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【アート】美術品てどこで売ればいいの?オークション、ヤフオク、メルカリ、買取店などすべてのメリット・デメリットを紹介!


はじめに

美術品バイヤーの小林です。美術品を専門に買取を行っており業界歴はもうすぐ15年ほどになります。
絵画、掛軸、茶道具、アンティーク、骨董品など多岐にわたり取り扱っております。日本の美術品だけではなくアジア、ヨーロッパ、アメリカの作品も扱い守備範囲はかなり広いのではと自負しております。

過去の経験と実績から【美術品を売るポイント】を紹介させていただきます。

作品の内容や売却する理由は千差万別のため、売る場所によるメリットとデメリットを専門家の立場から紹介させていただきます。

おススメの売先とメリット・デメリットを紹介

一般的な売先を4つに分けさせていただきます。

1オークション
2個人売買
3委託販売
4買取店

主に4つの選択肢になる事が多いかなと思います。
2と4に関しては本や服などの売却でイメージつく方もいると思いますが、1や3はあまり馴染みがないかもしれません。
そもそも2個人売買が1オークションではないの?と疑問が生まれるかと。

詳しく解説させていただきます。

①オークション⇒美術品専用のオークション

まずオークションとは美術品を専門に扱うオークション会社の事をさします。インターネットで【美術品 オークション】と検索すれば数社でてくるでしょう。公開オークション、みたいな呼ばれ方をされてます。
インターネットに出てくるオークション会社はニュースで見るような、煌びやかな会場にコレクターが集まり、オークション会社の担当者がハンマーを持って金額を上げている様子です。
ゴッホが○○億で落札された~、バスキアが○○億で落札されオークションレコード更新、みたいな事が発生する場所です。
いやいや、そんな数億円なんて高い作品ありませんよ!とお怒りの方もいるかと思いますが、安心してください。条件はありますが数万円~出品出来ますので後程詳しく紹介します。

もう一つ業者間オークションと言うのが存在します。
先ほどのオークションは個人のコレクターも参加できますが、業者間オークションは個人のコレクターは参加できません。画商や骨董商などのプロのみが参加できる場所です。築地の競り市をイメージすると分かりやすいかもしれません。
プロのみしか参加できないなら私達一般コレクターは意味ないのでは?とお思いかと。大丈夫です。
出品はできるのです。

では具体的なメリットとデメリットを紹介します。


1国内オークション
公開オークションでも日本国内と海外で分けられます。多くの方は国内オークションで十分です。海外のオークションに出す意味があるのは最低でも1000万円近い価値がないと国内よりも損します。

【メリット】
・欲しい人が2人以上いれば売却価格は青天井
・リアルタイムで競売中作品を見る事ができ、透明性が高い
・真贋が保証されているため、コレクターが買いやすい

【デメリット】
・手数料が発生する⇒10~15%前後
・換金まで時間がかかる⇒4~6カ月程度
・欲しい人がいなければ安くなるかも⇒欲しい方が1人だと・・

【こんな人におススメ】
・ある程度売れ筋の作家・作品(30万円以上は売れそうな相場)を所有している方
・時間はかかっても良いからオークション形式で高く売れる可能性を信じたい


2海外オークション
海外のオークションという事は輸送費、関税、保険代等、国内ではかからない諸経費が発生します。場合によってはカタログ掲載料や著作権料なども発生します。ただ、国内のオークションとはけた違いに大きいマーケットです。
クリスティーズ、サザビーズ、フィリップスなどのメガオークション会社に出品できれば世界中のコレクターの目に止まります。

【メリット】
・数千万単位の相場がある作家・作品は国内よりも高く売れる可能性あり
・世界的なオークション会社に出品した優越感
・真贋が保証されているため、コレクターが買いやすい

【デメリット】
・より手数料が高い⇒内容次第ですが国内の倍以上の手数料も
・より時間がかかる⇒高額作品は出品確認時間(真贋など)やお披露目時間(作品が世界中旅する事も)が発生するため
・日本に窓口がないオークション会社だと英語のみのやり取りになるケースも

【こんな人におススメ】
・世界的需要がある高額作品を所有している方


3業者間オークション
皆様にはあまり馴染みがない業者間オークションです。
公開オークションは売る方も買う方も個人コレクターは参加できます。
業者間オークションは売る方だけ参加できます。ただ個人の方が直接参加するのではなくオークションの主催者に作品を預けて代わりに売ってもらう方式です。この業者間オークションの事は交換会と呼ばれたりします。

