【カードワースリプレイ】天翔ける追求者 第7話 モノクの森
この記事は伊礼様作のシナリオ〈モノクの森〉のリプレイです。
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モノクの森でゴブリン退治の依頼
モノクの森に住む木こりから、ゴブリン退治の依頼を請けた天翔ける追求者。
木こりの話によると、ゴブリンは森の北部に棲みついたらしい。
木こりから一通り話を聞き終えて、森の中の探索開始。
オーリガ:なんでこんなとこに松明が落ちてんだ? 誰かの忘れ物か?
ディーター:さあな。……状態を見る限り使えそうだし、持って行こうぜ。
ジェラルド:いいのか? 持ち主が探しているかもしれないのに。
天翔ける追求者は松明を手に入れた。
フロラン:こんなところに焚火の跡があるよ。
依頼人の木こりが暖をとるために使ってたのかな?
アルベルタ:ねぇ、そんなことより早くゴブリンを捜そうよ。
森の北側にいるって言ってたよね。
フロラン:そうだね、奥に進んでみよう。
ミシュリーヌ:道が四方に分かれていますね。
ジェラルド:棲み処は北部にあるそうだが、東部と南部も調べてみるか?
ディーター:いや、そのまま北部に行こう。
東部と南部は、北部を一通り調べてから余裕があればな。
北の道に進んでみると、依頼人の木こりから聞いた通りにゴブリンがいた。
おしゃべりに夢中なゴブリン二匹に不意討ちを仕掛け、あぶなげなく勝利。
ミシュリーヌ:また分かれ道ですね。どちらを先に調べますか?
フロラン:道幅が広いほうが棲み処に通じていそうな気がするから、左に行ってみよう。
ディーター:間違ってたら、ここまで戻ればいいだけだしな。
左の道に進み、オーリガが光る何かを目ざとく見つけた。
ディーター:どうしたオーリガ? 何かいいものでも見つけたか?
オーリガ:ああ。お宝見つけちまった。これはいい臨時収入になりそうだぜ。
アルベルタ:えーっ、虫がお宝ぁ!?
オーリガ:なんだよその不満そうな反応は。
帰った後に換金しても、ガキんちょにだけは売上を山分けしてやらねぇぞ。
アルベルタ:オーリガのケチ!
オーリガ:ケチで結構! 豪商のお嬢様のくせに、コイツの価値が解らねぇとはなぁ。
オーリガが虫を捕まえたその後も道なりに進んでいくと、
ゴブリンの棲み処の前まで行き着いた。
ジェラルド:あれが依頼人が言っていたゴブリンの棲み処か。
入口の前には見張りがいるな。アイツをどうにかしないことには先に進めないぞ。
フロラン:……熟睡してるね。
ディーター:目の前に敵がいるってのに、呑気な奴だ。
オーリガ:こんなクッソ間抜けな見張りは初めて見たぜ。
まぁ、あたしにとっちゃ騒がれる心配がなくて好都合だけどよ。
オーリガは得物のナイフを取り出し、慣れた手つきで熟睡中のゴブリンを仕留めた。
オーリガ:よし、これで中に入れるぜ。
棲み処に入る直前に、
何かの視線を感じたような気がするが、一体誰なのか?
その正体が判らないまま、天翔ける追求者はゴブリンの棲み処に入った。
ゴブリンの棲み処に突入
入口は十字路になっており、正面には扉が見える。
オーリガが正面の扉を解錠しようと試みたが……
オーリガ:ケッ、ダメか。この扉は専用の鍵じゃねぇと無理だ。
ディーター:専用の鍵じゃないと開けられない扉があるなんて、ゴブリンの棲み処にしては堅牢なセキュリティだな。
フロラン:じゃあ、他の道に行かないとね。右と左、どっちに行く?
ジェラルド:右に行こう。そっちのほうが敵の気配が近い。
右の道に進んでみると、部屋の扉があった。
オーリガ:……扉の向こうにいやがるな。
開けたら戦闘は避けられねぇぞ。準備はいいか?
フロラン:うん、準備はできてるから開けていいよ。
扉を開けた先には、コボルトとゴブリン。
魔物たちは天翔ける追求者の姿を見るなり激昂した!
ディーター:敵は興奮しているなー。
冷静さを欠いた敵の攻撃は強力な代わりに動きが単調で躱しやすくなる。
ジェラルド:攻める隙がないなら、後衛は回避に専念したほうがよさそうだな。特にフロランとミシュリーヌが倒されたらマズい。
ミシュリーヌ:では、私達は回避に専念します。
ジェラルド:ああ、そうしてくれ。
アルベルタ:この部屋にいる敵はあと2匹だね。こいつらもさっさとやっつけちゃおう!
