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プロダクトチームみんなで同じあるべき姿を描くための「デザイン原則ワークショップ」
こんにちは、SHE株式会社 デザインユニット プロダクトデザイングループのめぐみんです。
SHEでは、スタートアップらしい開発スピードを保ちつつもしっかりとデザインの品質を担保するために、プロダクトデザイン原則を定め、それを活用したデザイン観点リストを運用しています。
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※詳しい経緯や内容については、以下のnoteをご覧ください!
プロダクトデザイン原則の選定
プロダクトデザイン原則の活用
ただ、このデザイン観点リストの中には、コミュニケーションや上流体験などの面で、デザイナー以外も共通軸として認識されていると良さそうな項目がいくつかありました。
そこで、これまでプロダクトデザイングループ内に限った動きだったところから、エンジニアやPdMなどに範囲を広げて、プロダクトデザイン原則を浸透させていくことにしました。
他ユニット・チームの巻き込み方に悩んでいる
プロダクトデザイン原則を作ったはいいが、浸透させるためにどう動けばいいか分からない
という方にとって、少しでも参考になれば幸いです!
参加者
プロダクト開発に関わる以下のメンバーにお声かけをし、オンラインで実施しました。
デザイナー 3名
エンジニア 4名
PdM 5名
CX(顧客体験企画)* 3名
*SHEでは、SHElikesの会員様の満足度や継続率など顧客体験価値を上げるための企画などをCXが行っています
もしかすると「企画を担当するCXまで?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、関係者全員であるべき姿に向き合い、ユーザーファーストな体験を届けるために、今回のワークショップに参加してもらいました。
ワークショップの目的
様々な立場の人が参加するため、「なぜやるのか?」「ワークショップ後の理想の状態(=どんな世界を見たいのか)」を参加者にしっかり共有し、ワークショップに対する目線を揃えられるように意識しました。
①SHEのプロダクト内での体験において「あるべき姿」をチーム全員で揃える
SHEのプロダクトにおいては、機能価値としての使いやすさだけではなく、「感情価値にアプローチする攻めの心地よさ」にも軸を持ちたい
そのために、まずはデザイン観点リストのラインナップを、特定のチームや役職に区切らずプロダクトに関わるメンバーみんなで認知していきたい🔍
②ただ観点を「知っている」状態から、実務の中で指針として「活用できる」状態にする
現状できていることだけでなく、やりたいけどできていないことなども含めて全員でアイデアを発散・共有していく
この時の得られた集合知を頭の片隅に形成しておくことで、日々プロダクトと向き合う中で、引き出しとして提示・議論できる状態にする💬
③SHEが提供する体験をより心地よいものにアップデートしていく
同じあるべき姿に向かってメンバーみんなで向き合うことで、よりユーザーファーストな体験をシーメイトさんまで届けていく
プロダクトを通じて、シーメイト(SHElikesのユーザー)さんがよりコンテンツそのものに没頭できる環境を作ることで、一例でも多くの「SHEだからできた」という変容につなげる❤️🔥
ワークショップの内容
今回のワークショップではmiroを使用したのですが、やることはかなりシンプルです!
まずは、プロダクトデザイン原則をもとに作成したデザイン観点リストごとに、付箋を貼るスペースを用意します。
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そして、その一つ一つに対して、「現状できていること」「やりたいけどできていないこと/これからできると良さそうなこと」の2点を参加者全員で書き出していきます。
実際の、SHEのデザイン観点リストの一つである「小さなステップをクリアするごとに承認や祝福などがあり達成感を味わえる」では、こんな項目が出てきました。
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こうすることで、これまでプロダクトデザイン原則に触れたことのなかったメンバーでも、一つ一つがどういったものなのか感覚を掴み、理解しながら、全ての項目をさらうことができました。
やってみてどうだったか
ワークショップ後は、参加者からは以下のような気付きのコメントが。
いろいろな役割の人が、かなり細かい観点で気づきを記入したとしても、最終的には意外に共通した悩みが出てきて面白かった!
SHEの体験全体を、一連の流れで俯瞰する機会になったのが大きい。具体的に突き詰めた意見はそれの最前線にいる人からしか出ないし、一連の流れを検討するときに自分が抜け漏れる観点の癖もわかる
元々やりたいな〜と思っていたことが、この観点でいいことあるからやっぱりやりたいな〜と改めて思えた✨
ワークにすることで今後の自分の様々な業務でもふと浮かぶ脳内チェックリストになった気がしてありがたや
このように、プロダクトデザイン原則に対して、知ってるだけでなく、一緒に考える機会になったのがとってもよかったな〜と感じています。
ただ、このワークショップを経て気付いたのは、わたしたちデザイナー以外の職種のメンバーが、今のデザイン観点リストを使いこなすには、項目が多いため負荷が高く、現実的に難しそうということでした。
その結果、デザイナー以外の全員も活用できるようにするのではなく、デザイン観点リストの存在を知っておいてもらい、それに沿った判断が必要な時にデザイナーに声をかけてもらえる状態にする、という解決策に着地しました。
具体的には、疑問が浮かんだ際の問い合わせ先の整備と周知を行い、不定期レビューとしてライトな運用からスタートすることしました。
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デザイナーからのアクションでユーザー中心の体験づくりをリードしていく、ということをプロダクトデザイングループとしても目標としているのですが、今回の取り組みはその一歩になったかなと感じています。
プロダクトデザイン原則は、今の形が完成形ではないと思っているので、これからも運用しながら改善していきたいです!
ここまでご覧いただきありがとうございました!
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