【メリット】
・公開オークションより手数料が安い⇒5~10%程度
・オークションの当日若しくは翌日に現金化
・プロばかりなので相場通りに売れる

【デメリット】
・売却金額は良くも悪くも相場通りになる可能性が高い
・公開オークションと比べると透明性がない※代理出品のため落札風景が見えない事が多い


【こんな人におススメ】
・換金するまで公開オークションほど待てないが、少しでも高く売る可能性を求めている方
・公開オークションの手数料を高いと感じている方

②個人売買⇒ヤフーオークション、メルカリ

若い方からすると最も馴染みがある売り方ではないでしょうか?
簡単に説明させていただくと、インターネットオークションとフリマアプリに分けられます。


独断と偏見ですが、ヤフーオークションはコレクター品や少し高級な商材が多く、メルカリは日用品、本、雑貨などが多いイメージです。
実は美術品も売買できるプラットフォームになります。

1ヤフーオークション(インターネットオークション)
インターネットオークションはネットを通じて個人間でオークションを開催できるプラットフォームです。最も有名なのはヤフーオークションでしょう。

【メリット】
・自分のタイミングで出品できる
・公開オークションに比べると手数料が安い

【デメリット】
・真贋やダメージの証明が難しい
・高額になればなるほど贋作が多く、画像だけだと金額が伸びにく傾向
・出品や発送の手間があり


【こんな人におススメ】
・自分のペースで売却した方
・ヤフーオークション自体が好きな方
・相場が無く、公開オークションに出品できなかった方

2メルカリ(フリマアプリ)
フリマアプリとはインターネット上でやり取りできる点は一緒ですが、大きく異なる点はオークション形式ではなく定額出品となります。最も有名なのはメルカリでしょう。インターネット上に自分の店を持つようなイメージです。

【メリット】
・気軽に出品できる
・メルカリが好きな方
・相場関係なく自分が売りたい金額で売れる事も

【デメリット】
・真贋やダメージの証明が難しい
・相場よりも安く値付けしてしまう事も
・出品や発送の手間があり

【こんな人におススメ】
・売りたい金額が明確に決まっている方
・希望金額以外では売るつもりが無い方
・急いで売却する予定が無い方

③委託販売

この中で最もイメージが付かないかもしれませんね。不動産の代理販売などをイメージしてもらうと理解しやすいかもしれません。
美術品を販売しているギャラリーに預けて希望金額で売れそうなら売却してもらう方法となります。

【メリット】
・相場より高い希望金額で売れる事も

【デメリット】
・希望金額が高すぎると売れない
・相場より高い希望金額ですと売却まで時間がかかる
・売れずに戻ってくる可能性もある

【こんな人におススメ】
・オークション相場よりも高く売りたい方
・希望金額に達しないなら売りたくない方

④買取店

店舗型、出張型、インターネット型等、たくさんの買取形態がありますが、取引の流れはほぼ一緒です。近年、貴金属、ブランド品の買取店がすごい勢いで増えています。
知らない方も多いですが、実は美術品も買取店で売却する事ができます。
買取店を大きく2つに分けると価値がモノなら何でも買取できる総合買取店と専門分野に特化した買取店があります。

1総合買取店
車やバイクなど所有権の切り替えが必用な動産以外で価値があるものは何でも取り扱っている買取店です。メイン商材は貴金属、ブランド品、高級時計などです。

【メリット】
・その場で現金化できる
・一括で売却できる
・手間がかからない


【デメリット】
・珍し商材だと価値を見抜いてもらえない事も
・担当者のスキルによって買取金額にムラがある

【こんな人におススメ】
・美術品だけではなくいろんなものをまとめて簡単に売却したい方
・売却金額よりも早く片付けした方

2専門店
美術品を専門に扱っている買取店です。オークション会社の数よりは多いがギャラリーよりは少ない業界です。

【メリット】
・その場で現金化できる
・適正価格で売却できる
・オークションの手数料を引いた金額と変わらない事も

【デメリット】
・良くも悪くも相場通り

【こんな人におススメ】
・相場通りに売りたい方
・早く現金化したい方
・一括で整理したい方

最後にお知らせ

ここまで見ていただいていかがでしょうか?
まずはご自身が所有している作品や今後相続する可能性がある作品をチェックしてみてください。
作品の内容が分かれば【自分はどうしたいか?】と自問していただき適切な売却方法を選んでみて下さい。

ただ、ここまで読んでも

・作品数が多くてよく分からない
・知識がないからチェック自体ができない
・手間や時間をかけたくないから一括で整理したい

などお考えの方には提案があります。

手前味噌ですが私が運営している美術品買取専門店獏へお問い合わせください。後悔せず安心に売却できる事をお約束します。


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