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消滅した宗教都市「白山平泉寺」

先日、地元福井に帰省することになった。
地元と言っても生まれ故郷から離れた越前の方である。
まあ、福井県人にしか地理的なことはわからないと思うが、福井県は金沢に近い越前地方(嶺北)と京都に近い若狭地方(嶺南)にわかれている。
自分は若狭地方の出身なので越前は地元とは言いがたい…
若狭人からみると越前の方に訪問する機会は余りない。またその逆もそうだろう。

めったに来ることのない地域なのでこの際観光もしようと言うことになり、余り行かない場所に行ってみた。

       「白山平泉寺」

福井県人の自分でも、思い浮かばない場所である。
「白山平泉寺」は、白山信仰の越前での拠点として、養老元年(717)に泰澄によって開かれたと言われている。
一帯は、最盛期の戦国時代には8000人もの僧兵がいたと伝えられ、当時の日本では最大規模の宗教都市となり繁栄した。しかし、天正2年(1574)に越前一向一揆勢に攻められ、全山焼失した。
歴史的な解説は市のHPにまかせる。

苔寺として有名だそうだ。(自分の無知を恥じている…)
境内一面に緑の苔の絨毯が敷き詰められているのが美しいとのこと。

期待を膨らませながら車を走らせる。
まずは中部縦貫自動車道勝山ICを目指す。
勝山と言えば、恐竜博物館が有名である。
福井県の数少ない観光資源である…
自己PRが下手な県民性であるが、恐竜には力を入れている。(今はイチオシである。)

ここ勝山は恐竜の化石が多く発掘されている。
土器や化石が好きな自分もぜひとも行ってみたいと思っているが今回はスルーである。

静かな勝山市内を走り抜け、山の麓を目指す。
車のフロントガラスの向こうには濃い緑の杉の木がそびえ立つ。
平泉寺に到着すると、巨木の迫力に圧倒される。

観光客はほとんど見られず、静かである。
隠れた観光地である。
まあ、隠れていては観光地とは言えないかも知れないが・・・
しかし、人がいないのが良い。
喧騒から離れて、自然の中に静かに溶け込む感覚が好きである。

苔の絨毯の上に生い茂った杉の木の空間をくぐり抜けながら参道を登っていく。
シーンと静まり返った参道、やわらかい木もれ日の中を旧境内を目指して階段を見上げる。

なんだか落ち着く…
疲れを感じること無く、緩い上り階段を無心に進む。
自然界のパワーをもらえているような気がする。
そして、心のけがれも浄化されているようだ!
(勝手に思う)

苔の絨毯の先には、本殿が見えてくる。
階段が急勾配に変わる。
えー、まだ登るんかい?・・・

一気に、疲れが現れる…
けがれが浄化されたと感じたのは勘違いだったらしい…
そう簡単には浄化できないほど汚れているのだろう…

なんとか自力で階段を上りきり、本殿の前に立つ。
なんだか達成感を味わうと同時に感謝の気持ちが込み上げてくる。
たぶん普段の感謝の気持ちが浅いせいなのか…

まあ、それはともかく達成感を味わったおかげ、持ち良く二拝二拍手一拝で拝礼させていだいた。
(けがれが無くなりますように・・・)

言い忘れたが、平泉寺の別名「平泉寺白山神社」とも言う。
明治時代の神仏分離令により寺号を捨て神社となっているので、神社の拝礼の作法となる。
なので、鈴もあるし、鳥居もあるし、狛犬もいる。

参拝を終え、駐車場の麓まで戻ると地元の人が何かを売っている。
地元野菜や民芸品などが売られていた。
どの野菜もスーパーで買うより一回り大きい。
健康に育ったように感じられる。
どれもみずみずしく美味しそうである。

それ以外にも、茶屋や小道具屋なども静かに佇んでいる。

地元野菜(安い!)
何かの花①
何かの花②
何かの花③
骨董や小道具の店
にんにく安っ!
買った竹ぼうきで遊ぶおじさん
ハート♥️のお賽銭箱(縁結び?)
ちょっと珈琲タイム
蕎麦、うどんも有り
絶対にガーデニング好き!

と、いうことで今回のマイクロツーリズムは以上です。

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