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作者がママチャリで日本一周して三回死にかけた話。(EP17 愛媛)

【二〇一七年 九月十五日】

 ママチャリでお遍路!
 歩かないといけないわけじゃないらしい。
 なんなら車やバスで回ってる人もいるし、そもそも苦行をしたいというなら買い食いやらネットカフェもアウトになりかねないし、
 貰い物と野宿だけで生活しろって話だけど、今の時代でそんなことをやってるヤツはいないわけで。
 まあ、熱心な仏教徒というわけでもないし、マイペースにやっていくことにする。
 ここをキャンプ地とする! って言いながら旅をしていきます。どうでしょう?
 
伝わってる?


 五四番! 延命寺!
 ふと思って、ロードキルされた動物たち幸せ祈願も増えた。
 世界平和、楽天優勝、交通安全祈願と含めて四つも祈願してご利益あるのかな。まあ、あれば良いよね。


 なんだかんだ汗と疲れが溜まってたので、温泉入ってからラーメン!
 雨が降ってきたけど気にしない!

 五六番、泰山寺!


 買い食い。冷えてる。
 なんか有名らしい。


 五七番、栄福寺!
 雨も降ってきているので、リュックにレインカバー装備。
 すぐ近くに五八番もあるらしい。

 こんな感じ。
 途中までは相棒のママチャリと一緒に行けそうなんだけど、途中からは歩きです。


 いや、こんなんだからね。マジで無理。
 リュックがクソ重いだけの登山だろコレ。


 キツかった。洗礼だね。
 ここまでそこまで苦労しなかったが、遍路ルートが襲ってくる。

景色は良いんだが、ここを人力移動とかなかなかハード。

 空模様が怪しい。身体が動きがヤバイ。
 明日の午後に九州に台風が来るという情報をキャッチしていてもっと動きたかったが、 四国はそこまでは大丈夫、なはず。

他県でも食えるけど、本場よね。


 ネカフェまで二十キロ。
 身体が限界を迎える中、じゃこ天うどんが染みる。
 そこで遭遇したピンク社長なる方とダベってました。
 天空の駅ことアマルベで遭遇したママチャリダーさんのブログで出てた人で、チャリダー内では有名人、らしい。
 世界は狭いこともないんだけど、意外と知り合いの知り合いと遭遇したりもする。

【二〇一七年 九月十六日】

 松山付近の札所を回りまくる。
 めちゃくちゃ密集していている。


 五三番、円明寺!

 五二番、太山寺!
 二か所が近かったからすぐ着いた印象有るけど、一時間ちょいは頑張ってるな。


 五一番 石手寺!
 写真には撮れないくらい元気なにゃんこ様。
 それは良いけど、政治主張やら色々置いてあるお寺でした。

 五十番、繁多寺!

 四九番、浄土寺!

 四八番、西林寺!


そろそろ風がヤバイ。
 雨は大したことないけど、まず風がヤバイ。
風が! ヤバイ!

 ついでというか、番外。
 文殊院さん。八八ヶ所の伝統を作った個所らしい。

雰囲気のある場所でした。にゃんこさんも居たよ。

 四七番、八坂寺!

 四六番、浄瑠璃寺!
 ここはひとつ前の八坂寺とはご近所ですが坂ひとつあり、雨風も重なってまあまあキツかったです。
 だいたい松山付近の札所をクリアしつつ、道をUターンして松山市内へ戻る。

お寺以上に存在感がある樹。


 うどん!
 (大泉洋の真似で)


 温泉ランドでガッツリ休息、鯛飯定食!
 サラダの盛り付けが悪い? セルフサービスで俺がよそってるからですね!
 その後、嵐に備えてネットカフェへ。


【二〇一七年 九月十七日】

 愛媛県の大雨警報。
 さすがに今日は頑張らない。
 三キロ走れば昨日の温泉ランドを使えるんだけど、ネットカフェに戻るまでにズブ濡れになる。
 近所にショッピングモールがあるので、そこで時間潰すかな。カラオケとか映画館も有るし。
 朝食は近所に良い名前の店を発見したのでそこで食べる。


