夜明けについて考える
夜明けまで強がらなくてもいいの歌詞について考えました。
まず注目すべきところは、曲中の時系列について。
大サビ前で「朝日が見えてきた」とあったり、ラストの歌詞が「すぐに夜明けが来る」なところから、夜が明ける前であるとわかります。
さらにこの曲では全てのサビで歌詞が微妙に違っている。
1サビでは「暗闇は暗闇は涙を捨てる場所」
2サビでは「太陽は太陽は夢の背中を押す」
大サビでは「不安とは不安とは期待の裏返しか」「太陽よ太陽よ連れ出してくれるのか?」
裸足でSummer、ここにはないものなどでもあった手法ですが、歌詞の中で視点が変わっているのではないかと思います。
それを踏まえて歌詞を見ていきます。
全部僕なりの解釈なんですが、いちいち仮定の感じで書くのもだるいので断定します。
違うやろと思ったら無視してください。
後出の「部屋を出たくない」「太陽よ連れ出してくれるのか」にもつながりますが、部屋の中にいる描写。
個人的に気になるのは「風が悲鳴をあげ」の部分と、この後に短い間奏が入るところ。
ここで視点が切り替わります。誰に変わるのか。
悲鳴をあげ、窓を震わせる風。つまり3期生です。
秋元真夏の最後の参加曲「僕たちのサヨナラ」で「沈む太陽を何度見ただろう」とあることから、1、2期生の卒業を日没で表していることがわかります。
過ぎ去った1日→1、2期生が引っ張ってきた乃木坂。
それを振り返った時、自分たちは先輩のようになれるのかという不安。
ただ、3期生が乃木坂を引っ張れるくらいすごい存在であることは、きっと1、2期もファンも全員分かっているんです。何より、賀喜をはじめとして、3期生に憧れて乃木坂に加入した後輩もいるんです。
3期生だけが自分たちを認められない。あらゆるメディアで「私たちではこうは出来ない」「先輩にしか出来ない」という言葉を耳にしました。
1、2期が太陽だとして、太陽が沈んだ後、新たな太陽が昇るまで暗闇を照らすのは何か。
3期生は太陽に対して月なんです。
月はどうやって輝くか。そうです、太陽に照らされて輝くんです。
2番から、フロントの4期生3人視点に移ります。
前述の通り、4期生は部屋に閉じこもっている状態。
2サビでは「導いてくれ」
太陽が沈んだ暗闇を「4番目の光になれますように」と願いながら、よろよろと立ち上がった4期生。
それを導く存在こそ、残った太陽の光を受けて暗闇を照らす月としての3期生です。
朝日が見えて、新たな1日、新しい乃木坂が始まろうとしています。
そこから最後のサビまで、これは両方の視点。
後輩を導くために照らしてほしい3期。
閉じこもった部屋から連れ出してほしい4期。
そしてこの曲で重要なのはラスト。
すぐにとは言うものの、夜が明けたとは最後まで言わずに終わります。
では夜明けはいつきたのか。
それはやはり2023年神宮「私たちが乃木坂46です」と宣言したあの瞬間なのでしょう。
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