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舞台「呪術廻戦0」観劇記録

2024/12/18
舞台呪術廻戦0を観劇した。所感など綴っていこうと思う。
端的に言うと乙骨さんと里香ちゃんが本物すぎ、脚本はほぼ映画、演技がとても良かったと同時に脚本演出の拙さも感じた

私は呪術廻戦本編は興味がなく未読で、映画呪術廻戦0は大好きでアマプラで何度も見ているという偏った観客であることは念頭に置いてほしい。
映画の方をめちゃくちゃ見ているのでセリフも覚えているし間も覚えている。舞台はほぼそれが再現されていたように思う。
果たして舞台化において、映画そのままというのが是か非かはよく考えなければならない。しかし散々脚本演出がヤバいと言われ続けてきた舞台呪術廻戦において、ここまで最高の出来と考えられる映画に沿った話作りをしたのは、改善という点でひとつ評価をしたい。
あくまで軸は舞台呪術廻戦で、だが。
小林顕作のよく分からない自我なのかネルケの指示かは知らないが、合間に挟まれる台詞を反芻するだけのダセェ歌は置いておいて、映画に忠実であるからこそ観て良かったと震えたのは乙骨さん役の演技力だ。
映画の声をリスペクトしながらも、男子高校生である乙骨さんのリアルな音での台詞回し、殺陣、演技のひとつひとつがまさに2.5、本物がそこに居た。演技力がすごすぎて、そして生身の男子高校生感があり、乙骨さんに関しては映画より舞台の方が好きだと思った。この乙骨さんの演技を本編通して観られることで、私の観劇満足感は満たされた。
また、里香ちゃんがあまりにも透明で美しい。歌声も澄んでいてとても上手くて、小林顕作のダセェ歌詞なのにずっと聴いていたくなる歌声だった。役者さんは高校1年生ということで…あまりにもすごい。とてもキラキラしていて眩しかった。突き抜けた歌唱力にキラキラ、原作里香ちゃんの歳の割には大人びていて、不思議で、純粋な様がしっかりと描かれ存在していた。
乙骨さんと里香ちゃんが存在していたのだ。正直キャスティングの勝ちである。映画呪術廻戦0が好きな奴は純愛が好きだから好きだろう?これは言い過ぎかもしれないが、ふたりが軸の物語なのだ。その2人が本物なら、舞台になった価値があるし観た価値がある。迫力がやはり、生身の人間だと違う。とんでもない熱を感じた。これが演劇によるアドレナリン。

そして今作でカチンときているのが、舞台を観ていない人間による作品disだ。
投票してない奴が政治に文句が言えないように、常々観てない奴はその舞台について何も言えないと思っている。少なくとも適当なことは言ってはいけない、言う権利がない。
観た人の感想はそれぞれだ。私は観て良かったと思ったが、それと同じように観なきゃ良かったと思った人もいるだろう。それは私は否定することでもないし、むしろ感想が様々あることはある意味健全だとも思う。そして作品に対しての感想が違うだけで人として何か違うかと言われたらそうではなく、感想は感想、人は人なのだ。ここを履き違えている奴も多いなとも思う。
少し脱線したが、不評の声も見た。観た上で、そういう感想もあるなと思った。
だが、観てないのにその不評を拡散して同調する奴はなんなんだ?
お前は関係ないだろう、何も知らないだろう?
あまりの横暴さに驚いた。人はここまで傲慢になれるのか。反面教師にして気を付けたいなと思った。
またこれと関連する話だが、ネットって、何かに対しての感想のプラス部分しか表にあげない風潮、そして、みんながマイナス意見を述べるものはいくら叩いてもよくなる風潮がある。これがサッパリ理解できない。全部自分で考えろ。思考しろ。その上で言葉を出せ。
なんだかこの感想の無責任さがとても気持ち悪いと感じる。どうせ私が悪くて間違っているんだろうが……

まあ本当、所々挟まる歌の歌詞はまじでどうにかしろと思った。脳停止で台詞繰り返させてるんじゃねぇよと。歌唱力のあるキャストに歌わせてるんだから、もっと物語に没入できる歌詞にしろと。ここは本当に作詞の小林顕作の頭の悪さかセンスの無さが如実に出ている部分だった。

それ以外は良い、特に役者陣がすごく良いので、映画呪術廻戦0が好きな人にはおすすめしたい舞台作品だ。
2024/12/29まで天王洲銀河劇場で上演しているので是非。

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