 なんか東北のバットマン感漂う名前の定食チェーン。
 ゴハンお代わり自由で7杯(当時の松井稼頭央の背番号)まで頑張りました。

 ちなみに、これを書いている段階で銀次・松井稼頭央はどちらも引退しています。
 銀次はアンバサダーとなり、松井稼頭央は西武監督となって楽天イーグルスと開幕戦を演じています。
 ううむ、時が早い。

 今日はゴロゴロしながら休息日。

 ウエストポーチのジッパーがへし折れました。
 隣みたいに五円玉と結束バンドで修繕。


 とりあえず、飯。
 スーパーで適応に買って食べるだけだけど、これも楽しい。

【二〇一七年 九月十八日】

 他県では見ないけど、この辺りではどこでも売ってるカップ麺。
 こういうのも好き。


 台風一過で晴天!


 壁の排水穴からチューブみたいなのが出てた。
 何かと思ったら蛇だコレ。

 今日も今日とて登山です。

まだ登るの?
フォオオオオオ!
まだまだ行きます。昼過ぎました。


青切りみかん。
青いうちに取るみかんらしい。
んまい。
踏破!

 そのまま山を移動していく。
 黙々と進んでいくが、山道がキツイ。
 本当は次の札所まで進みたかったけど、体力の限界とちょうど休めそうなスペースを発見したので今日はここまで。
 かなり気温が低くなっており、重ね着していく。
 気温か気圧か、山の上だからガスの出が悪くて料理に苦戦する。
 俺のは山岳地用じゃないから仕方ないけど、

 さっき青切りみかんと一緒に買った愛媛名物の大振りニンニク。
 手持ちの手裏剣に刺して炙り焼き。

 他に利用者もいなかったし、気温が下がりすぎて軽く命の危機を感じたのでテント設営。

【二〇一七年 九月十九日】

 朝起きたらこの状態だからね。
 マジで寒かった。よく生きてたな……。
 この小説の主人公は日常的に死にかけています。いつものことです。
 みかんを朝食代わりに、濃霧の中を安全運転で進みます。

 少し進むとニャンコさん。
 この寒い中をよく耐えています。野生ってすごい。

 車遍路さんからいただく。
 こういう風に遍路中にものを貰うのを「接待」っていうらしい。
 このときはみかんしか食べてなかったので本当に助かりました。


 また来たぞ!
 徒歩オンリー! 相棒のママチャリは留守番だ!

 光がキレイ。
 この時間のこの場所でしか見えない景色で、それでいて何百年も前からここにある景色なんだと思う。

 というわけで苦戦しました四四番、大寶寺!
 昨日には着きたかったけど、しゃあなし!



 相棒と合流して進みます。

 次なる札所も相棒お留守番。

 これはママチャリ無理だろ……。
 徒歩です!

 すれ違うだけでキツイ。だが楽しい。

岩に合体してる……!

 四五番! 岩屋寺!
 名は体を表しすぎる!

 一見するとただの自販機なんだけど、そう、「ただの自販機」なんだよ。
 ここまでの岩道だから徒歩で登ったんだと思うんだけど、それで値段同じなの
 マジ? 良いの? 値段は倍でも良いよ? ありがたく飲んだ。

 エネルギー補給。
 みかんはもちろんうまいし、このアイス、後ろの成分表示がヤバイ。

 第一位! 砂糖! 第二位! 酒粕!
 ピンとこない人は家にあるアイスの原材料と見比べてみよう。基本的に前にある方が多く使っている原材料のはず。


 景色やべー。
 特徴的な岩もステキ。

 こういう岩が落ちてくるらしい。
 ほうほう、なるほ……んん?

 なんか落ちてる。木かなにか?

 じゃねえ! 岩! 岩! こんなのが道に落ちてる!
 いや、これ、当たったら死ぬって! みんなもヘルメットしような!
 してても首の骨持ってかれる気しかしないけど!


……おや……?


モフモフー!!!!
振り向きもカワイイ。

 路上にアイドルいたわ。
 写真撮影会になってた。

道の駅にて。
サラダ巻。半額シールがオシャレ。

 ハチノコとか売ってたんだけど、調理方法がなかったので断念。

梨ーん。


 じゃばらシャーベット、もち麦、ポポーのジェラートなう!
 めちゃくちゃウマいんだけど、何のアイスなのかわかってない。


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