そうして今日もやり過ごす
横浜駅にほど近い、東横線の小さな駅に住んでもう10年になる。
何度も引っ越しを思い立ってはあっという間に忘れていく。
思い付きで不動産屋へ駆け込むのも申し訳ないので
松浦亜弥を聴きながらちょっと整理してみようと思う。
めっちゃホリデ~。
何で引っ越したいのか。
①もうちょい広くしたい。
20㎡もない6畳1K。
広くしたい理由は、本と靴が無限に増えてきたことだ。
もともとむちゃんこ散らかし放題の私は、数年前にあの流行本を読んで断捨離しまくった。
学生時代から使っていたインテリアも総取り換えして、自分のお金で納得して買ったものたちになった。
ものを増やすと散らかる。1つ買うなら1つ捨てる。ときめかないと気づいたら捨てる。
……なんだけど
本と靴はどこまでも増えてしまうんだ~~~~
あとウォーターサーバー置きたい。
誰にも共感されないけど。
②少し何かが淀んでいる感じ。
引っ越せない理由を後述するけれど、10年も住んでいると悪い意味で停滞感を物語っている気がする。
なんで引っ越さないのか。引っ越せないのか。引っ越したくないのか。
①めんどくさい。
正直これに尽きる。
上京して1回しか引っ越したことなくて、それはまあ地獄で。
引っ越し当日の朝に手伝いに来た母に「馬鹿娘」と呼ばれたほどに。
馬鹿娘と呼ばれたのはあれっきりじゃないか……
社会人になり大事な大事なお休みを、引っ越し準備と片付けに費やすのが嫌。
そこまでして得られるメリットが強くない気がしている。
②お部屋のスペック。
10年住んでりゃ家賃が爆下がりした。
凶悪な害虫が屋内に出ない。
ベランダがない。(手すりみたいなやつだけ)これはいい意味で。
ベランダって虫来るし鳥がフン落としたりするし掃除しなきゃいけないし……エアコンの室外機もあるし。
布団と洗濯干せるなら、ベランダなんて素敵なもの私には不要である。
マンションの宅配ボックス便利説も、あまり気にならない。
マンションのエレベーターで男性と一緒になるのが怖い。
③世間の不便が気にならない。
山手線の駅からは30分くらい。
本読んだり動画見たりしてる。
家より活動できるからわりと貴重な時間。
飲んで飲んでタクシーで帰るぜ……ってときはタクシー代が超痛いけど、もうそんな無茶な飲み方する年でもなければ、たまにならタクシーいいかって思うお年頃。
最寄り駅はなんもないけど、最寄り駅で飲むほど近辺に友達いないし。
ガヤついてる街も楽しいだろうけど、なにもないと物騒なこともないし。
こじんまりしたお部屋に静かな駅ということで、アパートほぼ女性だし近隣もファミリーやお年寄り多め。
そんな感じで。
ふらっと不動産屋に案内してもらって
「確かに10分で都心行けるけど」
「このスペックでこの金額?」
「今の家ならたまにタクシー乗って帰っても、おつり来るけど…」
住んでみなきゃわからないリスクも多いので、そこに懸けられるほどメリットを感じないんだよなあ。
今の家は表面に出てるデメリットしかなかった。
住んでみて嫌だなと新しく気づいたことはないのである。
何年もいるから「今の家よっぽど気に入ってるんだね」とよく言われるし、
そうでもないけど……とは思う。
けど高い家賃でめんどくささと不安なことを飛び越えてまで住みたいと思うお部屋がないのも事実。
遠いなら早く帰れるお仕事にしちゃおう。
本が増えるならkindleもっと使おう。
靴はレンタルクローゼットする?
そっちのソリューションのほうが私には合ってる気がしてしまう。
去年付き合っていた人の関係でウェイウェイの都会に住んでたりもしたんだが、やっぱり毎日あそこにいたいとは思えなかった。
別れて離れて、数日は「あああそこのコーヒーおいしかったな~」とすぐに飲めないことは悔やまれたけれど
そういうのはかなりすぐ順応するらしい。
通販でおいしいコーヒー買って淹れてる。
ずっと愛でていたいマグカップも買った。
ますます離れられないお部屋になってきた。