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I'm back J-LEAGUE
メリークリスマス
浅川隼人です。
浅川隼人を応援してくださるファンの皆様、そして奈良クラブのサポーターの皆様。
2022シーズンの応援ありがとうございました。
皆さんの応援なしでは掴めなかったことばかりです。
今回はそんな皆さんに感謝をお伝えすべくまたまた長文書かせていただきます。
最後までお付き合いください。
内容にいく前に皆さんにご報告があります。
大変お待たせしました。
浅川隼人は2023シーズンも奈良クラブで戦うことを決断しました。
自分が目指す場所、目指す像、そして夢。
このオフシーズン少し時間を使い改めて精査し、明確に掲げ、その中で来年どう進むべきかを考え、逆算した中で今回の決断をさせていただきました。
今まで自分が決断した道に後悔はない。
強い思いで決断したからこそ自分の進んだ道を正解にしてきました。
この決断は常に僕自身をひと回りもふた周りも成長させてくれました。
さぁ、Jリーグでまだまだ成し遂げられていなかった〝忘れ物〟を取りにきました。
1年前に書いたnote。
そして今日やっと言える。
ただいま!Jリーグ!
奈良クラブと共に歩んだ1年間
シーズン始動
2022.1.24
この日から2022シーズンがスタートしました。
僕自身初めての関西で、右も左もわからぬ中、青の練習着を身に纏い奈良クラブの一員として活動し始めました。
期待とワクワク感に胸を躍らせて奈良に来た日を今でも覚えています。
鹿さんが挨拶をしてくれて、大仏さんに迎えられ、ここ、古都奈良で人生最大のチャレンジが始まるんだと清々しい気持ちでシーズンを迎えることができました。
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ここから始まったならおこし
サッカー選手として奈良に初めてのJリーグクラブを誕生させる。
これを至上命題に掲げる中、浅川隼人としてやるべきことは明確でした。
それは『ピッチ内外で奈良の未来を共に創る』ということ
Jリーガーとして活動してきた4年間。
Jリーグの魅力を感じた一方でまだまだ伸ばせるという燻った可能性を感じていました。
だからこそ、Jリーグクラブとしてのロールモデルを作れるこの奈良クラブでその土台を作るために、ピッチ上では圧倒的な結果と選手としての魅力を伝えながら、ピッチ外でスポーツの根付かない奈良にスポーツ文化を根付かせるため、選手と、ファンそして地域を紡ぐ架け橋になると決めました。
今まで活動してきたことを最大限に活用し、他の選手も巻き込みながら行っていく、その一歩がこのYouTubeライブとなりました。
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このライブは奈良を盛り上げる活動『ならおこし』の1発目の企画となる1日店長企画や、奈良クラブの社長から、選手全員でやろうと39市町村応援プロジェクトが始まるきっかけになりました。
改めて賛同してくれた爽くんには感謝してもしきれないし、盛り上げてくださったファンの皆様に感謝しています。
いつもありがとうございます。
シーズン開幕
2022.3.13
アウェイの地でMIOびわこ滋賀とのJFL初戦が開幕しました。
前半に退場して一人少ない中で1-0の勝利。
改めて奈良クラブの団結力と力強さを感じました。
そんな中僕自身、開幕4日前にコロナの濃厚接触者になってしまい、そこから自らコロナにかかってしまい、開幕から3試合出場することができませんでした。
なんとかシーズンの直前で調子を戻してきた中での感染は正直落ち込みました。
ただ、だからこそチームを俯瞰してみて自分ならどんな貢献ができるか、どんなことが足りないかを見る時間になり、4節の初出場、初スタメンでゴールを取れた時には嬉しかったです。
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選手兼奈良クラブ補食パートナー
そんな選手とは裏腹に今年1年間かけて取り組んだ取り組みがあります。
それは『補食パートナーとして奈良クラブを支える』ということ。
選手のパフォーマンスを支えるのは食事。
全ての土台になるものです。
サッカーは1日に多くても1~2回。
食事は取れば取るだけ自分の体にアプローチができます。
その重要性を感じていたからこそ、ロアッソ熊本では食堂を開き、選手のサポートを行ってきました。
選手のサポートはもちろんのこと、地域のファンの方にも食で健康になってもらうこと、地域の特産物などの食材を広げることで地域にも地元の選手が貢献していけるようにと活動を始めました。
その第一弾として熊本県産のべにはるかを使用した、砂糖不使用完全無添加のアスリートの補食『ATHLE-MO』をチームに提供し、のちに毎試合のアスリートおにぎりも提供することになりました。
