100万部の世界
世の中では100万部売れたらベストセラーとされている。しかし、日本の人口が1億人だとしたら、100万部は1%にすぎない。一昔前、出版業界はテレビや新聞と同じマスコミ業界として括られていたが、それらと比べるとすごくニッチな市場で戦っていると言える。
しかし、テレビの視聴者の100万人と本を買う100万人では、その重みが違う。なぜなら、本を買う人たちはお金を払うという行為を経ているため、コンテンツに対するコミットメントが恐ろしく高いのだ。
斜陽と呼ばれる出版業界において、海外の市場を取っていくことは重要だ。その一方で、コミットメントの高いファンをいかに守っていくかも重要だ。その2軸が両立してこそ、これからの時代も出版社が生き残っていく鍵になっていくのではないだろうか。