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RTAファンが「さいたまよいとこスピードランオフ」へ行ってきた【たまRUN】


※漫画はここまでで、ここから先はほぼ文章です。

はじめに

 自分は特にゲームをやる人ではないのだが、半年ほど前から『RTA in Japan』というイベントの動画をきっかけに、RTAの動画をよく見るようになった。

「自分も走りたい―…」

とここで思えたらドラマチックなのだが、そういう気持ちはまだあまりなく、「現場(会場)はどんな感じか知りたい」という気持ちを抱くようになった。

 そして7月22日、ついにRTAイベント「さいたまよいとこスピードランオフ(略して「たまRUN」)」の会場に足を運んだのであった。

当日

 自分はまだRTA勉強中の身であるため「RTAに詳しい人達がたくさんいる会場……自分はついていけるのだろうか?」という不安な気持ちはあったが、

「自分は飽き性で、漫画以外は何も続いてない人間。いつRTAへの興味を失うか分からない。今1番ハマってる時に行かなくては。

という気持ちのほうが強かった。

(※実際『ポケモンスタジアム金銀』でドンファンが出てきた時に、会場のみんながドッと笑うシーンがあったが、自分はなんで笑ってるか全く分からずキョロキョロしてしまうという場面もあった。)

 レンタル会議室のようなところに到着。入場料を払ってあたりを見回すと、奥の壁にはデカい画面があり、今配信しているであろうゲームが映っている。

 室内には人がミッシリいて細部は見えにくいのだが、どうやら右と左の壁際にも普通サイズのディスプレイがあり、なぜかそこでも別のゲームをやっているようだ。

 何をしてるか気になるので、さっそく左右の壁を見に行こうと思ったが、

「オイ、メインゲームのプレイ中に、ウロウロするのはマナー違反だぜ」

と、屈強な男に肩を掴まれるイメージが頭によぎり、邪魔にならない位置でピシッと固まり、しばらくはカチコチになってRTAを見ていた。

 「あれ(今大画面でやってるゲーム)、私もやってみたいです」
 「〇〇ってゲームのオマージュっぽさもありますよね」

 大画面も気になるが、周りの人の楽しそうな会話も気になる。首に『RTA in Japan』に出た時のものであろう名札をかけている方もいるし、ほとんどの方はゲームをよくプレイする方なのだろう。

「自分はゲームをよくプレイする人ではない」

という後ろめたさもあり、心細くなってきた。なんだか自分以外は、みんな仲が良さそうに見える。

 この時は「家で見てたほうが良かったかも……」とマイナスなことを考えなくもなかった。

 10分ほど周囲の観察を行い「なんか、メインのゲーム中も動いても大丈夫そうだな」と理解し、ソロソロと動いたのであった。

右壁へ

 まず右の壁際のゲームゾーンへ行く。勇気を出して、周りの人に「ここでは何をしているんでしょうか?」と聞いてみると、ここは今日の走者の練習コーナーらしい。

 その時、机の上にあった物を見て衝撃を受けた。

 なんとネジコンがあったのだ。

(※『R4-RIDGE RACER TYPE4』(RTA in Japan Winter 2021)を見て初めて知った、レースゲーム向けのコントローラー。布を絞るかのような動きでビュンビュンと車を走らせる姿には驚いた。あと「レースゲーム向けに作られた機器」というのもなんともロマンチックで心くすぐられる。)

 まさか生で拝めるとは。神聖な練習中の場で「ネジコンの写真を撮らせて」と言うわけにもいかず、心の中で手を合わせ、ひたすらこの出会いに感謝していた。

左壁へ

 続いて左の壁に行くと、大量のお菓子が置いてある長机があった。受付の方の情報によると、みなさんからの差し入れらしい。

 「お菓子は取って大丈夫ですよ」と言われてはいたが、どれくらい取って良いのか分からず、最初はお菓子の前でキョロキョロしていた。しかし、「もう置くスペースがない」「どんどん持って行ってほしい」という会話が聞こえたので、遠慮なく取ってかばんに入れた(めっちゃおいしかったです)。

 お菓子コーナーの横には色紙があった(↓画像は完成後のもの)。

 よく見ると、無敵時間さん(RTAinJapanのチャリティグッズなどの販売を手掛けるアパレルブランドさん)の名前もあり「無敵時間さんも、今、会場にいるのかも」と思った。

 実はグッズを注文させていただいており、「『無事届きました』と、お礼を言いたい」という気持ちが芽生えた。そこから会場の人の名札をチラチラ見るようにしたのだが、残念ながらどこにいるかは見つけられなかった。
【追記】後にSNSで教えてもらったのだが、無敵時間さんは名札してなかったらしい。

 左壁にはもう1つゲームゾーンがあった。「ここも練習コーナーですか?」と尋ねると、ここはそうではなく、別でゲーム大会(『Golf With Your Friends』というパターゴルフみたいなやつ)をしているとのことだった。

