意識のない父からのテレパシー?亡くなる間際の不思議な思い出
それは父が亡くなる間際の、病院での出来事です。
私と妹は、もう意識もなくただベッドに横たわっているだけの父の傍らで、子供の頃からの父の思い出話をとりとめもなく話し合っていました。
――と、そんなタイミングでなぜか突然、頭の中に宮澤賢治の「永訣の朝」という詩のフレーズが浮かんできたのです。
(あめゆじゅとてちてけんじゃ)
そのフレーズはしばらくの間、私の頭の中で何度も何度もリピートしていました。
でも、どうして急に?それもなぜこんな時に?
宮沢賢治の作品に特に関心を持っていた訳でもないのに…と、あまりの唐突さに自分でもびっくり。
そこへ、父と同居していた妹がおもむろにこんなことを言ったのです。
「(父は)ずっと、みんなで銀河鉄道展望公園に星を観に行きたがっていたよ」
「銀河鉄道展望公園」というのは、家からそう遠くない場所にある公園のことです。
ああ、だから宮沢賢治の詩のフレーズが急に出て来たんだな……と思いました。
(もちろん妹は、私がそれを頭の中で繰り返していたことなんて知りません)
父が私たちに伝えてくれた「お別れ」だったのかもしれない
人は死の間際、魂が身体を出たり入ったりして命の終わりを迎える準備をするのだと言います。
身体の外に出た魂は、肉体という制限が外れてテレパシーを扱いやすくなるのかもしれません。
「銀河鉄道展望公園に、みんなで星を観に行きたかったな」
そんな父の想いがテレパシーとして私たちに伝わり、妹は父の在りし日の言葉を、
そして私は銀河鉄道の夜にちなんだ宮沢賢治の詩の一節を思い浮かべたということなのでしょう。
それは消えゆく命の灯を前に、父が私たち姉妹に伝えようとしてくれた最後のメッセージだったのかもしれません。
そして翌日、駆け付けた親族全員に見守られる中、父は静かに息を引き取りました。
泊まり込みで父に付き添っていた私は、この時更に不思議な体験をしました。
▼ その時のお話はこちら。
私はもう既に両親共に亡くしていますが、
父が亡くなった時も母が亡くなった時も、色々と不思議な出来事がありました。
そうした出来事がきっかけとなり、見えない世界にどっぷり浸かるハメになった訳ですが……(笑)
そのおかげで今、こうしていられることには本当に感謝しています。
そしてこれからも、見えない世界の真実を、
拙いなりに少しずつでも伝えていけたらいいなと願っています^^
※この記事は2013年に別ブログに公開したものを再掲しています。