そして、合格発表の日。
MIKUちゃんの高校受験の発表の日がとうとうやってきた。
その日は、通常授業があるらしくて、お母さんが家で待機していたようだ。
3時くらいにMIKUちゃんのお母さんから、合格の一報がLINEで。
合格していました!!
よかった、ほんとによかった
しばらく、LINEで、お母さんと 「よかった」「ヨカッタ」ラリーが交わされ。あとはスタンプ合戦。
あ、お父さんに連絡するのわすれてました!今から連絡いれます!!
まず最初に、この学校をすすめた私に連絡をくださったみたい。
娘からも学校帰ってきてから連絡させます
ってことだったが、夜の8時になってもMIKUちゃん本人からは何の連絡がなく、まちきれずに
おめでとう!
スタンプを送ると。。。それには答えず、しばらくして
次の授業は18日にお願いします
あれ?
拍子抜け。
でも、すぐにこれは最大の照れ隠しやなと直感でわかった。
なので、
はぁ、手のかかる子(笑)
でもMIKUちゃんにとって、この日が人生最大の達成感を感じた日になったことにはちがいないようだ。
MIKUちゃんが合格した高校の公表されているの偏差値は55。いつもテストでは一桁の点しかとれなかった彼女にとって、雲の上だと思ってた学校に行けることになったのだから、嬉しくないはずはない。
いつもお母さんの指示にしたがって何も決めてこなかった他力本願のMIKUちゃんが自分の頭で決めて、頑張った今回の受験。
入学してから本当の試練がやってくるかもしれない。
しかし、今回の「がんばった」という心の記憶がすこしでも刻み込まれたのなら、「どうせやっても無駄」っていう心の癖をなおすいいきっかけになるのではなかろうか。
子供の数が少なく、全入時代といわれるこの時代。
高校も大学も、ひと昔まえほど勉強しなくても比較的安易にはいれるようになってきた。
受験は大変だからできるだけさせたくない・・・って受験をしなくても、そのままエスカレーターで大学まで行ってしまうような学校も多い。
しかし、受験という”ストレス”を経験し、それを乗り越えたときの達成感、失敗したときの挫折感というのは、学問以上に人を成長させるいい教材ではないか。
今回のMIKUちゃんの1ヶ月受験生活というのは世間的にみたら考えられないくらいの短い受験勉強期間だったろう。
しかし、時間の感覚というのは人によって違う。
MIKUちゃんにとっては、この1ヶ月は半年、一年くらいの長さに感じられたにちがいない。
人それぞれ成長の速度は違う。乗り越えられるハードルの高さも同じでない。
飛び越えられる高さを自分で決められない子供には、まわりにいる大人や教師が高さを決めてあげて自力で飛び越えるように仕向けていく。
これこそが、まわりの大人や教師の役割ではないだろうかと、今回のMIKUちゃんの受験を振り返って思った。(完)
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