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昨年は選手兼営業としてロアッソ熊本で活動し、自分の年俸を上回る売り上げを叩き、今年はパートナーの立場でチームを見て支えることができたことは本当にチームに感謝しています。
少額ですが改めてこうして外からチームを支えることで、いつも支えてくださるパートナーの皆様の気持ちを理解することができました。
シーズン折り返し
10節が終わった時の順位は8位。
優勝を目指していた僕たちにとって厳しい状況でした。
このまま、優勝を口にするのではなく昇格できればいいやとなっていたら多分昇格することもなかったでしょう。
10節終了後には選手たちでのミーティングが行われ、主に若手の選手が自分の気持ちや優勝するための明確な勝ち点などを伝え、優勝するための道を逆算し、共有することができました。
これを作り出したのはベテラン選手。
若手がどんどん自分の意見を言い合える環境、のびのびとできる環境を作ってくれたベテラン選手。
最後までチームが一丸となれたのもこの人たちがいたから。
ロアッソで昨年優勝、昇格した時に感じたチームの雰囲気と全く同じものを感じました。
そして勝ち点を思うように積み重ねられなかったが負けないシーズン序盤だったのも昨年とかぶり、優勝を狙えるチームであることを確信しました。
この後に今季初の連勝を重ね昇格圏に入り、夏には試合数の関係もありながら首位に立つこともできました。
改めて自分らが進んできている道に間違いはないことを確信し、優勝に向かって突き進むことができました。
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なかなか伸びない観客数
いよいよ首位に立ってから改めて浮き彫りに出てきた観客動員数。
JFLは面白いリーグで結果以外に平均動員数が2,000人達成しなければ昇格できないという条件があります。
これがまた僕がJFLにきた理由でもあります。
そう。
自分たちだけでは決して達成できない、奈良の皆さんを巻き込めなければ奈良クラブの未来はないのです。
〝奈良クラブが奈良にある意義を伝え、奈良クラブの理念を共有し、奈良の皆さんの夢にならなければ、Jリーグに上がれない〟
そんな魅力的なリーグなのです。
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サッカークラブや選手がサッカーだけやっていればいいという時代はとっくに終わりを迎えました。
サッカークラブとしても、選手としても魅力を伝え、身近に感じていただき、いかに自分ごとに考えていただけるかという時代になりました。
おせえよ時代!笑
これからはますます浅川隼人が生きる時代になるでしょう。
だからこそ、Jリーガー浅川隼人ではなく浅川隼人の価値で勝負しなければなりませんでした。
今回JFLにチャレンジした理由の一つがこれです。
少しでも奈良を盛り上げようといろんな活動を行ってきました。
1日店長から始まり、味噌作り、試合後の振り返りオフ会。
そして浅川隼人をレンタルしてチケットももらえる夢チケットという企画も始めました。
本当に数え切れないほどのファンの皆さんや協力いただく企業、農家、ショップさんに囲まれてなんとか成功することができました。
ご協力いただいた皆さん、参加してくださったファンの皆さんありがとうございました。
夢を紡ぐプロジェクト〜1Goal1Dreamプロジェクト〜
今季奈良の企業さん(株式会社sonas)が協力してくださり始まった1Goal1Dreamプロジェクトというものがあります。
1点につき、背番号の29個のアスリーモを奈良の子供達に届けるプロジェクト。
今季のゴール数は16ゴール合計461個のアスリーモが子供たちの手に届きます。
夢を次世代に紡いでいくこの活動はたくさんの協力があり少しずつですが広げていくことができています。
一つ目のチームは『五條高校』
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サッカーでの指導も行いながら、改めて奈良の子供達に夢をみる重要性、夢をみることで応援していただく人が増え、その応援してくれている人たちがいるからこそ、夢が叶うということを伝えました。
子供達は試合にもきてくれて、応援をしていた僕が改めて応援していただけていることも感じ、sonasさんをはじめ協力してくださる皆さんのおかげで本当にいい活動をすることができました。
そして奈良だけではなく、熊本でも夢を紡ぐことができました。
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初めは奈良だけで夢を紡ぐことを考えていた中で、熊本にもその夢を紡ぐようにできたことは改めてスポーツの可能性、夢をみることでドリームパートナーが増え、その方々と共に歩んでいくことの力を感じました。
