ミソジニーの女
前略
自分から連絡を寄越したくせに、それに対しての返信が気に食わなかったからって、その後無視するのはどうなんだ。
要はこう仰りたいのでしょう。
私からも意見があります。
貴方は返信の中で「時間のある時にその詳細を聞かせてくれ」と私に優しい言葉を掛けてくださっていました。
私は気持ちを整理して、感情を宥め、少し暇を置く必要がありましたので、その言葉をとても嬉しく思いました。
落ち着いて、時間のある時に、ご連絡した内容についてもう少し解像度を上げてお話するつもりでした。
それなのに、貴方は私の口を手で広げようとしました。
どうして待てないのか、待つのは女の私の役目であって、男の貴方を待たせるなんて言語道断とでも仰りたいのですか。
兎も角、もう口が開いてしまったから喋りますけれど、次に同じことがあれば私は貴方との連絡はそれきりにします。
絶対ですよ、ぜったいに。
さて、男尊女卑を心に飼う女性は少なからずいます。
その方が女性らしく居られて、上手く家庭が回るし、仕事でも所謂オジサンたちに気に入ってもらえるから過ごしやすいのです。
日本に住む女性の人生に於いて、男尊女卑の考えを持つことは、生きる術であり、自分を守る術であると思います。
しかし昨今それでは女性が幸せではないと考える人が増えてきました。
男女は平等であると考える人が増えてきたのです。
私が傷つけてしまった友人もその一人で、そういう人たちをフェミニストと呼ぶんだろうと理解しています。
男女は生まれながらにして体格差があり、その身体的機能も違うのに、どうして男女平等だと叫ぶのか、私には理解できず、友人の考えを否定しました。
男女はお互いの差を認めて、お互いに尊重し合うことで共生がうまくいくのではないか、全く同じ境遇を与えられるべきとして社会進出を促す女性たちはなんだか変だと伝えました。
すると彼女はひどく傷つき、男女に脳差はないと言いました。
でも私は29年間生きてきて、職場でヒステリックに泣く男性なんかを見たことはありません。
脳差は無くても、ホルモンバランスを維持するのが女性は難しいのではないかと肌で感じています。
今、それに対して、男性がベースになった社会だから女性が適合できないという意見がフェミニストの中にあるようですが、月の半分以上は生理や排卵で調子の悪い人間を、どうやってビジネスシーンの真ん中に置くのか私には想像がつきません。
それでも、今回のことは私を猛省させました。
大切な友人を傷つけてしまったことは、揺るぎない事実です。
まず友人の考えを尊重することができなければ、男女の共生を語る資格などはないでしょう。
私は、その友人を含め他人を尊重し思い遣る為に、知識をつける必要があると気づきました。
無知の知でしょうか。
久しぶりになんだか恥ずかしい気持ちがしています。
そして、このおどろおどろしい感情を貴方にこのようにしてお伝えするのは、一つ気に掛かることがあるからです。
私の夫は、私を大切にしてくれますが、それは私が男尊女卑を心に飼っていて、夫の方が人間として偉い・素晴らしいと思って接しているからかもしれません。
私のことを好きな貴方も、その他、今まで私を好きになってくださった大勢の男性も、私ではなく、私の中にあるミソジニーを愛していたのでしょうか。
苦しくて吐き気がしてきました。駄文をお許しください。
私はもう寝ます。ここまで書いて疲れてしまったから。
かしこ
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