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スポーツの力
こんにちは浅川隼人です。
今回は題名にある通り『スポーツの力』について綴っていこうと思います。
というのも今年松本山雅FCがとんでもない賞を受賞しました。
それは
『令和6年度健やか親子21内閣府匿名担当大臣表彰(健やか親子表彰)企業部門優秀賞』です。
漢字多くて難しいと思うので簡単にいうと、過去の受賞団体は保健推進会や協議会、医会などでサッカーチームが取るのはもってのほか、スポーツ業界がとる事もない賞を受賞したというスポーツ界にとってもサッカー界やJリーグにおいても大きな1歩目を松本山雅FCが踏み出したという事なのです。
チームのリリースはこちらから
初めに
今回の賞は個人で取ったものではなく、チームで取った賞です。
ただ僕自身本当に喜びを感じています。
それはなぜか。
もちろん最初の打ち合わせから関わってきて、毎月子どもたちと触れ合ってきた中での受賞ということでも嬉しさはあります。
しかし、最も大きな喜びは実際にスポーツの力、Jリーグクラブや選手の力が一つ他の業界や、日本の行政機関から証明されたという価値の可視化がされたという事です。
僕自身、サッカーやスポーツに魅了されサッカーに関わって25年。
スポーツ業界に携わって7年の時間を過ごしてきました。
スポーツやサッカー、アスリートの価値や力、そして可能性をさらに広げ、高めるために今まで活動してきました。
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その中で沢山の魅力、可能性を感じてきたと同時に課題感も感じていました。
僕自身が思い描く理想は必ずしも満場一致の理想ではないかもしれません。
しかし、今後スポーツ界、サッカー界が更に日常に溶け込み、文化となり、皆さんから必要不可欠になるためには必要な事だと感じています。
スポーツというものは衣食住のように生活に必要不可欠なものではありません。
しかし、それが担保された時に人生に彩りをもたらすものこそが〝スポーツ〟だと信じています。
〝台本がない世界だからこそ人の心を動かし、夢を与える〟
その夢こそが人を動かし、人を集め、熱狂を生むのです。
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僕自身、サッカー選手から夢をもらって人生に彩りが生まれ、今もこうして生きるための活力と原動力になっています。
必ずしも夢はスポーツに関わるものではないかもしれないが、スポーツの持つ力を使うことで、さらに大きな、さらに多くの夢を生み出し、叶え、人生を豊かにできると思っています。
だからこそ僕自身、現役アスリートとしてピッチの中で、そしてピッチ外でも「夢を追い続けられる環境をつくる。」という夢に向かって歩んでいます。
スポーツは一人ではできない。
その特性こそがスポーツの力である繋げる力と広げる力を生み出します。
僕が思うスポーツの力、価値、可能性。
そして松本山雅の今後。
今回も長くなりそうですが、最後までお付き合いください。
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スポーツクラブの現状
一般的な収益構造はいろんな形がありますが、スポーツクラブとして関わりがあるのはスポンサービジネスとファンビジネスでしょう。
スポンサービジネスの代表例でいうと民放のテレビ番組です。
テレビ局としてスポンサーの機嫌を損ねるとビジネスとして成り立たなくなってしまう為なかなか過激な内容が難しい収益構造となっています。
一方YouTubeなどで自由にできるのは、もちろん企業案件もあると思いますが、大半がファンによって支えられているというファンビジネスに近いと思います。
ではスポーツクラブとしてはどうなのか。
多くのプロスポーツクラブの現状はスポンサーの皆さんで成り立っているのが大半です。
わかりやすくデータがあったので松本山雅の場合を見てみましょう。
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2021年度の内訳で見やすいグラフがあったので参照させていただきましたが、大半がスポンサーに支えられていることがわかります。
もちろんそれでクラブは成り立っていて、実際に僕自身もそういう中でプロサッカー選手として成り立っているのでこれ自体が問題であるとは言いません。※これは松本山雅がではなく、プロスポーツクラブ全体を見てです。
しかし僕の理想はスポンサー収益をそれ以外の収益が越えることで究極のファンビジネスとして成り立つことだと思っています。
理想像かもしれませんが、実際にそれを成功させているプロクラブもあります。
例えば実際にBリーグの琉球ゴールデンキングスは広告料収入を入場料収入とグッズ収入で上回っています。
ではここでJリーグ全体も見てみましょう。
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これを見るとすごく面白いことが見えてきます。
