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幸せな家は“悪人”がつくる? 笑顔の絶えないコミュニティの秘密

皆さんは、家族や仲間との時間を楽しめていますか?

たとえば、隣同士に建つ2軒の家を思い浮かべてみてください。

一方の家は7人家族。笑い声が絶えず、毎日が楽しそう。

もう一方は3人家族。でも、ケンカが多くて不満そうな顔ばかり。

なぜ、家族の人数が違うのに、こうも雰囲気が違うのでしょうか?

"善人の家"と"悪人の家"

ある日、不満の多い3人家族のお父さんが、笑顔の絶えない7人家族のお父さんに尋ねました。

「おたくは家族が多いのに、いつも幸せそうですね。我が家は少人数なのに、ケンカが絶えなくて困っています。この違いは何でしょうか?」

すると、7人家族のお父さんは、にこやかに答えました。

「それは、おたくの家が“善人”の家だからですよ。うちは、みんな“悪人”だから、ケンカしないんです。」

この答えに、3人家族のお父さんは驚きました。

“悪人”とはどういう意味?

戸惑ったお父さんは尋ねました。

「うちが善人で、あなたの家が悪人だというのは、どういうことですか?」

7人家族のお父さんは、微笑みながら説明しました。

「我が家では、何か問題が起きたとき、誰もが『ぼくのせいだ、ごめん!』って言い合うんです。誰かを責める前に、自分に原因があるかもしれないと考えるんですよ。」

一方で、3人家族の家ではどうだったでしょうか?

何か問題が起こると、すぐに

  • 「あなたのせいよ!」

  • 「いや、そっちが悪いんだ!」

と責任の押し付け合いが始まっていました。

トラブルの原因は“自分の正しさ”にある

3人家族のお父さんは、はっと気づきました。

「私たちはいつも、自分の正しさを主張して、相手を責めていたんだ。」

“善人”であることにこだわり、問題が起きるたびに自分は悪くないと思い込んでいたのです。

でも、7人家族では、みんなが率先して“悪人”になろうとしていました。

「もしかして、ぼくが悪かったかな?」 「ごめん、私がやっちゃったかも。」

そんな言葉が飛び交う家では、自然と笑顔が生まれます。

コミュニティにも当てはまる考え方

この話は、私の著書『人はなぜコミュニティをつくるのか?』にもつながります。

コミュニティでも、人と人の間でトラブルは避けられません。その多くの原因は、“自分が正しい”と思い込むことにあります。

でも、誰かが「ぼくのせいかも」と言える環境では、トラブルが笑顔に変わり、信頼関係が深まります。

問題が起きたときに

「ごめん、ぼくが〇〇したかも。」

と誰かが言えるだけで、その場の空気はぐっと柔らかくなります。

今日から“悪人”になってみませんか?

この話を聞いて、皆さんはどう感じましたか?

問題が起きたとき、「相手が悪い」と考える前に、「自分が何かできたかも」と考える

これだけで、家庭や職場、コミュニティの雰囲気が変わるかもしれません。

今日から、意識してみてください。

まずは、小さな一歩から。

「ごめん、ぼくが〇〇しちゃったかも。」

その一言が、笑顔を生むきっかけになるはずです。

"悪人"になることは、決して悪いことではありません。

むしろ、トラブルを減らし、幸せな家庭やコミュニティをつくる第一歩なのです。

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