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【実話怪談ですよ12】限界集落に引っ越す
限界集落
昨今、「限界集落」という言葉を知りました。
当時住んでいた時から現在もその限界集落はありますが、淋しい場所といえば、淋しい場所。自然豊かな場所と言ってしまえば、そんな地域のお話です。今でもたまに行く場所なので、ここには詳細を書くことは控えておきます。
ここに住んでみないか?
お金がないと言う経験を多くの人が経験したことがあるかと思います。私も若い頃に何度か経験しております。特に贅沢をしているということもなかったのですが、まぁ、若かったということにしておきます(苦笑)。
そんな生活からやや抜け始め、少しだけお金に余裕が出来始めた頃だったと記憶しています。まだ平成と呼ばれていた時代。
ひょんな話から、私は学生時代の恩師が所有している別荘に行くことがありました。そこは崖の側に建っている建物で、まだ車の免許を取った頃には、時々お邪魔していた懐かしい別荘でした。
わぁ!
毎度毎度、自然が繰り広げる景色に心が開放された感じになって、感嘆の声が漏れます。そんな景色を眺めつつ世間話に花を咲かせていた時、何かの流れで管理をしていた人が亡くなったという話題になった。そのまま話はこの別荘に住んでみないか、という話になったのです。
当時の私は今よりもお人好しな性格でしたので、少し考えて…いいですよ。と答えた。(これが後で後悔することになるのですが…)
お婆さんがやって来た
そこに住むことが決まってから、私はその別荘へ毎週のように通うことになりました。外から見た感じは、とても素敵な洋風の建物ではあるのだが…中に入ると、とんでもないゴミ屋敷と強烈な動物の糞尿の匂い。とても人間が住める空間ではなかったので、毎週の如く通っては、ゴミ出しや掃除、内装やり直しなど…すべて自らの手ですることになったのは言うまでもありません。
恩師とは言えど、恐らく資金不足のために誰かを住まわせて、ココを片付けたかったのだろうとその別荘に引っ越すことになった時に改めて、人間の嫌な一面を感じたのはまた別の機会に。
そんなことをしている真っ最中。
早く仕事が終わった日などは、夕方前に行ってみてはゴミだけ出してみたりと…そんなことをしていた頃のことだったと記憶しております。
お邪魔しました。お世話になりました。
そんな言葉をそのお婆さんは私に伝えると、深々とお辞儀をしてその別荘の勝手口から出て行こうとした。
あれ?もう帰るんですか?
と咄嗟に私が声をかえると、何かを抱えていたのかどうか今になっては覚えていませんが、お婆さんはそのまま山の奥へと続く道を歩んで行きます。
そっちは山の奥になるよ。バス停なら、こっちの方が近いですよ!
暗くなる時間に、暗い方角になる山奥に向かってトボトボとお婆さんは歩いて、やがてその姿が暗闇に消えて行きました。まだ寒さが残る夜。向こうは悪霊・怨霊がいて暗い時間は行かない方がいいって、誰から聞いたな…と思った途端に目が覚めした。
この夢を皮切りに、私は人生で何度目かの不可思議な出来事と同居する怒涛のような日々を過ごすことになりました。
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【実話怪談ですよ13】限界集落 日曜大工
八山さん家の怪談
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(注意)
この作品は八山家の怪談…八山法龍が個人的に体験したことや聞いたお話になります。登場人物などは特定されないよう、偽名・イニシャルなどを使用しています。また場所や地域・ご神仏などを特定されないためにしておりますので、これを読んで勝手な憶測で他人様のご迷惑などないようによろしくお願いいたします。