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【アート】美術品を手放すタイミング、4Dとは?


はじめに

皆さん、モノを手放すタイミングはいつでしょうか?
季節の変わり目や整理整頓のテレビを見た時に猛烈に掃除(処分)したくなります。個人的には掃除=モノの処分と考えています。

さて、美術品というと高尚なイメージを持っている方も多いと思います。人によっては美術品を処分・売却するのは大変な作業ではないか?と感じる人もいるのではないでしょうか。

実際に美術品のバイヤーを行っている立場からするとそこまで難しくはないです。意外と選択肢は沢山あり、細かい内容は別のnoteで紹介しておりますので良かったら見てみて下さい。

年間に3000件ほど美術品売却の相談をいただくのですが、だいたいは【引っ越し】【生前整理】【遺品整理】のタイミングで作品を手放しています。
体感としては購入した方が売却するケースと作品を引き継いだ遺族が売却するケースは半々のイメージです。

今回紹介させていただく4Dというのは【欧米のお金持ちコレクター】のお話となります。

4Dとは手放すタイミングの頭文字

英語の4つの頭文字となります。皆さんが想像するタイミグとは異なるものもあると思います。特に最初と最後は欧米ならではですね。

早速紹介します

Divorce 離婚

ハリウッドセレブは殆ど離婚歴あるのではないでしょうか?かなり偏見ですが・・
欧米の方が離婚率が高く、日本と比べると遺産分割や慰謝料などはかなりシビアに厳格に執行されます。特に欧米のお金持ちはこの辺りはかなりドライです。

このように美術品を売却して慰謝料にあてたりすることは珍しくありません。

実体験としてはこのようなケースで作品を手放す立ち合いをしたのは1年に1、2度くらいです。

Death 死

日本国内で作品を手放すタイミングの過半数はコチラでしょう。欧米も同じく、有名なコレクター作品は○○コレクションとしてまとめてオークションに出品される事も珍しくありません。

Debt 借金

国内ではコレクター本人から連絡がある、というよりは弁護士さんから連絡がある事が多いです。
基本的に中小企業経営者が多いです。景気が良い時にデパートの外商などで美術品を買い、事業が傾いた際に手放して運転資金にしたり、上記のように破産後に弁護士経由で連絡、みたいなイメージです。

こちらに関しては欧米も日本もそこまで相違はありません。

Donation 寄付

日本ではなじみがないと思います。欧米人は高いコレクションを寄付するなんて心がキレイだな・・と片づけられる事ではありません。もともと宗教や民族の考え方と言う大前提がありますが、どちらかと言うと寄付する事による税制の優遇措置が大きいと言われています。
簡単に言うと貴重なコレクションを寄付した時価評価により、コレクターに課される税金が安くなります。

ただ、コレクター、美術館、作品、三方よしの制度ですね。

まとめ

いかがだったでしょうか?

離婚と寄付は日本ではあまり馴染みがないですよね。
今後も国内外のコレクターの違いや美術品、買取に関する事を記していきます。

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