読んだ本の「はっ」として付箋つけたくなるところ。Tumblerに引用したりしてきたけど、ちょっとnoteでやってみようと。
タイトルがザ!読書感想文、って感じだけど、これもまたよし。
家庭料理は民藝だ、と思っている。土井善晴さんも同じようなことをおっしゃっていて。あぁ、だから土井さんの視点と考え方が好きなんだなぁ、と思う。
今日読んだのはNHK出版からでている土井さんの「くらしのための料理学」。ソフトカバーのすぐ読める本。
付箋ポイントを抜粋メモしてみる。
フランス料理の文化を伝えることを使命とした会社にいたことがあったので「芸術になりたかったフランス料理」というのには、はぁー!と思った。
旅先で、ミシュラン星付きのレストラン、よりは地元のお母さんの料理を食べたい、と思うようになっている。こういう説明は、なるほどなぁと思った。
音楽のジャンルって、自分にはとても難しいというか、わからないところがあって、「音楽のジャンル分けっている?」と思っていた。(実際、山下達郎氏はラジオで質問に答えて、「いわゆる”ジャンル”はビジネスのマーケティング的につくられたものなのであまり気にしなくていいです」、と言っていた)
でも、この土井さんの言葉を読むと、なるほど。きちんと分けることで、伝統と新しさがごっちゃにされず、それぞれの評価ができる、というところもあるんだ、と思えた。
うちは、まさに「地方の伝統的に暮らす家庭」、だなぁ、と思い、ちょっと誇らしくなった部分。つつましく、それを続けていくことをしていきたい。
「これで十分」は、まさに消費資本主義と対極にある「ちょどよさ」。それは私が田舎で暮らしていてまさに感じる心地よさだと思う(私の場合はそれを求めて戻ってきたところがある)
「美しさ」。小沢健二さんも昔からよく言っている「美しさ」。ここにもでてきた。
快楽的な美味。わかりやすい美味。和食のおいしさはこちらから迎えに行かないといけないけど、西洋の美味しさはあっちからドーンとやってくる、みたいなことを前にどこかで読んで、ほんとそうだなと思った。
大学時代からの、最近はあまり会えていないのだけれどとても大事な友達と思っている友人が、「日本人は無味のものを美味しいと思える特殊な味覚を持っている」と言っていて、その言葉も思い出した。蕎麦も豆腐もこんにゃくも山菜もほぼ無味。プレーンな味わい。でも美味しい。ないと困る。
むかしよくじいちゃんばあちゃんに、「そんなことをするとばちがあたる」って言われたことを思い出した。そういう考え方を大人から子供に受け継いていくことで、欲に歯止めをかけていきてきた。で、現代はそういう歯止めがなくなって欲がとめどなくなってしまった。
そしてここにも「美しさ」。
と、読んだすぐ後に、心に残った部分をこうしてnoteにしてみる試み。どうだろうか。仕事以外でパチパチ仕事をあまりしたくないのが、難しいところなのだけれど。