小部屋のコボルトとゴブリンに勝利した。
ふと、オーリガは足の裏に何かを踏みつけたような感触に気づく。
オーリガ:こいつはどこの鍵だ?
ディーター:もしかしたら入口正面にあった扉の鍵かもな。
お前のピッキングでも開けられないものがあった時に試せばいい。
その後、部屋を調べてみて状態がいい葡萄酒を発見した。
他にめぼしいものがないので奥の通路に進んでみることに。
ディーター:ここは、牢屋か?
アルベルタ:誰かが閉じ込められてたりして。
ディーター:いや、それはないと思うぞ。
生きている人間が閉じ込められていたら、俺達に気づいて「助けて―!」って叫んでるはずだ。
オーリガ:人はいねぇけど何か金目の物がありそうな予感がするな。ちょっと調べてみっか。
オーリガ:壷だな。
何か入ってそうだけどよ……蓋が固すぎて開かねぇ!
異様に蓋が固い壷を開けるのに苦戦するオーリガの様子を見て、
ディーターは壷を壊してしまうのが手っ取り早いと判断した。
オーリガを壷から離れさせて、魔法の矢を放つと……
ディーター:おっ、またいい臨時収入だな!
牢屋の壷以外に目ぼしいものが見つからなかったので、
来た道を引き返して次は左半分を調べてみることに。
入口に入ってから左の道に行くと、悪目立ちする壁のブロックが天翔ける追求者の目に留まった。
オーリガ:隠しボタンがあったぜ。……だけど何の仕掛けかわかんねぇ。
何が起こるか予測不可能な仕掛けは弄りたくね……
アルベルタ:ポチっとな!
オーリガ:あっ、馬鹿! 勝手に押すな!
ディーター:隠し通路が現れたな。
罠の類じゃなくてよかったなオーリガ。
オーリガ:ったく。今回は運よく罠を作動させるもんじゃなかったから助かったけどよ、アレが罠だったら取り返しのつかねぇところになるとこだったぞ。わかってんのかガキんちょ?
アルベルタ:きっとこの奥にはお宝があるんだよ! 私が一番乗りだー!
ジェラルド:お嬢、勝手に進んだら危険です!
フロラン:そうだよアルベルタ! 勝手に先に行かないで!
ミシュリーヌ:………………。
隠し通路の奥には宝箱があり、その中身は……
なんとも禍々しい見た目の仮面だった。
アルベルタ:えー、なにこの気味悪い仮面。いらない!
フロラン:見た感じ、何かの儀式に使われていそうな仮面だね。
ディーター:あまり手元に置いておきたくない代物だな。売るにしても、買い取ってもらえるアテを探すのに苦労しそうだぞ。
隠し通路を抜け、さらに奥に進む。
ジェラルド:見るからに頑丈な鉄格子で正面の道が塞がれているな。
ディーター:両脇に道があるな。さっきの隠し通路を開けたボタンみたいに、何か仕掛けがあるのかもな。
フロラン:レバーがあるね。試しに下げてみる?
フロラン:先に進めるようになったけど、また鉄格子があるよ。
この鉄格子を開ける仕掛けも近くにあるのかな?
ディーター:左の道にあるんだろうな。行ってみようぜ。
ディーター:おっ、こっちにはレバーに加えて扉もあるな。
とりあえずレバーを先に下ろして、部屋に入ってみようぜ。
……って、鍵がかかってるぞ。オーリガ、開けてくれ。
オーリガ:へいへい。
扉の向こうは本棚がある小部屋。
ディーターが中に収められた本を調べていると、目玉模様が描かれた羊皮紙を見つけた。
ディーター:闇まなこ? 暴走時の保険?
何か危険な存在を無力化するためのものみたいだな。とりあえず持っておこうか。
二つ目の本棚は、天翔ける追求者の面々には読めない文字で書かれた書籍ばかりが収められていた。
もうめぼしいものがないので、開いた鉄格子の向こう側へ行ってみることに。
鉄格子の向こう側には、石板と4つのかがり火。
ディーター:……炎を はじまりの 逆さまに?
これは謎解きパズルの類みたいだな。
……今火点いているかがり火を消して、火が点いていないかがり火を着けてやればいけるか? ちょうどたいまつがあるし、解いてみるぜ。
ディーターが石板に記された謎解きを解いてみると、
石板の文面が変化した。
ディーター:謎を解いたら新しい魔法を習得したぞ!
