で働いてました。

ーすごい行動力…。勉強してチャレンジしていく姿勢が素晴らしいですね!昔から勉強は得意だったんですか?

照井 得意というよりは、好きな先生が受け持つ教科を勉強するのは好きでしたね(笑)。あ、でも数学は好きでした!正解が1つというのがシンプルで!

―なるほど(笑)。逆に苦手な教科はありましたか?

照井 教科じゃないですが水泳と球技が嫌いでした。陸上部で走るの得意だったんですが、この2つは走る速さ関係なかったので…。

―それでは、やっておけばよかったなって思う教科は?

照井 うーん、英語と数学かなぁ。

―これはもう共通して他の先生方がおっしゃってるからやっぱりそうなんでしょうね…。

照井 だと思います。例えばプログラミングだと最新の技術やマイナーな言語で開発しないといけない時は、最新版のリファレンスマニュアルや海外の技術者コミュニティを見ることになるんですが当たり前のように英語で…。英語ができるかどうかだけで得られる情報に差が出ますね。

💡リファレンスマニュアル … 提供される全機能と仕様が書かれた説明書

数学については、8x9で子供たちにプログラミングを教えるようになってからあらためて必要と感じるようになりました。例えばScratchで放物線を描くようなキャラクターの動きを作ろうとしたら、ツール上では子供でも簡単に作れてしまう仕組みが用意されているんです。

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でもなぜそうなるか解説しようとすると三角関数が登場します。もちろん生徒の多くは小学生なのでここで教科書のような説明をしても理解しきれないんですよね。だから如何に楽しく、わかりやすくポイントを伝えるかという能力が必要で、これにはもっと数学を勉強しておけば良かったなぁと。

―なるほど、先生特有の悩みなんですね。ところで話は変わりますが、趣味は何ですか?

照井 趣味っていう趣味が本当にないんですよ。趣味が仕事みたいな(笑)。気分が乗っている時は朝起きてすぐ仕事みたいな感じです…。うーん趣味、、強いて言えば小学4年生の姪っ子と遊ぶことかなぁ。溺愛してますね。うふふ。

“子どもの目線に立って考え続ける”

―では今のお仕事について聞かせてください。照井先生にとって8x9はどんなところですか?

照井 一言で言うと楽しいところです。私にとってはハック=子供と一緒にいる時間なので、どんなに体がしんどくても8x9にいると元気になれるし楽しいですね!

―そうなんですね。現在受け持たれているクラスはなんですか?

照井 西宮北口校の全クラスですね。ときどき六甲道校でも教えることがあります。

―全クラス!確かに西宮北口校の生徒は照井先生大好きな子が多いですよね!エンジニアが専業だった頃と子供にプログラミングを教えている今とでご自身に変化はありますか?

照井 仕事の隅々にまで考えを巡らせるようになりましたね。エンジニア時代は要件通りに目の前の仕事を黙々とこなしていくっていうスタイルでしたが、今はどうやったら子供に上手く伝わるかをずっと考え続けてます。

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それこそ言葉の選び方もそうだし、どうやったら90分間楽しんでもらえるかとか。年齢が低い子だと歌のお姉さんっぽくした方が良いかな?小学生なら学校の先生っぽく振る舞った方が馴染みやすそうかな?みたいな。とにかく相手の目線に立つことを意識するようになりましたね。

―すごく子供たちのことを考えておられるんですね。では、レッスンされていて楽しい、面白いと思う時はどんな時ですか?

照井 子どもから質問を受ける時ですね。ここでそういう質問が来るか!みたいな。子供ならではの発想が聞けた時は面白いなって思うんです。

あとは家で作ってきたゲームや調べてきたことを「先生これ見て!!」とわざわざ伝えに来てくれる時は嬉しいですね。私に向かって何か言ってくれる時は先生やっててよかったなって思います(笑)

―子供たちがこのインタビュー読んだら先生への質問が増えちゃうかもしれないですね(笑)。逆に難しいなって思う時はありますか?

照井 やっぱりテクニカルな内容を説明する時ですね。できるだけわかりやすい言葉でプログラミングの仕組みを伝えようと心がけているんですが、それでも子供たちからしたらプログラミングは日常的なものではないし、ましてや学年によっては学校で習ってる基礎学力だけでは説明しづらい部分もあったりして。噛み砕いて説明しても、「わから~ん」って言われると、まだまだ自分の力不足を感じます。

―プログラミングって大人でも難しいですもんね・・・。レッスンの中で先生が大切にされていることって何ですか?

