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分子栄養学ってなんか難しそうだね…?-三石巌先生の話3
三石巌先生が、白内障になって、大学病院のお医者さんに匙を投げられた…それが還暦の年の話。
三石巌先生の話1に、そんな、ことの成り行きを書いたわけですが、
今日は、そこからの話。
三石先生は、自分なりの結論(推論)…つまり、白内障、ビタミンCたくさん摂ったら治るんちゃうか、という考えに沿って、自分で自分にビタミンCを注射し始めたそうです。
「え、注射器、どないしたん?」とか思いますが、昔の話ですから。
その結果どうなったか?
白内障で失明しなかったのはもちろんのこと、ピンピンしてスキーしまくり。
本もそれから何百冊も書いて、元気いっぱい。
最後のスキーから数週間後、97歳で大往生。
うちのばあちゃんも、同じ97歳で老衰でしたが、三石先生ほどピンピンではなかったです。
私が三石先生の本を読んだのは、精神科医の藤川徳美先生の本から、先生がやっている栄養療法の創始者は三石先生って方だと書いてあったことからです。
三石先生は、本人がお医者じゃなかったからでしょうね。
医学界に配慮する必要がないから、舌鋒が鋭いんです。
医者じゃない人間が、医者の世界にうっすら感じている疑問、違和感をズバズバ言ってるところがあります。
本のタイトルも、『医学常識はウソだらけ』ってくらいですから。
読みやすい本ですし、文庫本。
一部、引用しますね~
「医学常識」は「科学の非常識」
三石先生自身は、物理学者です。
多くの医者は、彼らのあいだで「常識」となっているマニュアルどおりに治療を行うだけである。
ある治療法がひとたび「医学常識」として定着してしまうと、誰もそれを疑おうとしなくなる。
科学は日進月歩で進歩しているにもかかわらず、医者は自分たちの「医学常識」が一転して「非常識」になるとは少しも思っていないのである(略)
たとえ医学以外の学問分野で病気の治療に役立つ新しい発見があっても、それに耳を貸そうとはしない。
私の健康管理学は、栄養を重視しているが、それは生命のメカニズム解明の道を拓いた分子生物学を知ったことが出発点になっている。
分子生物学は、遺伝子生物学のことである。
この二十世紀後半における科学上最大の成果といわれる「遺伝子の実体」が明らかにされたのは1953年、学問として成立したのは1958年のことだった。イギリスの物理学者・クリックとアメリカの生物学者・ワトソンによって、DNAの構造が解明され(た)
当時、DNAの仕組や構造が分かるようになって、人の個性の違いとかは、DNAの設計図がそれぞれ異なっているからだって裏付けされました。
アメリカでは、日本よりだいぶ先にサプリメントがブームになってましたけど、その根拠がオーソモレキュラーです。
ノーベル賞を二回受賞したポーリング博士という人がいるんですが、その人の発案です。
オーソモレキュラーと同じことを日本でも、同じ時期に考えた人がいたわけです。
オーソモレキュラーも批判は受けたみたいですが、健康な人が、より健康になるというニーズに叶っていることから、受け入れられているみたいですね。
日本でも、三石先生が現れいるわけで、もっと早い時期にサプリメントをとる習慣が根付いていても良かったのかもしれませんが、
日本の場合、食と大地は信仰と結びつく美しい伝統がありますし、受け入れられなかったのでしょう。
残念ながら、その美しい信仰は、食や農業が、アメリカ同様、工業化の道をたどってしまったことから、形だけ残って、魂を見失ってしまった。
お米から神様が消えてしまった。
私なんかにゃどうしていいか分からない、大きな、大きな課題です。
鍼灸師として患者さんに言えるのは、「サプリメントで必要な栄養を補ってください」しかありません。
今目の前の健康を守るために。
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