それまでの猶予の歌詞について考える
公開されたので、早速考えます。
今回曲名が出た時点から気になっていたのは「それ」って何?ってことでした。
乃木坂物語考察も数年単位で続けているので、考え方の法則性みたいなものが見えて来ました。
まず考えるべきは、アンダーの物語としてこの曲がどの位置にいるかということ。
乃木坂の物語でいうと、表題曲の歩道橋は第3部の1曲目。つまりオープニングです。
じゃあこの曲もアンダー第3部のオープニングかっていうと、そうではない。アンダー曲と表題曲ではタイミングにズレが生じている。
この曲はアンダー第2部の終盤の曲という感じがしました。
単語として気になるのは「夜明け」「夢」「学校の監獄」あたり。
時間は0時すぎで、場所は体育館。
歩道橋が日没〜夜の時間帯なので、もう少し後の時間帯になるのかも。
「夜が明けるまで踊りたい」
夜明けという単語は新しい乃木坂になることというか、第2部の終わりを表すのが「夜明け」なんです。
新しい乃木坂になるというゴールに対して、新しい乃木坂になれない、このまま終わりを迎えるという「絶望」を歌った絶望の一秒前では「来ることのない夜明け」と出てきています。
2部の終わりに近づけば近づくほど、朝になっていく。
2部の中でも相当重要な1曲である人は夢を二度見るでは、朝です。
つまり物語の進行度合いで言うと、この曲は二度見より前の可能性がある。
というか、二度見に繋がる楽曲でいいのかもしれない。
次に学校の監獄なんですけど、最初に思い浮かぶのは大人たちには指示されないですよね。
なので、学校の監獄は大人たち〜の学校であり、チートデイで君を連れ出した女子高であると思います。
そういえば二度見MVでは久保が学校にいたので、それにも通ずるのかも。やっぱり二度見?
さらに、体育館で音楽ってことで、制服のマネキンのMVも連想される。
第2部で3期生は「乃木坂らしさ」に囚われており、そこから抜け出すと言うストーリー。
それまでの猶予の時間軸が乃木坂らしさに囚われている段階だとすると、乃木坂第一部の象徴的な楽曲、制服のマネキンと同じシチュエーションにいるのも面白い。
「古い」体育館というのもいいですね。
昨夜、Xであれこれタイトルやメンバーから連想することをあれこれ書きました。
センターが冨里というのもあって、学校からの卒業とか、大人になるまでの猶予ではないかと予想していたんですが、それより一つ先をいかれた感じ。
大人になるまでの猶予であることはどうやら間違いないんですが、そこに「夢」を入れてくることで、ちょっと残酷な歌詞になってしまった印象です。
同時に、秋元康的やなと思いました。
この曲の印象としては、「大人ぶった子供」でした。
いつか夢は覚めるという諦め、大人らしい考え方。
アンダー楽曲でそんな曲がありました。「生まれたままで」です。
あの曲も「大人になった」と出てきますが、あくまで子供の歌。
大人というより、諦めてしまった子供の歌なんです。
それに対してNOと言うのが日常であり、落とし物。
だから、それまでの猶予には奥田がいない。北野日奈子が生まれたままでにいないように。
人は夢を二度見るで、「夢は一度じゃない」「叶えるために夢を見られる」と歌っていて、そんな二度見に選抜で参加した松尾さんにアンダーライブでもう少しの夢を歌わせておいて、「どんな夢を見ていてもいつか必ず覚める」というのは流石に重い。
だから次のアンダーセンターには是非とも松尾さんに立ってほしい。今回の歌詞が大人たちが勝手に言ってるだけで、そんな「いつか必ず覚める」みたいなレッテル、力強く踏んづけてほしいものです。
そしてもう一度、もう少し、夢を見てほしい。