乃木坂のこれからを読み解く鍵が2期生にある

これを書きはじめた今日、チートデイのMVが更新されました。
チートデイに関することなら絶対今日中に更新すべきなんですが、今回のテーマはもはや全員卒業した2期生についてなんで、別に急がなくてもいいかなと思ったのでのんびり書きます。

5期生が加入して、中西がセンターに選ばれたあたりから、5期生に2期生っぽさを感じていました。
Actually..の歌詞では、太陽から目を逸らしていて、バレッタの歌詞では、太陽が目を逸らしている。
新メンバーが一人だけ選抜でセンターに立ったのは2期生の堀と、5期の中西だけ。
3期は大園と与田でWセンター、4期は遠藤、賀喜、筒井の3人でフロント。
さらに、センターに立ったメンバーがのちにアンダーメンバーになったのも堀と中西だけなんです。
ただ、この二人がアンダーに選ばれたことには意味がある。
中西も言ってました。
「私たち14人は選ばれてこのステージに立っています」と。
この大名言。乃木坂史に残したい名言はいくつかありますが、その中でもトップクラスに好き。

また、今回チートデイの監督が伊藤衆人監督ということでさらに繋がった感じ。
衆人監督と2期生といえば、やっぱりアナスターシャですよね。
それまで監督を務めた過去のMVや研究生PVなどを伏線にして、ありったけのイースターエッグを隠した珠玉の名作MVです。
伏線になった楽曲の中でも重要なのが寺田蘭世センターのアンダー曲、ブランコ。
この時、ラストシーンで寺田蘭世に生えた竜の翼は、2期生のロゴとして2期生ライブTシャツや、アナスターシャのラストシーンなどでも使われました。
他にも、佐々木琴子の荷物の中にある松明は、ブランコで伊藤かりんが持っていたもの。
衆人監督は過去、ツイッターで「ボーダーのMVを撮りたい」と発言していました。ボーダーといえば2期生の中で最後に正規メンバーに昇格した6人の楽曲。
研究生PVを撮ったからこそ、並々ならぬ思い入れがあったのでしょう。
結果としてそれが実現することはないまま、ボーダー組の一人、佐々木琴子が卒業を発表。最後にボーダーのMV出たりしないかなと仄かな期待を抱いていましたが、正直、楽曲もMVも想像も期待も遥かに超えるアナスターシャが発表され、衝撃を受けたのを覚えています。
もちろん、衆人監督が作るボーダーのMVは叶うなら今でもめちゃめちゃ観たいんですが。
そんなボーダーでセンターに立ったのも、寺田蘭世。
アンダーライブでの熱い発言は当時はもちろん、数年後に放送された乃木中での2期生フィーチャー企画でも紹介され、話題になりました。
これもちょっと主人公的ですよね。

いきなりセンターに選ばれ、アンダーを経験したのちに選抜常連メンバーとして、全ての2期生曲でセンターに立った堀。
対して、長い研究生期間を経て、唯一無二の存在感を放っていた寺田。
寺田がアンダーセンターに選ばれるのって、めちゃめちゃ重要なシングルなんです。
初のアンダーセンター曲、ブランコは、16thシングルのサヨナラの意味に収録。御三家の一人、橋本奈々未の卒業シングルです。
加入から卒業まで、全てのシングルで福神に選ばれたのは白石麻衣と橋本奈々未だけ。
伝説と呼ばれるようになった橋本奈々未の卒業の裏で、寺田蘭世率いるアンダーは「最弱のアンダー」と呼ばれていました。
次にアンダーセンターに立ったのは、アンダーアルバムに新曲として収録された、その女。
3曲目は、23rdシングルのSingOut!に収録された、滑走路。
乃木坂第一部の大団円とも言うべきシングルで、寺田は最少人数のアンダーのセンターでした。
寺田って最弱とか最少とかの枕詞がつくことが多いんです。なぜそんなことになるのか、僕の中で答えは出ております。
それをひっくり返せるほどに強いからです。
4度目が最後のアンダーセンター曲、マシンガンレイン。賀喜遥香が4期生では二人目の単独センターに選ばれた28thシングル、君に叱られたに収録されました。
4期生がアンダーライブに合流したのもこのシングルから。
この楽曲を最後に寺田蘭世は卒業しました。
ところで、乃木坂で卒業センターに立てるメンバーは実はかなり少ない。
シングル表題曲で卒業センターは、深川麻衣、橋本奈々美、西野七瀬、白石麻衣、齋藤飛鳥、山下美月の6人だけ。
アルバムとか、カップリング曲まで間口を広げても、生駒里奈、生田絵梨花、秋元真夏。
卒業前にアンダーセンターに立ったのが、寺田蘭世と和田まあや。
このメンバー、痺れますね。
乃木坂にとって、卒業センターがいかに重要な意味を持つかがわかります。
その中で唯一の2期生寺田蘭世は、物語としての乃木坂の中でも重要な役割を担っていました。

寺田蘭世のサイリウムカラーは赤と白。
井上和のサイリウムカラーも赤と白。
僕はこの共通点に運命的なものを感じずにはいられない。
あり得たかもしれない2期生の未来の形のひとつというか。
バレッタで太陽に目を逸らされるも、ボーダーでは太陽に手を伸ばし、ライブ神でいうところの太陽に照らされた彼方に立とうとした2期生。
Actuallyでは太陽から目を逸らしてしまうが、チートデイでは太陽の下に立った5期生。
寺田蘭世が表題センターに立つ世界線もあったのかも知れません。

また、2期生はボーダー組が6人まとめて正規メンバーに昇格をしたことで、堀未央奈、北野日奈子、新内眞衣、伊藤かりん、相楽伊織の5人と、寺田蘭世、伊藤純奈、佐々木琴子、鈴木絢音、山崎怜奈、渡辺みり愛の6人の2グループに分けることも出来るんですが、これに近いことを6期生オーディションを春夏に分けることで再現しようとしているのではないかと深読みもしてみたりしました。

それにしても、これを書くに当たってゆっくりと咲く花の歌詞を読んで少し苦しくなりました。

2期生の花は日向ではなく日陰に咲いた。
太陽が当たらなくとも、大きな花を咲かせたというのが2期生の矜持なのかも知れません。

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