照井 とにかく楽しい授業にすることを心がけてます!私のレッスンってとにかく賑やかなんです。タイピングするにしても「ベストスコアでた!」とか「あーー間違えた!!」とかみんな言いながらやってもらうようにしてます。

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プログラミングってどうしても難しいイメージがあるし、実際難しいんですけど、それでも苦手意識だけは持ってほしくないんですよね。だからみんなで楽しく、でもそれでいて遊びで終わらせないようにこれからも工夫を続けていこうと思います。

“女子向けコンテンツを作りたい”

―ありがとうございます。ではこれから挑戦してみたいことがあれば教えてください。

照井 これはずっと思っていることなんですけど、女の子のプログラマーを増やしたいですね!もともとIT業界自体がそういう感じなので仕方ないんですが、8x9でもやっぱり男の子の方が多いんですよね。

自分が女性だから特にそう思うのかもしれないけど、女性こそITスキルを身につけておくと将来役に立つと思うんです。コンピュータやインターネットを駆使したお仕事は家にいながらできるものが多いですし、もちろん外でバリバリ働くことだってできるので、いろんな働き方を実現するための武器になりえるなぁと。

―確かにコロナ禍においてもIT系はテレワークに対応しやすかったですよね。

照井 そうですね。8x9でも「今日はレッスンないしテレワークで!」みたいな感じで場所を選ばず仕事してます(笑)。西宮北口校は女性インストラクターも多いので、そのうちIT女子が増えるような活動や女子目線のコンテンツを作りたいなぁ。めざせ8x9ガール!

“変化は不安定ではなく、新たな可能性”

―これからの子供たちに必要だと思うものはありますか?

照井 "伝える力"は必要だなと思います。学校の勉強が中心だとどうしても「間違い=ダメなこと」「他と違う=恥ずかしい」って考え方が強くなってしまうけど、社会に出ると自分と他人で考え方や理解が違うなんてよくあることだと思うんです。だから相手に自分の考えを理解してもらうためには伝えることは大切だなと。

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それと"知る力"、"考える力"も大切だなと思います。私の妹がまさに苦手なんですが「○○ってサイト便利なの?でも私インターネットとかパソコン全然わからないしウイルスとか怖くない?どうしたらいい?」みたいなことをよく相談されます。なんとなく怖そうという理由だけで新しいことを知ろうとしないのは勿体ないし、それをどう活かせるかを考えることこそ変化だと思うんですよね。変化=不安定で怖いものじゃなく、新しい可能性を拡げている状態と捉えてほしいから、いろんなことを知ってたくさん考えてほしいと思います。

あとはたくさん本を読んでほしい!子どもたちを見てると何かを調べる時にYouTubeを見る子が本当に多いなと感じます。動画は今知りたい情報を部分的に得るのは優れてますが、深く熟考された言葉や、先人が築き上げてきた歴史を、自分の頭で読み解いて想像を巡らせることができるのは本ならではだと思います。動画の時代だからこそ活字に触れてほしいと思います。

―では最後に子供たちに向けてメッセージをお願いします。

照井 他の先生も同じこと言ってるかもしれませんが、もっとトライ&エラーしていいよ!って伝えたいです。試せる機会があればチャンス、失敗したら気づけてラッキー!ぐらいの気持ちでいろんなことに挑戦してほしい!そうやって積み重ねた時間や経験が必ず自分を形づくる財産になっていきます。

気になったことはとりあえずやってみる!カタチから入ってもいいし、ノリで始めてもオッケーです。合う合わないは後から考えればいいぐらいの気持ちで!

―やってみたら何か見つけられるかも…、いいですね!それでは最後に照井先生のハックしたいことを教えてください。

照井 “「楽しいと嬉しいをハックする!」

照井 プログラミングを学んでいると、時には"難しい"、"しんどい"って感じることがあるかもしれないけど、その先には"楽しい"や"嬉しい"がありますよね。これは自分の成長に限った話じゃなく、テクノロジーを使って生活を楽にしたり、誰かに喜んでもらうことで、周りの人までハッピーにしていく力だと思っています。

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私が子供の頃に、病院の受付でかけてもらった優しい言葉が自身の夢の言動力になったように、今度は私が8x9で子どもたちに"楽しい"、"嬉しい"を伝えていきたいなと思います!

―すごく素敵な考え方ですね!照井先生、お忙しい中ありがとうございました。

皆さま、いかがでしたでしょうか?照井先生のお人柄がよくわかるインタビューとなりました!次回はATC校の吉田先生をhackした模様をお届けします!どうぞお楽しみに(^-^)

(取材・執筆:大原 / 撮影・デザイン:岩崎)

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