単純に数値を見てみるともちろんJ3よりもJ1の方が圧倒的に多くなっています。
しかし僕が注目した点は
J1のスポンサー収入が減ったにも関わらず、入場料収入や物販、その他の収入で売り上げが増えたことにより、大きく成長しているという点です。
単純にこう断言することは難しいですが、J1はスポンサーだけに頼らず足を運んでくれる人を増やし、それ以外の収入源の確立を各々が成功しているといえるでしょう。
例えば鹿島アントラーズがスタジアムの指定管理者の権利を持ち、スタジアムで自由にイベントができたり、長崎のようにスタジアム周辺を開発し、滞在できる時間を増やすこともこういった成長に繋がると思っています。
そう。
Jリーグも少しずつですがスポンサー収益で成り立つスポンサービジネスからファンビジネスへと変化しつつあります。
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Jクラブの存在意義
先ほど僕はなぜ究極のファンビジネスとして成り立つのが理想と話したか。
それは、スポーツの可能性、そしてサッカーの可能性を信じているからです。
特にJリーグは昨年奈良にJリーグが生まれ、全41都道府県に60クラブとなりました。
日本のほとんどの県にJリーグがあるのです。
それほど地域にプロクラブがあるプロスポーツは他にありません。
しかし、実際にサッカーが日本に根付き、地域に根付き文化になっているかというとまだまだだと感じます。
実際にこのnoteを読んでいる方はサッカーが好き、山雅が好き、浅川隼人が好きという方だと思うので、あまり感じないかもしれませんが、Jリーグがない県を経験したり、会社の代表として外に出てみると、週末に試合があることはおろか、サッカークラブがある事も知られていないという現実もあります。
サッカーだけでなく他にも魅力的な娯楽が日本には多くあります。
例えば僕の地元にはディズニーランドがあります。
週末には家族揃って遊びに行く。
そんな競合達と戦っていかなければならないのです。
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しかし、そんな中でも僕が今いる松本はJ3にも関わらず、週末には8,000人を越えるサポーターが集い、街に出れば松本山雅のエンブレムや旗をあちらこちらでみることができます。
また、本当に多くの方に認知してくださり声もかけてくださいます。
サッカー大国であるスペインのバルセロナ出身のフリアン監督が「松本にはサッカーや松本山雅が根付いていて、地元のバルセロナのようだ」と言ってくださったのは本当に誇らしく感じます。
僕はそのサッカー文化やサポーターに惚れ松本山雅にきました。
ポテンシャルは正直Jリーグトップレベルだと感じています。
だからこそまだまだできることがあると感じています。
そのポテンシャルを最大限に活かし、さらに地域に愛され、必要とされるクラブ、そして選手になるために来季はよりピッチ内外で動き回っていきたいと思います。
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2025シーズン契約更新
改めましてみなさん。
浅川隼人は2025シーズンも松本山雅でプレーします。
契約更新のリリースは下記より。
全文も載せておきます。
松本山雅FCのファンサポーターの皆様。
そして浅川隼人のファンの皆様。
2024シーズンの応援ありがとうございました。
お待たせしました。
浅川隼人は2025シーズンも松本山雅FCでプレーします。
〝信州から世界へ〟今は笑われる言葉かもしれません。
この地にJリーグクラブが生まれることも同じく笑われていたと思います。
しかし10年前、このクラブは日本のトップリーグJ1に初めて挑戦しました。だからこそ私たちはこの夢を皆さんとなら達成できると思います。
今年のホーム最終戦に小澤社長はこのような言葉を残しました。
僕自身サポーターやこの地のサッカー文化に惚れて松本山雅FCに移籍を決断しました。
相当な覚悟と責任を持って挑んだ2024シーズンはJ3優勝、J2昇格。得点王。
そして満員のアルウィンを目標に歩んできました。
そのどれも達成できず何も残せなかったシーズンとなってしまいました。
特にPO決勝での悔しさは今までのサッカーキャリアの中で感じたことのない喪失感と、悔しさで、あの悔しさを晴らす為には自分たちの手で昇格を掴み取るしかないと決意したのを覚えています。
来年で松本山雅FCは60周年となります。
今まで松本の地に多くのものを残してきたと思います。
ただ、今後の松本山雅FCの歴史を作るのは僕たちだけしかいません。
社長の言った〝信州から世界へ〟これを達成する為にも、地域の皆さんにより必要とされ、愛されるクラブ、選手になれるようにピッチ内外で浅川隼人は駆け抜けていきます。
今年達成できなかったJ3優勝、J2昇格。得点王。満員のアルウィンを必ず達成しましょう。
2025シーズンも共に闘いましょう。
メリークリスマス!!