熊本での活動は今回のプロジェクトでのゴールでのアスリーモに加え、熊本の企業さんも協力してくださり、多くのファン、子供達の笑顔をみることができました。
サポートしてくださった企業の皆様本当にありがとうございました。
※シーズン中でなかなか予定が合わずに顔を出せなかった奈良のチーム等、年明けにも新たな子供たちに夢を紡いでいく予定となっています。
悲願の昇格そして優勝へ
2022.10.23
鈴鹿ポイントゲッターズ戦
奈良の歴史が動き始めた瞬間です。
スポーツ不毛の地と呼ばれている奈良でなんと14,202名のサポーターが来場したのです。
この結果でJリーグ参入条件である平均動員数2,000人を突破しました。
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正直こんな最高の景色を観れるとは思ってもみなかったです。
チームの順位、キングカズさんと対戦。いろんな状況が相まってはいましたが、これだけのサポーターがスタジアムに集まることはJリーグでもなかなかありません。
奈良の可能性を改めて感じた瞬間でした。
観光という奈良県の武器にスポーツが掛け合わさり、スポーツツーリズムとして、奈良県が盛り上がっていくのだと確信しました。
そして
2022.11.5
悲願のJリーグリーグ昇格
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強い決意で加入した2022シーズン。
たくさんのファンサポーターに支えられ、最高の選手たちとチームに恵まれて昇格を手にしました。
決して簡単ではなかったシーズン。苦しい時期もありました。
それでも歩みをやめず進み続けました。
いろんな思いが溢れ出てずっとずっと泣きじゃくっていました。
そして
2022.11.20JFL優勝
勝てば優勝が決まるそんな試合で、ロスタイムに失点をしてしまい、他会場の結果を待つ。
僕たちができることはもう何もない。
やり切った。
シーズンが終わってしまったんだという寂しさと満足感、そして優勝への緊張感を同時に味わいました。
たった数分の出来事ですが、とても長い時間でした。
そして他会場の結果が決まり、優勝を決めることができました。
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本当に誰一人かけたら成し遂げられなかった。
皆さんの思いが乗っかって初優勝を掴むことができました。
2度と忘れることのできない瞬間になりました。
この歴史の1ページは今後も語り続けられることでしょう。
本当に支えてくださった皆さんありがとございました。
個人3冠への道のり
今季さらに嬉しいことがありました。
得点王に加え、ベストイレブン、最優秀選手賞MVPを受賞。
9年ぶり2人目の個人3冠、Jリーグ昇格、JFL優勝とのことです。
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今季目標にしていた3つの目標
・Jリーグ昇格
・JFL優勝
・15点以上取り得点王
全て達成することができました。
本当に支えてくださった皆さんのおかげです。
実は前期の15試合(出場12試合)で2点しか取れていませんでした。(後期14点で計16ゴール)
ただ、僕自身焦ることはありませんでした。
点が取れる場所にはいることができていたからです。
だからこそ何が原因なのか明確でした。
判断のミス、連携のミス、技術のミス。そしてキーパーのビックセーブ。
事細かく分析してやり続ければ必ず点は取れると確信していました。
だからこそ、どんな時もこの目標を言い続けました。
時には何言ってんだと思った人もいたかもしれません。
でも自分が言ってきた事は必ずやり遂げると誓い前に進み続けてきました。
自分を信じて使い続けてくれた監督、点が取れなくても応援し続けてくれたサポーター、期待してずっとボールを渡し続けてくれた仲間。
そして何よりどんな時も支えてくれた妻、家族。
本当に皆さんに支えられました。
この賞は皆さんの代表でいただけたもの。本当にありがとうございます。
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来季の展望
2023シーズンはさらなるチャレンジの年にしたいと思います。
今年行った活動は引き続き行っていくともに、来年はさらに多くの方と共に夢を追っていきたいと思います。
まずは選手としてJリーグで目標にしていた得点王を掴みにいきます。
キャリアハイとなる16点は最低でも超えなければ掴むのは難しいと思っているので、その得点を超える得点を目指していきたいと思います。
レベルが上がるJリーグの舞台で得点王を取るのは難しくなると思います。
でもできると信じています。