 『Golf With Your Friends』の主催は、その日、『MY NAME IS MAYO』を走ったConro91さんという方だった。参加賞のお菓子を入れていたプラボトルも、マヨ風にアレンジされていた(この時いただいた「越谷ふあり」というお菓子が、めっちゃおいしかったです)。

 正直この段階ではConro91さんについては勉強不足で、何の会話もできなかった。しっかり予習して「今日マヨってゲーム走ってたんですよね?」と話を広げられていればスマートだったな、と後悔した。
(※帰宅後は急いでマヨの動画を見た。見てもらえると分かるのだがなんとも説明しがたい難しいゲームだったので、予習していても話は広げられなかったかもしれない。

 ありがたいことに『Golf With Your Friends』をチャレンジさせてもらうことになり、さぁ始めましょうと椅子に座らせてもらうと、同タイミングでゲームに興味を持ったと思われる人がとなりに来た。

 名札を見ると、なんとその人は、まんまるさんだった。

会話

 自分は、勝手にRTAinJapanの感想漫画を描いており、まんまるさんは、自分に勝手に漫画に描かれた走者さんのひとりであった。
(↓左の、赤い帽子の方)

 まんまるさんは本日の「たまRUN」の走者ではなかったはずなので、会えるとは思っておらず、かなり驚いた。

 まさかの本人に会えた衝撃で、目を丸くしながら

「自分が、漫画を、描いた、者です」

と話しかけた。緊張のあまり、いっこく堂の腹話術のような途切れ途切れのしゃべり方になっている。

 そして今思えば、ゲーム直前にいきなり待たされることになったConro91さん、すみませんでした。

 ゲーム後、ありがたいことにまんまるさんと少しお話することができた。誰とも話さず帰るルートも視野に入れていたので、走者さんの生の声が聞けたのはとてもうれしく、そしてとても貴重な時間だと思った。

 まんまるさんの「最近もRiJで走ったんですよ」という話に対し、自分は緊張しながら

「交通安全のやつですよね!」と元気よく答えた。

(※帰宅後気づいたが、
  タイトル全然「交通安全」ではない。

 緊張していたのでうろ覚えだが、自分が「最近RTAにハマったので、ゲームのこともまだ勉強中だし、今も会場の人たちに話しかけていいか分からない」というようなことを言ったら

「みんな話したら気さくに返事してくれますよ」

と笑ってくれた。

 それもそうか。

 さきほどまでは「自分なんかが話しかけていいのだろうか」という気持ちがあったが、まんまるさんの言葉がなんだかお守りのようになって、その後、会場の2人ぐらいと話すことができた。良かった。

(※まんまるさん以外にも、漫画に描かせてもらった走者さんが会場にいるということが分かり、人の名札をチラチラ見る作業を続けたのだが、これまた残念ながら見つけられなかった。)

 あと、「たまRUN」は途中で抜けてもOKなイベントだったので、イベント中ではあったが、そっと抜け出してご飯を食べに行って、そのまま散歩がてら駅まで歩いて戻ってくるなど、かなり自由に過ごさせてもらった。その代わり、もし抜けてる間に入場規制されたら入れなくなってたと思う。

 あとは機械まわりやゲームを切り替えるタイミングが見たくて、一瞬前に行ったりもしたが

「あっ、ここにいるとカメラに自分が大きめに映る…?」

と思いやめた。
(※ある程度カメラに映る覚悟はしていたが、大きく映るのはちょっと照れがあった。)

 緊張でだいぶ暑くなってきてたので(※この会場が特別暑いのではなく、夏のイベントってのは人も多いから暑い。)閉幕前ではあったが、夕方頃に会場を後にした。

おわりに

 上記のとおり、なんとなく気まずい時間もあったし、緊張で暑かったので、リラックスしながら見たい人はオンラインで応援するほうが良いと思う。

 でも、めっちゃいいペースで走ってたのに突然ハプニングが起きて、どうなるか分からずハラハラする場面も見れたので、自分は現地に行ってみてよかったなと思った。ネジコンも見れたし。

 最後に、この場を借りてお礼を言います。

 運営さん、ボランティアさん、走者さん、スポンサーさん、そして来ていたみなさん、(一生懸命考えたが抜けがあるかもしれない、とにかく関わったすべてのみなさん)、素敵な体験をさせていただきありがとうございました。

 途中で書いたゴルフなんですが、ゲームを持っていれば同じコースに挑戦できるようです。

 ↑コースを上から見ると、埼玉にちなんで「十万石」という文字になっています。

【追記】

 その後、RiJも行ってきました。
RTAファンが「RTA in Japan」へ行ってきた【Summer 2023】|服 部 三 木 (note.com)

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