裸足でsummerについて考える

6期生夏組の音楽がはださまでした。
元々、はださまの歌詞めちゃめちゃ好きなので、これを機に色々考えてみようと思います。

はださまの歌詞は似た歌詞が最初と終盤に出てきます。

いつもの夏と違うんだ
誰も気づいていないけど
日差しの強さだとか
花の色の鮮やかさとか…
何度も季節は巡って
どこかに忘れていたもの
誰かを好きになる
切ない入り口を
You know…

裸足でsummer

いつもの夏と違うんだ
君は気づいていないけど
会っている回数も
触れた指の引っ込め方も
何度も鏡を見ながら
寝癖も直して来たこと
苦しくなるくらい
すべてがぎこちない
I know…

裸足でsummer

冒頭と、大サビ前。
改めて完璧な歌詞。
行動が予測できない「君」に振り回されながら恋をしている「僕」の視点で始まるわけですが、大サビ前は似たフレーズで、「君」視点になっている。

「僕」は、「君」に恋をして、日差しも花も違って見えている。そのうえで、誰かを好きになる切ない入り口をYou know、つまり、「君は知っていますか?」と問いかけている。
一方、「君」の視点では、会っている回数も違うし、触れた指の引っ込め方も違う。
会うたびに何度も鏡を見て寝癖を直してきている。
君、つまり「僕」は気づいていないけど、わたしは「誰かを好きになる切ない入り口」を知っているから、You knowに対して、I know、「わたしは知っている」と返しているんです。
これ単体でも相当いい歌詞。
折角なので、もう少し踏み込んでみましょう。

ActuallyのMVで、変化を恐れる山下に対して、変化することの大切さを伝えるのが齋藤飛鳥です。
そんな飛鳥ちゃん、初センターに抜擢された裸足でsummerの選抜発表で、泣きながらこんなことを言いました。
「せっかくいい調子で乃木坂46が来ているのに、私のせいで売れなくなっちゃう」
17歳の齋藤飛鳥は、変化を恐れているんです。
生駒里奈、西野七瀬、白石麻衣、堀未央奈らがセンターを務めたのが今までの乃木坂。
それが今回は新たなセンターとして自分が選ばれた。つまり乃木坂に訪れた変化です。
変化することで乃木坂は売れなくなってしまうと恐れていました。

この時の飛鳥ちゃんを「僕」としてみましょう。
グループとしての乃木坂が「君」です。
齋藤飛鳥は乃木坂に入って、乃木坂というグループが好き。
また、乃木坂も齋藤飛鳥のことが好きなんです。
「太陽が似合う」んです。

詳しくはこちら。

裸足でsummerの歌詞でもあるように「君は気づいていないけど」なんです。
「僕」、つまり齋藤飛鳥は気づいていない。
太陽が似合うことも。乃木坂が似合うことも。
気づいていないから、自分のせいで売れなくなると思い込む。
そんな齋藤飛鳥も、活動していく中で変化することの大切さを知り、それを後輩に伝えたのがActuallyなんです。

春組ティザーで使われたのはシンクロニシティ。
ソネット98番は未練の詩。
過去の「あなた」に思いを馳せている。
シンクロニシティは、乃木坂の最初のセンターにして主人公、生駒里奈の最後のシングルです。
夏組はこれからの変化を予感させる裸足でsummer。
ソネット18番は、夏の日に例える「君」が永遠であるという詩。

変化しても、「君」はこのままも続いていく。
過去に思いを馳せ、乃木坂に訪れる変化を期待しつつ、それでも乃木坂が続いていくことを予感させる。
春組と夏組の選曲には、そんな思いがあったのかもしれません。

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