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【脳科学からみた旅/街歩きで脳を鍛える】~世界もココロもグラデーションでできている~326

こんにちは
八彩理絵子(やいろりえこ)です。

前回大人の事情により(笑)
③「旅でなんか癒やされた」の正体
 脳内の○○(?)ネットワーク
についてアウトプットしました。

さて今回は

『カズレーザーと学ぶ。』

知れば人生が変わる新知識

脳刺激する旅の効能・・・記憶力UP&ストレス悩み消す!旅の脳科学


覚醒旅行・・・サビついた脳を再起動する旅の脳科学
旅の癒しの正体/脳を鍛える街歩き/観光人類学


①街歩きで脳を鍛える
 場所細胞とグリッド細胞


②観光人類学から見る 
 旅は本能なのか?


③「旅でなんか癒やされた」の正体
 脳内の○○(?)ネットワーク


前回脳内の○○ネットワークが

日常で活性化される脳は「デフォルトモードネットワーク」そして旅先や新奇体験で活性化される脳が「サリエンスネットワーク」

この二つが切り替わり、思考パターンも変わることがよくわかり、新奇体験で「サリエンスネットワーク」に切り替えて癒されようということでした。



さて今回は

①街歩きで脳を鍛える
 場所細胞とグリッド細胞

について認知症研究30年以上高島明彦先生(学習院大学 教授)から学びましょう。

ロンドンとニューヨーク

旅に行くことでより脳を鍛えるのはどっち?

ロンドン・・・複雑
ニューヨーク・・・碁盤の目

答えは「ロンドン」

複雑な作りがより脳を鍛えます。


道が複雑な街は脳を鍛える!


☆迷いやすいは観光地としては最悪じゃないですか?
 とカズレーザーさんがツッコミます。(確かに🤔)

複雑な場所の場合、通りの名前やどっちの方向に何があるなどを覚えないといけない。つまり頭を使うということです。

脳がもつ空間認知能力(空間内で自分がどこにいるかを認知する能力)が、記憶を増強する。


どう歩いていくか?
こっち行ったらどうだろう?といった興味とか場所記憶などがすごく刺激されるのです。

空間認知を使っている脳の部位はアルツハイマーで最初に損傷する部位でもある。

☆アルツハイマーの人が徘徊したりどこにいるかわからなくなってしまうのは空間認知能力が減っているということですか?

まさしく仰るとおり! 近年、空間認知能力を鍛えるには旅がものすごくいいと、しかも迷えば迷うほど脳にいいという報告もあります。

空間認知能力とは


スポーツの上達・理数系の理解力・車の運転など、様々な場面で作用する大事な能力。近年では認知症との深い関わりが明らかに!

この大事な空間認知能力が街歩きで迷えば迷うほど鍛えられます。

記憶の増強 発想力を高める街歩きのコツを学びましょう。

迷ったら不安になってどうしようとなるけど刺激になってるんですか?

頭を使うという点では迷っちゃう方が使うことに繋がる。

複雑な道というのは分かれ道があったり、微妙にカーブしてたりして方向を見失いがち。そのため建物や目印を方向を把握するという作業を無意識にやっているので、脳がものすごく活発に働いて空間認知能力が高くなります。

☆脳に負荷をかければいい?

負荷をかけるというよりは楽しむってこと

ナビを使うと空間認知に使う脳が働かなくなる。鍛えられなくなる。

同じ場所に行くよりは知らない場所、新しい場所に行くことが脳を鍛えます。

育った街のつくりが空間認知に影響を与えている可能性が!

このような論文が出ています。
世界中40万の人を対象に認知症のリスクを測定するゲームのデータを解析する。碁盤の目状になっているところで生活してた人とゴチャゴチャした街で生活していた人を比較すると道が複雑な街で育った人の方が空間認知能力が高いということがわかった。


空間認知する時にはアルツハイマー病の一番最初に障害が起きる場所の機能を使ってやります。

アルツハイマーと密接に関係する空間認知能力

収録前に出演者の方たちが将来のリスクがわかるゲームをやっていた。

START→黄→赤の順で移動
赤い旗に到達すると目印が消える
手がかりなしでSTART地点に戻れるか!

誤差が大きい程 空間認知が悪く脳が危険な状態


空間認知 診断結果

「推定脳健康年齢」
斉藤さんが23歳(実年齢40歳)という結果が出ました。驚きの結果です。空間認知の働きが抜群という結果。因みに斉藤さんは旅好きとのことです。
南原さんの結果は53歳(実年齢58歳)・・・先生からは、90歳以上まで大丈夫とのお墨付きをいただきました。

カズさんが56歳(実年齢39歳)見えていなかったと仰っていました。

育った街や普段の移動環境が影響する空間認知能力

実際
小さな路地が入り組み複雑さが世界有数のロンドン市街で毎日街を走っているタクシー運転手の脳を観察したところ、一般の人より記憶を司る海馬の一部が発達していることがわかった。しかも発達の度合いは勤務年数が長ければ長いほど大きくなっていたといいます。

いったいなぜ?

