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同時に切れたふたつの輪 【シンクロニシティ・ストーリーズ④】

「3~4か月後、あなたに大変強力な協力者が現れる。
この方は男性で、あなたをサポートするお役目。因縁があります」

以前、霊視の先生から聞いた時のメモを後になって発見して、びっくりしたことがあります。


その時は、へ~……そんな人がホントに現れるの?ってあまり信じていなかった。
実際、その時期にそんな人は現れなかったし、まあ外れることもあるよね、くらいに思ってました。

※このお話は前回からの続きです。
こういうのもアリ?前世物語 【シンクロニシティ・ストーリーズ③】

※最初から読みたい方はこちら!
シンクロニシティに導かれた「人生の転機」①【お茶会編】

出会いを予告されていた相手


ところがね。
それから一年半以上も経って、そんな内容はすっかり忘れてしまった頃に、本当に現れたんです。

あ、ちなみに恋愛とかそういう色っぽい話じゃありませんよ(笑)

ちょうど仕事で悩んでいた頃、私にめっちゃ意見してくる職場の後輩が登場したのです。

他の人にはとても人当たりソフトで紳士的なのに、なぜか私にだけ容赦ない。
でも、だからこそ信頼出来た相手でした。

「きっとね、あなたは私をビシビシ鍛えてくれる役割なんだと思う。
はっきり言ってムカつくけど(笑)でもいいよ。ストレートだけど裏がないのを知ってるから」

「そりゃ、人に面と向かって意見されればムカつきますよ。でも、それでいいんですね?本当に」

「うん、いいよ。私はここでは最年長で、誰もそういう風に今まで言ってくれる人はいなかったから」

私達はとても強く深い信頼で結ばれていたと思います。
戦友、とか同志、なんて言葉がぴったりでした。

後になって、彼は私とこの人生に出会う事を約束して生まれてきた相手なのだと、先の「助け手」の登場を予告したのとはまた別の、オーラ視の先生(※前回の記事参照)から聞きました。

ふたつの輪が同時に切れた……


ある時、私のウエストポーチのベルトの金属部分が根元から切れてしまったことがありました。

いつも何かが終了する時、私にはこうした現象が必ず起こります。
そして、その場合には何かが終わるサインだということが直感的に分かります。

その時も手に触れた途端に「フッ」という感触でベルトが落ち、
何度も経験しているその感触に、『あ、また何かのお知らせだ』と思ったのですが……

何と、それを見ていた彼が、自分のポケットから車の鍵が付いたキーホルダーを取り出してこう言ったのです。
「俺のも切れました」


その瞬間、私たちは 二人の間にあるご縁の存在をハッキリと感じ取りました。
彼もまた、普段から同じような現象が身の回りに現れ、その意味を直感で理解していたのでした。



――これは後になって知ることになるのですが、
私たちは「ほどくために絆を結ぶ」必要があったのです。

前世において図らずも途絶えてしまった絆は、カルマとなって持ち越されてきたようです。
ここで出会ったのは、その時のカルマの糸をほどくため。
そして、ほどくためにはもう一度結び直す必要があったという訳です。


この 同時に切れたふたつの輪はつまり、
持ち越したカルマが切れる合図だったのだろうと思います。

それぞれが決めた道へと向かうための仕掛けだった


その後すぐ、私は突然職場を解雇されました。
あまりの急展開に誰もが驚きました。
直前まで上司と笑いながら歓談していたので、周囲にも全く信じてもらえなかったくらいです。

解雇の理由を知りたくて訪ねたオーラ視の先生の元で、私は全てを理解しました。


私には、生まれる前に決めてきた本来の道があったのです。それが何なのか、自分でももちろんよく分かっていました。

けれど、どうしても嫌でずっとそこから逃げ続けていました。
こんなことにでもならない限り、きっといつまでも逃げ続けていたでしょう。

そして、彼もまた同じことを私に言っていました。
「そろそろやらなきゃいけないのは分かってる」

私たちは、そんな風にして進むべき方向からずっと目を逸らしていたのです。

二人がここで出会ったのは、「本来の軌道」へと向かうスイッチを押すための仕掛け……
この出会いには、確かにそこに向かわせるだけのパワーがあったと思うのです。

私は、同じ空気の中で同じ言葉を話せる相手と、生涯で初めて会った気がしました。

逃げ続けても、いつかは強制的に方向転換させられるのかもしれない


一度、並んで話していた時に、彼が自分の腕をさすりながら怪訝 けげんそうな顔をしたことがあります。

「?……夕貴さん、今何かしましたか?」
「え?ううん」

彼によると、水滴と水滴がくっついて一つの水玉になるような感触があったのだそうです。


格闘技をしていた彼は、「気」のようなものを感じ取る力が人一倍強かったのかもしれません。
だから私たちの波長やオーラのようなものが一体化した瞬間の感覚を、彼はその時感じ取っていたんじゃないかな、と思います。



点や線、光と闇、ミクロコスモスとマクロコスモス……
形やものの存在、魂が追求する究極の果て。
私たちはいつもそんな事について、ああでもないこうでもないと語り合っていました。

そんな私たちのことを、社内ではちょっとうさんくさい目で見られてしまっていたのかもしれません。
ちょうど業績が下がりリストラを決行する段階で、私にその白羽の矢が立っても不思議ではありません。


仕事が好きで、いつまでも会社の中でバリバリ働いていたかった私。
でも、それはただ単に、自分のスキルアップやキャリアアップが楽しかったからというだけのこと。

ここでそれに強制的にストップがかかったのは、本来の道へと向かう時がきた合図でした。

交差する その岐路に立ち、握手を交わして別れた魂の友


でも、その道とは「占い師になって悩める人を救う」とか、そういうことではないのは確かです。
むしろダメダメな自分の人生を晒してる、反面教師のお手本のような存在と言った方が近いかも(笑)

だからこそ、遠回りや失敗をたくさん重ねてきた経験はムダではなかった、と思っています。




彼はその後どうしているのか、今の私は全く知りません。

人生のターニングポイントに出会うべくして出会い、持ち越してきたカルマを断ち切った相手。
それぞれの道が交差する、その岐路に立ち、握手を交わして別れたような清々しい気持ちです。

きっと、私たちはまたどこかで会うことになるんじゃないのかな……。
そんな感覚をずっと持ち続けて、十年の歳月が流れました。

◆◇◆


その空白の期間に父が亡くなり、これで両親ともに失くした私は、様々な不思議な体験を通して『見えない世界』を追求するようになりました。

その一つひとつは「小さな点」に過ぎない出来事だったのですが――。


今、集まりつつあるそれらのパズルのピースが、ある「大きなひとつの物語」へと続いているような気がするのです。

noteに書き始めたこのシリーズの一話一話は、そんなパズルの一つのピースに該当します。
そしてこのストーリーが進むにつれて、「パズルの全体像がだんだん見えてくる」ようなお話にしたいと思っています(笑)

よろしければ、次回もぜひまたお立ち寄りください(=´∀`)



次回はちょっと本題から外れて、父が亡くなる前に私が体験した不思議な出来事……
「アポート」と呼ばれる現象についてのお話です。

※続きはこちら ▶タロットが教えてくれた父の旅立ち


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