来季も今季以上の叱咤激励をよろしくお願いします。
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そしてもう一つチャレンジすることがあります。
それはキッチンカー(正確にはキッチントレーラーですが)の事業に取り組みます。
2年前熊本で実現させようとしたアスリート食堂chabudai。
新型コロナウイルスの影響もあり、実店舗として構えることはできませんでした。(間借りとして昨年はオープン)
来年は奈良クラブの新拠点でも食でのサポートが始まるでしょう。
そこにプラスしてキッチンカーも展開させていきます。
現在それに向けてすでに動いています。
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スポーツ×地域×食
この可能性は計り知れません。
地元の選手が、地元の食材を使って、地域の健康を支え、地域を盛り上げる。
アスリートができる地域への貢献の1歩目を踏み出し、再現性のある事業の構築をしていきます。
その他、Ultrasとしての活動など、奈良はもちろんのこと、奈良に限らず全国へ活動を広げていけたらと思います。
今年1年で種を蒔くことはできました。
来年は収穫の年です。
また多くの方にご協力していただくことになるかもしれません。
その時はぜひ力を貸していただけると嬉しいです。
よろしくおねがいします。
Jリーガーとしての夢
長くなりましたが最後にJリーガーとしての夢を皆さんにお伝えしたいと思います。
これは正直僕しかできないことだと思います。
だから夢でなくやらなければいけない、成し遂げなければいけない目標です。
それは、『Jリーガーとして新しい価値観をつくり、選手だけでなく、人としての貢献の評価軸を作る』ことです。
選手それぞれチームに対しての貢献は違います。今の現状正直、ピッチ内での結果のみが反映される世界になっています。
プロクラブとして、プロ選手としてそれは当たり前の基準です。
しかし本当にこれだけやっていてJリーグは、強いては日本のスポーツ界は盛り上がるのか?僕は疑問に思います。
プロ選手として結果で貢献するのは当たり前。
それプラスで選手自らチームや地域に貢献していくのが当たり前の世の中にしていきます。
昨年はJリーガーとして自分の年俸を上回る売り上げでチームに貢献してきました。
今季は小さなパートナーとしてチームを支えてきました。
今後
『自分はチームや地域に対してこんなことでも貢献ができます。いかがですか?』
そんな選手が出てきたら、そんな選手たちが評価される世の中になってきたらスポーツ文化も生まれていくのだと思います。
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I'm back J-LEAGUE
Jリーグの外に出てJリーグの魅力に再度気づくことができました。
それと同時にただただ上に行くこと、勝つことが目的になっていないか。
それを改めて考えました。
もちろん目標として上を目指さないといけません。
でもそれだけではその地域にそのチームがいる意義はありません。
Jリーガーでなくてもやることはできた。
きっとサッカーだけやっていたら、結果もでなかったことでしょう。
一人一人の個性で、選手×個性を出すことで、架け橋になることで多くの人を巻き込み、多く熱狂を呼ぶことでしょう。
僕自身、Jリーガーとして1試合も出られない最底辺を経験しました。
チームでクビになり、今年はJFLというリーグも経験しました。
僕でできたのであればJリーガーの皆さん、他の競技のアスリートの皆さんでもできると思いませんか?
あの浅川隼人ができたんだったら自分でもできるんじゃないかと夢の裾野が広がること。
多くの人が夢を語り、〝スポーツ界は夢の世界〟だと言われるような世の中にしていくためにも、僕はこの現役キャリアをまっとうしていきます。
選手としてカテゴリーをあげてJ1でプレーすることはもちろんのこと、〝浅川隼人としての新たな像〟を現役中に確立させます。
最底辺の僕がここから多くのドリームパートナーと共にこれを実現していく逆転ストーリーを共に歩みませんか?
皆さん。
浅川隼人として残りそんなに多くない時間でスポーツ界にどんな貢献ができるか見ものですね!
W杯で日本中は盛り上がりました。
さぁこの後に盛り上げていくのは誰ですか?
アスリートの皆さん。
皆さんは誰しもが地域のローカルヒーローです。
ぜひ近くにいる皆さんがローカルヒーローとして地域を盛り上げていってください。
僕は僕らしく0距離Jリーガーとして皆さんの夢を支えます。
いよいよ浅川隼人としてのさらなるチャレンジが始まります。
皆さんと再びJリーグで戦えることを楽しみにしています。
I'm back J-LEAGUE
浅川隼人
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