鍵となるのが「場所細胞」「グリッド細胞」
旅に行くことでこの2つの細胞を活性化する。脳を鍛えていくことになる。しかもより強力に働かせる旅の方法があります。

「場所細胞」とは
記憶を作る場所である海馬に場所細胞はある。初めての場所を訪れた時に働くのが場所記憶。空間内を敷き詰めるように記憶しており、目的地までの経路を割り出す。実際に行かなくても例えば行きつけのコンビニの入り口はAの細胞、ドリンクはBの細胞、レジはCの細胞など場所と場所細胞は細かくひも付けられている。その場所に行かずとも頭の中でただ思い浮かけべただけでもその細胞は活性化する。同志社大学大学院脳科学研究科の実験ではラットの場所細胞を観測することでどこに行こうとしているかを事前に予測し、当てることができた。そんな脳内の地図こと場所細胞の他に、空間認知に欠かせない細胞が!

「グリッド細胞」
移動に合わせて脳内で規則的に発火する。方向と距離は決まっていてそこに行くとグリッド細胞が活性化する。場所細胞でルートができる。歩いていくとグリッド細胞が活性化する。実際の行動とリンク、グリッド細胞。想像・平面的に理解しているのが場所細胞。無意識で場所を認識しているのが
グリッド細胞。

地図アプリに例えるとアプリに内蔵されているマップ自体が場所細胞。自分が今どこにいるのかわかるGPSのような役割を担うのがグリッド細胞。
座標上でラットを歩かせる実験から、どの位置にきたときにグリッド細胞が発動するかを観測すると、きれいな六角形が浮かび上がった。我々はグリッド細胞を使い脳内に六角形を繋ぎ合わせた世界を作りあげており、その座標上で自分が今どこにいるのか位置を把握していると考えられている。そして空間の高さについてもグリッド細胞が階層上になり高さを把握している。


記憶力を高め、認知症を防ぐ空間認知能力を強化するカギ

場所細胞、グリッド細胞を鍛える方法は?
なんでもいいので移動する

とにかく移動すれば脳を鍛えられる


歩きに限らずレンタサイクル、レンタカーでも、自分で考えて移動することが大事。タクシーに乗ってどこからどこまでとか、ツアーで着いていくような旅行だとグリッド細胞も場所細胞もあんまり働かない。車でもナビを使わない方が活発化して記憶力も上がっていきます。ストリートビューで移動するとかでも実際に歩いているのと同じような効果があります。それはゲームでもいいんです。ゲームも一人称のゲームだと嗅内野と海馬の体積が大きくなった。という論文があります。自宅まで帰るにも道順を辿っていかないといけないので、そしてたまには違う道も通る。わざわざ旅に出かけなくても1駅前で降りて帰ったりすることで活性化する。近所を散歩するにしても同じ道をずっとやるのではなくていつもと違う道を歩くことで脳が鍛えられます。

ただ移動するだけで場所細胞とグリッド細胞が活性化
さらに脳内のシナプス(脳細胞の情報伝達に関わる部位)が増え若い脳を保てると考えられている。

場所細胞とグリッド細胞
強力に活性化する旅の仕方とは!

脳内空間ナビを活性化させる旅の工夫

①案内図を見て最短ルートを探す

②高い場所から街の全体像を把握する

③現地の音に耳を傾ける
どっちの方向でどういう音があるといった音の方向に反応してグリッド細   胞は活性化する。例えば川のせせらぎを覚えておくと右側に川があったな  というふうになる。

④太陽の位置と方角を意識する
方位を知ることが大事

⑤乗り物移動の時も今いる場所を地図で追う
GPSがついていないアナログの地図が良い


カズレーザーさん
旅の目的はそれぞれで、今まで目的地を楽しみたいと、ルートや過程を重要視したことがなかったので、旅行そのものの考え方が変わりました。



『空間認知能力が街歩きで迷えば迷うほど鍛えられます』この文言に救われました。「やったー!!」って感じです。よく迷ってしまうので・・・これから迷ったら「あ~ぁ」ではなく「空間認知能力鍛えちゃうぞ!」って元気になれそうです(笑笑笑)


今日はここまでになります。
ここまで読んでいただき
ありがとうございました。

次回は
②観光人類学から見る 
 旅は本能なのか?
について学んでいこうと思います。

大切なお時間をありがとうございました。






台風の被害に苦しい気持ちです。

どうぞ「命を守る行動を」

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