灯堂理人について
眞紘の誕生日記念で書き始めたこの記事シリーズも後半に入り、ついぞ担当の理人だ。
あらかじめ言っておくが、絶対に字数が膨れ上がる。理人も伊東健人も好きだからだ。Antholic歴も伊東さんファン歴も浅いのは確かなのだが、そんな私が語れることなどたかが知れてるなどと思われそうだが、違うのだ。ある程度創作をするオタクならわかってもらえると思う。アホみたいに書けるのは長年好きなものより「今」好きなもの、という絶対真理を。私は「今」理人が好きで、伊東健人が好きだ。よってこの記事は絶対に長くなる。QED。
恒例のモーメントはこちら。
灯堂理人2019誕生日
9月、2巻発売前(「リットーはどうしてぼくが嫌いなの?」発言)だったからこその意味があると思うのでチセのツイートをピックアップして貼っておく。
理人のプロフィール
灯堂理人 TOUDO LIHITO CV:伊東健人
Birthday:9/16
Age:22
Height:179cm
Blood type:AB
Image color:Purple
In charge:歌声担当
Hobby or Speciality:読書、武道(居合道)
Personality:
クールで毒舌、ストイックな性格のため冷たい印象をもたれがちだが、なんだかんだ面倒見が良く頼れる存在。
面倒くさがりの省エネ型だが、頭には大変カロリーをかける頭脳派。
ロマンチストだが実はシャイで人見知り。
アートに興味があり、Anthosの広報やグッズデザインなどに携わる時もある。
公式プロフ動画と公式サイトプロフページからの引用(2020/04/07)。
勇気がないなら、この線は超えないで。
その人は泣いていた。
許しを請う目をしていた。
幼い頃に与えられなかったもの。
馬鹿げた発想と笑いながら、
「夢」の中なら
叶うかもしれないと思った。
12.15.22.5
私がポスターポエムと言っているもの。ブックレットvol3で確認できる。
咲いた花は背中にリンドウ。花言葉は「悲しんでいるあなたを愛する」「正義」「誠実」。
理人についての簡単な考察
「12.15.22.5」は「LOVE」。このプロジェクトにおいて愛とは何度か言及されているテーマだ。まず理人自身はロミオとジュリエットを指して「愛は人を愚かにし、憎しみは人を狂わせる。俺にとってはこれは悲劇より喜劇だ」と語る。
そして理人がかなり目立つCYWでは「愛とは決して後悔しないこと」という名言が引用される(映画「Love Story」から)。さらに重ねて「So, Love was fake.」とも歌われている。
どちらにせよ、理人は愛を否定的に語る。馬鹿げた発想と笑う。
けれど愛を求めているのは確かだ。
またそのネーミングについては光の名前であることがほぼ確定。「灯」堂「理人(=Licht=Light)」。理人のモチーフで宇宙関係が多く登場することから、理人に抱く印象としては星、特に恒星の光が正しいのだろうか。夜を煌かせるもの。太陽のような強い光ではなくとも、ただただ遠く、美しいもの。
少なくとも光を意味する名前なので、これは凌駕の「影河」という名字と対になっているのだろうが、凌駕の方にまだわからないことも多いので断定はできない。
理人についての感想
私は理人のことが好きで担当をやっているわけだが、実のところ何が好きなのか上手く言語化できないでいる。愛に飢えた人だ、とは思う。そして愛に溢れていて、しかしその表現方法を知らない。そういう不器用なところが好きなのかもしれない。
そういえば、もう5年以上は「私の好みは明るいのに闇が深いか物静かで愛情深いか」と言っていて、もしかしたら理人は後者に当てはまるのかも。そら好きだな。
理人が愛に溢れた人だとするのは、4巻の「かもね」を根拠にしたい。最初はツンケンしていた理人が、2巻の「リットーはどうしてぼくが嫌いなの?」を契機にしてどんどんと絆されていたことはどのAntholicの耳にも明らかだと思うが「かもね」は極めつけだった。たぶん理人はあの「かもね」で完成したのだ。ごめん嘘。たぶん5巻ではもっとデレデレだと思うから……(願望が多分に混じる発言)
たぶん、理人は自分の中の愛を認めるのが怖かっただけだと思うのだ。
何故なら、愛は人を愚かにするから。愛は人から「後悔」を奪う。後悔とは思考のひとつで、人間が考える葦であるなら思考停止してはならなくて、愛を抱けば人は思考を止めてしまう。理人はそう考えたのではないだろうか。
だから理人は愛を笑った。馬鹿げた発想だと笑った。人であるために愛を捨てようとした。
けれど理人は「夢」の中に愛を求めた。Anthosの中に、愛を求めた。
それに応えたのはチセだったのだろうなと今は思う。愛を与えるつもりのない理人にそれでもぶつかっていけた人。そういう意味では最初は挨拶もしない理人に眞紘や陽汰や薫といった弟チームが愛を与えていたのだろうが、チセの存在は大きい。
