彼らへの抵抗【勝手にリレーエッセイ2023春 #7】
勝手にリレーエッセイとは?
前回の勇敢なヘラジカさんの記事、『諸悪の根源』。
カオスの先のエッセイ。
謎の手編みのセーターも、
それを着た3歳のショウタ君も、
蝶になってれんげ畑を飛ぶ夢も、
地球の裏側でケセラセラを唱えて雨ごいする様子も、
どれもカオスでありながら、脳内で想像できてしまう。
いやはや流石な表現力です。
ふと、私の過去の記憶から、とあるシーンを思い出しました。
私が保育園のジャングルジムにのぼっていると、右肩に大きなアゲハチョウが止まってるんです。
でもそのシーンってのは、私の視点じゃなくて、一歩引いた第三者としての絵なんですよね。つまり、その絵には私の姿が映ってる。
ってことは、私の記憶じゃないのかしら?
うーん、不思議ですねえ。
「私が記憶を捻じ曲げて作った妄想」なのかしら?
本編
私は虫が苦手だ。とにかく怖い。
その姿、羽音、動き、全部が無理。
"彼ら"が積極的に活動するこの時期は、普段より10センチくらい分厚い警戒心を身にまとう必要がある。
車の中にでも侵入してきたらもう大騒ぎ。
ケセラセラなんて言ってられない。
恋愛シミュレーションゲームにも彼らは登場しない。
彼らからバタフライエフェクトで恋が実ることなんてない。
まあ、例の毛はついてないけどね。
正直、悔しい。
なぜ、私が彼らのことを恐れて、ビビらなければならないのか?
いちいち「ひぃっ!!」と声を上げて、距離をとりながら進路変更しなければならないのか?
納得いかない。
だから、対抗策を考える。
まず、自然界において敵対する相手に勝つために必要そうなものは「威嚇」だろう。
レッツ検索。
世界中の生物たちの「How To 威嚇」の知恵を、我が物とするのだ。
声を上げる、体を大きく見せる。
爪や牙などの武器を見せつける。
警戒音を出す。
ふむふむ。
やはり自然界でサバイバルしている動物や昆虫たちは、それぞれ自分に合った有意義な方法で、アライブしているのだな。
もう一ついいアイデアを思いついた。
「捕食者であることを示す」ということ。
我々人間は彼らをつかまえて食べるということをこの現代では行ってないから、彼らは我々のことを怖がったりしないのではないか?
ところで、こんな虫嫌いな私でもこんな話を聞いたことがある。
「オニヤンマ」こそが昆虫類最強、と。
番犬のごとく、私の身の回りにオニヤンマが飛び交ってくれていれば、彼らは近づいてこれない、ということ。
ただ、オニヤンマも私にとっては恐怖そのもの。
残念ながら連れて歩くことはできない。
だが、こんなものを見つけてしまった。
その名も「おにやんま君」。
なんなんだこれは。
どうやら虫除けに効果があるとかないとか。
こ、これを、、、
勇気を出して、これを私の胸元にブローチの様につけていれば、きっと彼らは寄ってこれないはず。
よし、調査は完了だ。
本番に向けて、イメージトレーニングをしておこう。
(もわもわもわーん)
おおっと!!大きなカマキリが道をふさいでいる!怖い!
先手必勝! 威嚇だ!まずは「なきごえ」!
「ギャオース!!」
スーファミ時代のドラクエで出てくる、中ボスの鳴き声さながらの声を発した!
相手はひるんでいるのか、微動だにしない。
よし、続け!警戒音を出すぞ!「じだんだ」!
「ドンドンドンドンドン!!」
大人になってからのじだんだほど見た目に怖いものはない!さすがに効いているか?!
相手が数歩移動した!ひぃぃぃぃ!怖い!!
ひるまず続け!次は、爪と牙を見せつけるのだ!
(手の甲ドン!!!)
(歯をニカっつ!!)
ふ、ふう、、、ここまでくれば、、、相手も逃げ出すはず、、、
って、逃げてない?!動じてない?!
くそぉ、こうなったら、最終兵器だ!!
出てこい!「おにやんま君」!!
よし!相手はオニヤンマくんのことを意識しているようだ!
オニヤンマくんを相手に投げつけて、そのすきに通り抜けるぞ!
やったーー!!!カマキリをやり過ごすことができたぞ!!
(イメージトレーニング終了)
よし、イメトレでは何とかうまくやれた。
「なきごえ」「じだんだ」「キラキラキラ~」「オニヤンマくん」の4つの技を使えば、
"街中で"彼らに出会ったときも、なんとかできそうだ。
・・・え??
<だいたい1400字>
はじめてのリレーエッセイ。
まさかのアンカーで、まさかの毎日投稿をお休みしているなんて想像もしておらず、こんなのでいいのか?と自信はないですが、
まあ、あれですよね。
「なんでもあり」ですよね(言い聞かせてる)
アンカーであることはあまり考えずに書いちゃいました。すいません笑
「つなぐ」ということの難しさと、それから生まれる面白さを感じられて、楽しかったです。
主催してくださったイトーダーキさん、ここまでつないでくださったチームCのみなさん、読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。
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