ダスクモーン新規カード雑感(9/22)
皆さんこんにちは。
まだブルームバロウも遊びきれていない中、ダスクモーンの新規カード、メカニズムが発表となりました。
自分としては、メインフォーマットであるパイオニアで、《アマリア》や《ソリン》が禁止になったことで、そっちの調整がはじまってウッキウッキでございます。ウッキー!
で、まあ、それはそれとして、新規カードが来ましたので、諸々の雑感とか。
『大主サイクルってどうなのよ?』
発表されたMレアサイクル、大主シリーズ。
注目のハイパワーサイクルとして、次代のフィニッシャー候補たち
発表されているのは現時点で緑と白のみ。
兆候は選択すると少ないマナで戦場に出せるものの、4ターンの間戦闘参加が不可能。
とはいえ、ETBとして一度は能力を使えるので、軽量スペルとして使用できます。
攻撃時と着地時に能力を使えるという特性上、通常のマナで出した場合の性能は、過去の大ヒットサイクル、タイタンサイクルに似たものがあるます。
現スタン環境において最も注目しなければならない1枚は、《グリッサ》でしょう。
敵に回せばエンチャントとして破壊されるものの、共闘するならば時間カウンターを取り除くことで兆候を早めることができます。
とはいえ、現スタン環境では《グリッサ》は殴る前に除去をするのが常套手段となっているため、あまりアテにはできないか?
次の環境でも環境の中心になる1枚なのは間違いないでしょう。
汎用性的にはグリッサ一強だが、他のカードによっては可能性はありそう。
個別で考えるなら、緑大主(おそらく愛称はこうなるでしょう)は、全ての土地タイプを持つトークンでマナ加速が可能。
コレ自体は、3マナのアクションとしては普通です。
もちろん、4ターン経過すれば6/5が出てくるとはいえ、高速デッキ相手では持ちませんし、土地加速で他の重量級クリーチャーを置けているならダメ押し程度にしかならない可能性も高いですが、無視できないと思います。
最大の特性は基本土地タイプを全て持つということ。
ニューカペナのスタン落ちでトライランドが落ちた版図ギミックにおいては注目の1枚となるでしょう。
《白大主》は戦場に出さえすれば制圧力は高いものの、7マナ素出しを前提とすると、《アトラクサ》や《エターリ》といったライバルが強すぎるため、4マナでの着地が基本となりそうです。
4マナで着地してパワー2トークン×2+置物ひとつ、という構造は、過去に存在した《エシカの戦車》が比較できるでしょう。
このカードは登場当初はスタンダードで活躍できず、しばらくしてからスタンダードで頭角を現したという経緯があります。
その原因として《恋煩いの野獣》が挙げられます。
4マナで4/4機体と2/2×2を出すものの、3マナの《野獣》を突破できずにパワー5に蹂躙される、というのが常でした。
その《野獣》がスタン落ち後、一気に頭角を現した、というのが《エシカの戦車》というカードでした。
では、《白大主》はどうでしょうか?
出てくるトークンが飛行を持っているので殴れないという状況はどの程度あるでしょうか?
微妙……。
環境的にちょこちょこみるレベルだし、4マナのアクションとしては心許ない。
やはり、コンスタントに本体を有効利用できてこそのカードという評価になりそう。
個人的には《白大主》は環境トップメタの一角であるゴルガリミッドレンジに対して相性が悪いのが気になる。
先述したキラーカード、《グリッサ》を標準装備しているのももちろん、戦闘参加条件である補助カードかこのカード自身を手札破壊で対処されると仕事をしない側だけ残ってしまって盤面不利になりやすい。
上手く出せてもトークンと本体を完全処理できる《ギックスの命令》をメインから搭載している構築も多い。
今のところポテンシャルは感じるものの、メタゲームとして見た場合に立ち位置が苦しそうという印象。
とはいえ、もっと簡単に明滅したりカウンターを取り除いたりするカードさえあれば良いので、今後の新規カード次第である。
『《魁渡》ってどんな感じ?』
今のところ、構築水準の強力カードに見えています。
忍術で打ち消し呪文に対抗しつつ戦場に出すことができ、4マナで毎ターン継続的にドローすることもできます。
優位な状況で出せばそのまま殴り切ることができる1枚です。
不利な状況では仕事をしないものの、対コントロール性能も高く、サイド要員としても注目したいですね。
で、この『クリーチャーになる』というテキストに関しては、筆者もよくわからず、正直、発売後の裁定待ちというのが実情なんですが、ツイッターでいただいた指摘やら、ルールサイト巡回やらでの実際的な挙動を検討してみます。
クリーチャーになる場合、その間は『ダメージを受けると忠誠度を失う』というルールを失うため、相手のチャンプブロックなどでも忠誠度が減る心配はなさそうです。
(普通に戦闘破壊はされるので、相打ちとかはする)
で、忠誠度能力はクリーチャーになっても使用できそうです。
なので、このカードは直観的な第一印象通りの挙動と考えて良さそうです。
(クリーチャーになればチャンプブロックやインスタント全体火力で現象は考えなくて良いし、忠誠度能力も問題なく使える)
一度機能すれば、毎ターン打撃を与えつつ、除去がしにくくドローソースとなるアタッカーとして上振れがあります。
ただし、懸念点もいくつか。
まず、忍術で出した場合、後にブロッカーになったはずのクリーチャーを手札に戻しています。
単純な頭数で劣る上、アグロ相手には着地も難しいでしょう。
一応、タップ能力で自衛できるとはいえ、自衛するためにマイナス2は結構厳しい。
特に4マナで着地した場合に自衛にマイナス2を使ってしまうと、返しのターンで《ショック》一発で退場してしまう。
最悪なのが負けているときにプラスから入っても5と、そこそこ硬いものの効果が紋章を得るだけで、盤面に一切の干渉をできていない。
先攻で最速ムーブで走り切れたなら最強クラスのカードといえるでしょうが、後攻となり盤面を制圧されてからドローすると何にもならない。
更に最大の欠点は、複数の紋章カードを必要とするデザイン。
もし、このカードが大ヒットしてしまった場合、紋章はレアトークン枠でしょうし、下手したら1枚千円を超えることも……!?
その場合は、素直にひとつの紋章にサイコロを乗せて個数を示すか、手書きトークン辺りをお勧めしておきます。
『裏面戦術は完成するか?』
3マナで殴るたびに墓地を肥やし、戦場を分厚くしていく。
ただまぁ。
3マナのクリーチャーが攻撃を通す、ということには、かなりハードルが高いのが今のスタンダード。
んじゃあ、全然使えないかというと、『カルロフ亭殺人事件』の偽装クリーチャーと合わせると新たなる可能性があるのでは?
このカードも3マナ生物としては疑問のある性能ではあるが、3マナで着地して2マナで能力を使う、5マナのアクションとしてなら強いのでは?
正直、ここまでのカードだけだと、まだトップメタには及ばない、というのが本音だ。
3マナ域に強いカードが固まっており、1~2マナでのアクションに一貫性が持てない。
しかしながら、今後の発表で2マナ域での戦慄予示できるパワーカードが発表された場合、一気にデッキテーマとして成立する気配も感じる。
注目していきたいと思います!
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