チセは理人にたくさん教えたものがあったのだろう。シナスタジアという「視界」の違い、育った環境の違い。愛し方の違い。愛の表現方法の違い。
悔やむだけの愛を、偽物の愛を、理人はチセから受け取っていた。その是非については現時点ではなんとも言えないが、とにかく。愛を欲する理人に、自分の中から溢れる愛を否定する理人に、愛を与え肯定を与え「褒めてよ」と表現方法を伝えられる存在。それがチセ。
褒めて、名前を呼んであげること。それが理人が知る愛情表現だ。それだけのことだ。ただその一言に込められた愛の深さを、チセ、ひいてはAnthosは正しく理解できる。
そういう愛のやりとりができている様はとても愛おしいなあ、と思うのだ。うん、理人さん、好きだな。好き。
そういえば理人、まだ陽汰はチビだし、凌駕に至っては名前もあだ名も呼んでませんね。とりあえず今後に期待。
チセとの話になったので軽く追記。
理人とチセの組み合わせは本当に「まさに補色」だと思っていて、本当にいろんなものが正反対だ。理人が愛に否定的だった反面チセは(「チトセ」以外には)愛に豊か。視力の悪い理人に、見え過ぎるチセ。理知的で計算ずくな理人と、感覚的、直感的に行動するチセ。しまいには花の咲く位置まで背中とお腹で真反対だ。
ところで私の愛する映画のひとつにズートピアがある(リンク貼ったからみんな各々円盤買うとかストリーミングレンタルするとかで見てくれ)(私はもう死ぬほど見た)。その監督がインタビューでバディムービーについて「正反対の誰かと自分は同じだと気づくこと」が魅力なのだと語っている。また「世界を良くするためには、世界ではなく、自分自身を見つめるべきだ」とも。
理人とチセもそんなふうに正反対のふたりだったのだ。2巻でチセが理人に地獄の質問を投げかけ、理人もそれに暴言で返した。馬鹿馬鹿しい、と吐き捨ててしまった。理人はチセの愛を恐れ、チセは自分を嫌う理人にチトセを想起した。そしてその夜、理人は、チセの「理由」を笑った口で自分の「理由」も笑った。チセも自分も馬鹿だと気づいた。
同じ愚か者だ。愛に思考を奪われ、憎しみに狂わされた。傷つけあってから、理人はそう気づいた。チセも、理人も、同じ。真反対でありながら同じ地獄を歩いている。
そうやって内省できたとき、ふたりの世界は変わったのだろう。濁った視界に光の色が現れるように。愛に飢えた心が光の色で満たされるように。
「補色」とは「バディ」だ。さらに言えば世のオタクたちはこれを「シンメ」と呼んだだろうし、私もそう呼ぶ。私は理人とチセのシンメが好きだ。
理人の歌声については今更私が特筆せずともと思ってしまうのだが、好きなので語る。
なんであんなに歌が上手いんだろう、理人。BIRTHで「秘密あげる」みたいな色気を見せてきたと思ったら同じ曲の中で「そんな偽りで良いのかい?」と語りで刺してくる。Unknownのフェイクも難なくこなすし。JulietやSAを聴いたあとにSTOPに行くと感情の湿度が違って震えてしまう。CYWやMAM、SMもそう。
理人の歌のすごいところは、表現力なんだよなと当たり前のことを毎回感じている。感情の熱が、湿度が、肌を舐めてくる。その声ひとつで全身が粟立つような感動。すごいとしか言えない。
理人を演じる伊東健人について
伊東健人が好きで、「Juliet」MVを視聴したのが華ドルとの出会いだった――とは考察メモで語った通り。ではなぜ伊東健人が気になるようになったのかというと、これがまったくわからない。
特別好きなCV伊東健人のキャラがいたわけでもない。
Julietに出会った時点で伊東健人のTwitterやブログを追いかけてはいたが、それが理由ではない。むしろ「好き……だな……?」と思ったから追いかけたわけだし。
記事にするなら、と思って結構必死に考え直したのだが、これが本当にわからない。
※ここから読まなくていいやつ
覚えている中で最古は2019年9月頃の話だ。友人とカラオケに来ていて「最近伊東健人が好きでさあ、ヒプマイのMV見ててもついつい伊東健人見ちゃうねんなあ」などと話していたタイミングでDAM ChannelでアイドルマスターSideMのコーナーが流れ「いっ伊東健人ォ!???!?!?!!」などと叫びながら椅子から転げ落ちた。嘘です。転げ落ちてはない(叫んだ)。
そう、SideMは知っていたし、好きだった。でもCV伊東健人とはまったく関係ないところに担当がいた。凌駕の記事で詳細を語ったのでここでは割愛。
そしてヒプマイも知っていた。配信で曲を買うくらいのゆる~い好意だったので詳しくは語れないが……とにかくこれもまたCV伊東健人とは関係ないディビジョン(チームのこと)が好きだった。えっと……イケブクロとナゴヤです。はい。ショタコン……ですね。はい。年齢、見た目、概念のどれかがショタならOKのガバガバショタコンではありますが。
