時の流れに守られてしまった

キングダムが好きです。
好きなシーンは色々あるんですが、今日たまたま読み返した中で、とても刺さるセリフがありました。

貴様は儂らを追い抜くことも肩を並べることもできはしない
強烈すぎたあの時代はもはや翳ることなき伝説
故にこれから先
いかに貴様らが暴れ回ろうと常に疑問を投げかけられる
”彼らがもしこの時代にいたならば”とな

キングダム 23巻

かつて中華に名を轟かせた趙国三大天と秦六将の最後の生き残り、廉頗が主人公の信に向けて言った言葉です。
これはもう真理というか、実際にそうだと思います。

乃木坂には宿命がある。
AKBを超えることを目標とした公式ライバルとして結成。
当時国民的アイドルグループとして人気を博しており、その後も上り調子だったAKBを超えるという相当な無理難題でしたが、今の乃木坂はAKBを超えていると思います。
ただし、それはあくまで「今の」AKB。
果たして今の乃木坂は、ヘビーローテーションだとか恋するフォーチュンクッキーを出してた頃のAKBを超えているのかと言われると、なかなか首を縦に振れる人はいないのではないかと思います。
単純に売上枚数で言っても上回っていないし、時代的にも枚数がかつてのAKBを上回ることはないでしょう。
数字で上回れないのは時代の流れもあるので、そこで比べることはできないにしても、人気という点でも難しい。

また、1、2期生が卒業した乃木坂に対しても、一つの課題が残されました。
乃木坂を作った1、2期生の「かつての乃木坂」と比べてどうか。
久保史緒里が一時期やたらと「先輩にしかできない」と言っていたし、2015~2016年あたりの乃木坂を指して全盛期と呼ぶ人も少なくない。
先輩がいなくなって、「乃木坂46」を継承できるのかというのは、乃木坂第二部の物語において大きなテーマになっていました。
それを達成できたからこそ、3代目キャプテン梅澤美波は「私たちが乃木坂46です」と宣言したのだと思っています。
ただ、それに対しても否という人はいるでしょう。

結局、どちらも同じです。
”彼女らがこの時代にいたならば”というひと言が立ち塞がる。
あくまで僕個人の感覚ではありますが、今の乃木坂の方が好きです。AKBとどっちが上かと言われても、元々AKBにはハマっていないので普通に乃木坂の方が好きです。
ただ、推しメンの有無であるとか、当時の思い出も込みで「あの頃の方が好きだった」と思ってしまう人がいるのは仕方ない。
それでもあくまで「自分が一番好き」という時代を指して、「全盛期」というのは個人的にはあまり好きではない。
スピッツがベストアルバムではなくシングルコレクションという感覚です。
AKBに対しても「全盛期」とは言わないようにしました。
今のAKBが一番好きって人もきっといるはずなので。

僕は今の乃木坂が一番好きです。

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