ここだけの話。Premiereプロジェクトのバージョンを下げる。
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追記(2021年6月16日)
「ProjectVerDown」が HUSKIES STUDIO/ハスキーズスタジオ 様のYouTubeで紹介されました!Premiereのバージョン間の互換について、とてもわかりやすく、丁寧に解説されております。その中で「ProjectVerDown」が 最新の「解」として登場しました!要チェック!!
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「ProjectVerDown」はPremiereプロジェクトを下位のバージョンでも開くように変換するアプリケーションです。おかげさまで大変多くの方に使っていただいております。
Adobe製品は常に最新のバージョンを使うことが推奨されていますが、それには多くのリスクを伴います。最新機能が搭載されるのはうれしいことではあります。業界を牽引するAdobeには、これからも私たちを驚かせる技術を見せてほしいと本当に願っています。
ですが、とくに仕事として日々の業務を遂行する私たちにとっては慎重にならざるを得ません。アップデートした時の違和感、「あれが使えなくった」「今までできていたことができなくなった」など、事故につながる可能性がなくもありません。アップデートの頻度を考えると、そのたびに本当に大丈夫かどうか全てを検証するのは困難です。
Premiere Pro は、上位のバージョンで作られたプロジェクト(.prproj)を下位のバージョンで開くことができません。
開きたい場合は少し裏技的に、プロジェクト内部のバージョン番号を書き換える方法をとることが映像業界では一般的です。ダウングレードを行えるWebサイトが存在することも有名です。
しかし、Premiere 2021(15.0以降)で作られたプロジェクトをPremiere 2019 で開くことが、これまでの方法ではできなくなりました。
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Premiere 2019をもう少し使い続けたかった私もかなり困惑しました。2021のオフラインデータを受け取った際はしょうがなくシーケンスをXMLで書き出してもらい、それを読み込みました。
XMLで書き出された編集データは、もとのデータと変わってしまうところが出てきます。
例えば、
・マルチクリップが反映されない。
・エフェクトがなくなってしまう。
・たまに音がズレることがある。
などです。
やはり、プロジェクトはプロジェクトのまま開けることが一番幸せです。
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「ProjectVerDown」の開発
「ProjectVerDown」は当初、内部のバージョン番号の書き換えのみを行うアプリケーションでした。ver 2.0 からは Premiere 2021から2019以前へのダウングレードに対応しました。
Premiereのプロジェクトファイル(.prproj)の中身を少し紐解きます。プロジェクトファイルの中身は、ざっくり言うと2つの項目で分けることができます。
一つは「プロジェクト」。
もう一つは「シーケンス」です。
従来のダウングレード方法であるバージョン番号の書き換えは「プロジェクト」の中にある数値を一か所だけ変えます。Premiere 2021から2019以前へダウングレードするためには、この方法だけでは足りません。
「ProjectVerDown」では、個々の「シーケンス」をPremiere 2019に合うような形に修正することでダウングレードに成功しています。プロジェクト内にシーケンスの数が多いほど、この「シーケンス」ブロックもたくさんあり、修正する部分は多くなります。一つでもPremiere 2019に合わない「シーケンス」が存在すると、そのプロジェクトは2019で開くことはできません。(ダウングレードを行う某Webサイトも、ここまでの処理は行っていません。)
「ProjectVerDown」の機能
アプリケーションを起動すると画面が表示されます。
"Downgrade from 2021 to 2019 or earlier." にチェックをつけた場合、従来のバージョン番号の書き換えとともに、2019に合わせたデータへ修正を行います。
"Delete unsupported(2019) effects."にチェックをつけた場合、オーディオエフェクトの「クロマノイズ除去」と「リバーブを除去」を削除します。Premiere 2021または2020でこれらのエフェクトを使用しているとPremiere 2019で開くことができなくなります。
Premiere 2021のプロジェクトを2019で開く場合は両方にチェックをつけて「ProjectVerDown」を実行することをおすすめします。
両方にチェックをつけなかった場合は、従来のバージョン番号の書き換えのみのダウングレードを行います。Premiere 2021のプロジェクトを2020で開きたい場合はこれで大丈夫です。
ダウングレードの注意点
Premiere 2021のプロジェクトを2019で開く際、2021で作られた「エッセンシャルグラフィックス」はテキストの中身がなくなります。タイムラインには配置されますが、画面では消えています。何か良い方法はないか探りましたが、内部的にテキスト情報は暗号化されていて、2019に合った形に書き換えるのは困難です。
(皆さまご存知のように「エッセンシャルグラフィックス」は2021からできることが増えました。2021と2019では異なる形で内部的に記述されており、このあたりからも「エッセンシャルグラフィックス」の進化がうかがえます。)
もとのシーケンスをXMLで書き出して、2019で読み込めばテキストは再現されると思っていたのですが、これもダメでした。
もう一つ「ProjectVerDown」で対応していないことは、Premiere 2021からの機能である「キャプション」です。プロジェクト内に一つでも「キャプション」を使ったシーケンスがあると2019では開かなくなります。
今後、2019で開くために「キャプション」をプロジェクト内から削除する機能を「ProjectVerDown」につけるかどうかは未定です。もとのプロジェクトで削除した後、「ProjectVerDown」でダウングレードを実行してください。
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Premiereのバージョン間の問題は今後もついてまわることでしょう。これからも、私にできることがあれば「ProjectVerDown」をサポートし、バージョン間の問題を解決していきたいです。
Premiereのプロジェクトファイル(.prproj)の中身を書き換えるような行為は、もちろんAdobe非推奨です。なので、上位のバージョンで作られたプロジェクトをダウングレードして、下位バージョンのPremiereで開くことも推奨されていません。
「ProjectVerDown」を使用して発生したいかなる損害についても、私は一切の責任を負いません。バージョン間の違いによって、何かしら予期せぬことは起こるという前提に立っていただけると助かります。出来る限り、このnoteやTwitterを通して情報を共有できればと思っています。よろしくお願いします。
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Best regards,
884tak