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早起きは三文の徳
久しぶりの早朝ジョギングでる。
とにかく朝からやることが多く、ジョギングをする時間が取れなかった。
と言うのは言い訳で有って、ただ体か動かないだけの話である。
言い訳をしたらきりがない。
誰しもが自分が可愛いものだ。
自分自身のせいにはしたくない。
寒いからとか、暑いからとか、あるいはコロナだからといって、何もしない何もできないと言うのはやはり情けなく思う自分がいる。まあ、そうやって生きてきたのであるが…
それでは人間の成長を妨げてしまう。
では、なぜ走る気になったのか?
早起きは三文の徳という。
何か良いことがあるのではないかと…
先日早起きをした日、ガリガリ君を買ったのである。
何と当たり棒がでた!
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「うっひょー!ラッキー!」
おそらく小学生以来である。
早起きは徳になることが証明されたのである。
徳と健康を得るには早起きしかない!
しかし、人生の運をここで使ってしまったかと思うと少し心配に思う。
再び、朝5時半起床。
快晴!朝からくそ暑い!
蝉の鳴き声が暑さを増す。
しかし、走り出すと気持ちが良いものである。
朝に体を動かすのは、清々しい。
しばらく住宅街を走り続けると井の頭公園にたどり着く。
正確には井の頭恩賜公園という。三鷹市と武蔵野市にまたがり大きな森に囲まれている。森には池や動物園などもあり市民のいこいの広場となっている。
また、グラウンドや球場、テニスコートなどが整備されており、早朝から老若男女がジョギングや散歩、スポーツを楽しんでいる。
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ここに来ると何となく運動をしなきゃという気分にさせられてしまう。
ついつい真面目に運動してしまう・・・(当たり前だ!)
そして学生時代にそうすべきだったと反省する・・・(もっと反省しろ!)
もっと純粋に何かに打ち込んでいれば・・・(もう遅い!)
と、反省しながらも、何かしら三文の徳を得ようと企んでいる。
まったく反省していない…(最低だ!)
そんな不純なことを考えながら走る。
どこかに三文の徳が落ちてないか?・・・(猛省しろ!)
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不純な気持ちと猛省を葛藤しながらジョギングをする。
すると一風変わった建物が見えてくる。
ジブリの森美術館である。
宮崎駿監督の天空の城ラピュタをモチーフにした建物である。(と思う。)
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早朝の静かな空気、青い空に輝く太陽。
森の清々しい風、鳥のさえずりが響き渡る。
そこに城らしき建物が森に埋もれるように建っている。
ふと、見上げると黒い何かに監視されている。
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アニメで観たロボット兵である。
まるでアニメの実写版に紛れてこんでいるようである。
なるほどと感心する。
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井の頭公園は、新宿や渋谷から電車で20分程度である。大きな森とアニメの世界観が、都会の喧騒を忘れさせてくれる。
普段は仕事とグータラ生活であるから、樹々を見ているだけでもとても心をリフレッシュにさせてくれる。
今は7月。
樹々の色は濃い。
まだ、ここには紫陽花も咲いている。
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一年を通して夏が一番好きである。
子供の頃は、夏休みになると朝のラジオ体操、その後は目の前の海で泳ぎ、バーベキューや花火をしたりと、暑い太陽のもと全身黒く焦がれて健康的な日々を送った。
今は、頭だけが焦がれてしまっている・・・
なんてことだ・・・
大人になると遊んでいる時間などない。
仕事、仕事、仕事・・・
遊ぶ時間があったら寝ていたいと思う今日この頃。
だんだんと体力と毛髪の消耗の早さを感じてしまうのである。
江戸時代ならほとんど死んでいる年齢である。
ジョギングしていると、自分より早いスピードで追い越して行く年配方、早いスピードでお喋りしているご婦人方がいる。皆さんお元気である。
走りながら喋っている・・・
自分はすでに息が切れている。
人生の半ばを過ぎて思う。
このままで良いのだろうか?
残りの半生を何に使う?
元気なうちに何かをやらねば。
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などなど、走りながら頭に中で色々思いが駆け巡る・・・
気持ちだけは、子供の頃の自由なままでいたいと思う。
しかし、大人と言うのは不便な生き物である。
ああでもないとか、こうでもないとか・・・
自問自答を繰り返し、何も進まない。
走っているフリだけをしている。
まさに私のジョギングだ。
良く有らば三文の徳を得たいなどと考える。
何にも変わらんではないか!
これを機に、ジョギングを煩悩を捨てるための修行であると決意をする。
ジョギングを終えてのんびり帰る途中に、ジブリの森美術館近くで興味をそそる店を見つけた。
朝のジョギング後に行きたいが、開店前である。
そのうちにリゾート地に来た気分でフラリと寄って味わってみたい。
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修行はそれからでいい。
・・・
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