浅川隼人
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リリース文にも記しましたが、松本山雅が日本だけでなく、世界を見ているのであれば、基準をそこにしないといけません。
サッカーの魅力の一つとして、いちクラブが世界と戦えるという魅力があります。
J2甲府がACLで世界と戦っているように。
今日サッカークラブができたとしても、天皇杯で優勝して、アジアに出て、アジアを獲れば世界に挑戦できるのです。
これは他のスポーツではないことです。
だからこそ〝サッカーには夢がある〟のです。
想像してみてください。
世界のクラブやサポーターが松本を訪れて、松本の街とアルウィンに感動する時を。
おらが街のおら達の愛するクラブに感動する世界の人たちを。
最高じゃないですか?
そのためにも今からその土台を作っていく、さらに積み上げていくしかありません。
ぜひ一緒に目指していきましょう。
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松本山雅というクラブ
2024シーズンはクラブと会話をしながら活動をしてきました。
どうしたらより地域の皆さんにより良い形で届くか。
何度も何度も会話していきました。
営業、ホームタウンなど各部門の部長を集め話したり、小沢社長も含めて会話してきたこともありました。
その中で、チームとして行うこと、浅川個人が行うこと、それの線引きを明確にしながら、どうしたらどちらも良い形で行うことができるかを話していきました。
選手は個人事業主です。
本来であれば個人の活動も自由にできるはずです。
しかし今は個人の肖像権もクラブやリーグが持ち、個人の活動ができないクラブも多くあります。
その中で松本山雅というクラブは選手を尊重し、どうやったら選手の価値もクラブの価値も上がるようにできるかという会話してくれます。
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もちろん僕自身、個人で活動していたY.S.C.C.時代、クラブを巻き込みながら行なってきた熊本時代、そして会社の代表そしてより活動した奈良時代。
その経験があるからこそ、いろんなパターンを想像しながら、クラブと会話をできるようになったのもあると思います。
そして松本山雅として地域リーグ時代から行なってきた地域に出ていく重要性をもう一度思い返し、小さな変化があった中で、冒頭話した今まで挑戦したことのない領域まで手を伸ばし、選手と会話しながら作っていき得た賞で、改めてクラブとして自信となり、より地域のため、パートナーやサポーターのために活動していこうとクラブが前に進んだこと。
いろんなものが積み重なって本当に大きく前に進んだと感じています。
もちろんクラブとしてJ2に昇格できなかったことは大きな損失です。
選手としてそれを成し遂げられなかったことに責任を感じています。
ただ、松本山雅FCがこの信州の地に何を残していくのか、その文化の礎となるチームの動きは間違いなく2024シーズンに大きく進んだと感じています。
小澤社長が話した〝信州から世界へ〟という言葉。
そして僕はそのスピーチの中で節々に出ていた〝私たち〟という言葉。
その意味の大きさを僕は感じています。
街に行き、街の皆さんからは山雅の勝利をおめでとうでなく、ありがとうという言葉が出てくる。
雪が降れば平日昼間でもおらのチームはおらが支えると雪かきに150名を超える皆さんが駆けつける。
地域の皆さんが全員自分ごととして松本山雅を思っている。
Jリーグの理念そのものがこの街には、このクラブには根付いているのです。
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最後に
改めまして2024年の応援ありがとうございました。
2025年は再びこの3つの目標に挑んでいきます。
・J3優勝、J2昇格。
・J3得点王。
・満員のアルウィン。
これは僕だけでは達成できないものです。
それでも皆さんとなら達成できると信じています。
来年はクラブと協議しながらさらに地域に出て、地域の皆様と交流し、新たな取り組みと、今までの活動を深く、広くしていきます。
ぜひ2025年の浅川隼人に注目していただけたらと思います。
来年も皆さんにとっていい年になりますよう願っています。
共により良い年にしていきましょう。
浅川隼人
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