少なくともこの時点でもう好きだったのだ。ブログは追ってなかったがTwitterの検索窓には伊東健人のアカウントが常駐していた。でもフォローやリスインはできなかった。そこまでしたら本当に好きみたいじゃん、みたいなことを考えていたような気がする。
しかし決定打がここで訪れる。その9月だ、刀剣乱舞に登場した桑名江。「へえ、声が伊東健人なんだ……へえ……」と思うままに翌10月に桑名江を入手し、あれよあれよと、沼った。まあ面白く勢いよく、沼った。ここは語っても面白くないので控える。他に刀剣乱舞の語りを読みたい方は眞紘の記事へ。
ちなみにこの登場から入手までの期間でJAZZ-ON!の視聴動画も来ており(もうフルverが来ているのだが私の衝撃を知ってほしいのでShort verにリンク付けした)、まあ狂った。以上のような経緯のため伊東健人の歌のうまさをガッツリ浴びる機会がなく、JAZZ-ON!の動画を見て初めて「古川慎(※この方もかなり上手い)を食うレベルの伊東健人……えっ……?」と震えたのをよく覚えている。
そして刀剣乱舞を回しながらJAZZ-ON!で演技の方も浴び、ぬっしーの動画を暇をみつけては遡り、ヲタクに恋は難しいなども確認しつつSideMやヒプマイの伊東健人の曲を改めて聴き、歌のうまさに毎日頭を殴られたような衝撃を覚え続けてやっと「もう好きじゃん」と気づいて、そっと伊東健人のTwitterアカウントをリストに入れた。ニコ生などのアーカイブも追った。ブログの更新を毎日楽しみにして、そっといいねを送った。伊東健人に恋をしていた。
そしたらそのタイミングでSHOW BY ROCK!!のDOKONJOFINGER登場が告知されて大の字になった。嘘だろやめてくれもう逃げらんねえ。ヤスくん15歳CV伊東健人ギタボの八咫烏族とか性格的にも声帯的にも見た目的にも好きですが私はショタコンだと先に申し上げましたが!???!!?!?!?!??! なおこのSHOW BY ROCK!!、私の人生を狂わせたコンテンツである。私と植田真理恵を、やきみみを引き合わせてくれてありがとうな、SB69……まりまりに捧げた課金処女、覚えてるか……? やきみみ(※YKMMではない)のライブの整理番号一桁台のチケットとそのとき手に入れたサイン入りポスター、まだ持ってるぞ……
こんな感じで9月からずーっと、ずっと伊東健人に狂わされていた。ずっと恋をしていた。少しでも情報がほしかった。少しでも伊東健人の歌声を浴びていたかった。そういえば前YouTubeで見つけたホーンテッドオバケストラの伊東健人、個人的に好きな曲調(※私はシンフォニックメタルのオタク)で歌ってて良かったな、また調べてみたら伊東健人の歌の試聴とかあるかな。そんな軽くも重い気持ちで検索窓に伊東健人と打ち込んで、Julietに辿り着いた。
※ここまで読まなくていいやつ
満を持して、というところがあったと思う。一目で理人が伊東健人だとわかった。歌声を聴いて、プロフ動画を聴いて。伊東健人の声に改めて恋をした。好きだ。たまらなく好きだった。CDを手に入れて、より一層好きになった。
伊東健人、確かに歌が上手いのだが、演技も上手い。理人の声がかなり伊東健人の地声に近いので機微がつけやすいというのもあるのだろうが、とにかくわずかな声色の違いが真に迫っていて心を揺さぶられる。
この記事を書くとき、2巻の「リットーはどうしてぼくが嫌いなの?」、3巻の「よくやった、チトセ」、4巻の「何も怖くない」あたりを連続して聴き直してみたが、連続して聴くと「こんなんチセじゃなくてもわかるわ!」と顔を覆ってしまう。リットーの感情の変化を理解するのにシナスタジアなんかいらない。伊東健人が上手すぎる。ありがとう。出会えて良かった。
気づいたら他の子の記事の2倍近い字数があるけど気にせずここで締めに行きます。
おわりに
理人に願う幸福は何が良いだろう、と考えてみたのだが良い結論は出なかった。理人は多少の不幸ならば自分の力で打破してしまえるだろう。それだけの知性と思考を持っている。
けれどそれではあんまりだ。それだけの力を持っていてなお、理人が種の力を借りることを選んだのだ。それだけの理由があるのだ。理人にも。それがたとえ「言葉に置き換えれば陳腐でくだらない」としても、だ。理人は、自分の力では現状打破は不可能だと判断して種に手を伸ばした。幸福を願われてしかるべき人のひとりだ。そもそもたとえどんなに有能であろうと、幸福を願われなくていい人などいない。
ならばせめて、理人がチセを理解し続け、チセもまた理人を理解し続けられることを願おうと思う。バディとはもともとが正反対に在るひとたちの結びつきだ。その結びつきが解けないことを、あなたに願う。チセはきっと大丈夫だから、理人には特に、ということで。
ほんとに喋りすぎちゃった……ショタコンはほんとだよ。あとシンフォニックメタルのオタクもほんとだよ。