フロラン:ほんとに? どんな魔法を習得したの?
ディーター:火属性の攻撃魔法だな。敵に火傷を負わせる魔法。
一発の威力は大したことなさそうだが、じわじわと敵の体力を削る手段があったら、打たれ強い敵と戦う時に役に立ちそうだな。
……まだ道は奥に続いているな。
ジェラルド:見るからに強そうな像がいるな。
オーリガ:奥に何か貴重なもんでもありそうな予感。だけどそれを盗ったらアイツが襲ってきそうな気がしてならねぇ。
アイツは明らかに今のあたしらに勝ち目がある相手じゃねぇぞ。フロラン、ジェラルドのオッサン、ガキんちょが奥に行っちまう前にさっさと引き上げたほうがよさそうだぜ?
ジェラルド:ああ、そうしよう。……お嬢、この先に行くのは危険だと判断したので鍵がかかったあの扉の前まで戻りましょう。
アルベルタ:えー、せっかくお宝がありそうな予感がするのに諦めちゃうの? もったいないよ。
ジェラルド:お嬢、俺達がここに来た本来の目的を忘れていませんか?
アルベルタ:もちろん覚えてるよ! ゴブリン退治でしょ。
ジェラルド:そうです。ですが、あの奥にゴブリンがいるとは思えません。
ゴブリンがいそうな他の場所を探してみましょう。
石像がいる道の奥に進みたいアルベルタをどうにか説得して、
天翔ける追求者はオーリガのピッキングでも開けられなかった扉の前まで戻ってきた。
拾った鍵を差し込んでみると……
オーリガ:よし、これで先に進めるぜ。
フロラン:……扉の向こうには下り階段。この奥に、群れのボスがいるのかな?
ディーター:この鍵を見つけてからゴブリンと出くわさなかったからな。
天翔ける追求者は、地下に続く階段を下りていった。
ゴブリンの棲み処 地下階
オーリガ:また分かれ道か。どっちに群れのボスはいやがるんだ?
ディーター:迷った時は右を選ぶってセオリーがあるんだよな。
とりあえず右に行ってみようぜ。行き止まりならここまで戻ればいいんだ。
オーリガ:ジェラルドのオッサンも気づいたんだな。
フロラン:……聞こえるよ。荒い息遣いが。すぐ近くに敵がいる。
オーリガ:たぶん、敵もあたしらの気配を感じ取ってると思う。不意討ちされねぇように慎重に進まねぇとな。
天翔ける追求者は、曲がり角の向こうにいる敵に不意討ちされないように気をつけつつ進んだ。
ジェラルド:ホブゴブリンか。ゴブリンよりも腕っぷしが強くて油断ならない相手だ。
ディーター:だけど俺達が数で勝ってる。よほど下手な立ち回り方をしなきゃ勝ち目は充分ある!
ホブゴブリンに危なげなく勝利。
道の先には宝箱があった。
鍵はかかっておらず、たやすく開けられた。
オーリガ:おー、こいつぁいいもんだぜ。
これ一本でリューンの雑貨屋で買える傷薬5回分ってとこだな。
水薬を手に入れて、さらに奥に進む。
オーリガ:そろそろ親玉がいる部屋が近いんじゃねぇか?
……おっ、扉だ。それに向こう側から魔物の気配がするぜ。
アルベルタ:じゃあさっさと殴り込んじゃおうよ! そーい!
アルベルタが扉を勢いよく開け放つと、鳴子の罠が作動した!
オーリガ:馬鹿! 不用意に開けるんじゃねぇ!
こうして、ゴブリンの群れのボスとの戦いが開幕!
ジェラルド:敵はゴブリン二体にコボルト一体、
それからリーダー格のシャーマンか。
ディーター:シャーマンが眠りの雲で俺達を眠らせて袋叩きに……って攻め方をされると厄介だな。
最初にシャーマンを倒す作戦がよさそうだ!
ディーター:よーし、これで俺達が勝ったも同然だな!
あとはフロランとミシュリーヌが両方ともやられないように注意しつつ倒せばいいだけだ!
フロラン:これで、森の北側に棲みついたゴブリンの群れは退治できたね。
早く帰って報告しよう。
オーリガ:そうしようぜ。歩き回ったり戦ったりでもう疲れちまった。
まだ調べられそうな場所は残っていたが疲れが勝ったので、
すぐにゴブリンの棲み処から脱出して依頼人に事の顛末を報告することに。
フロラン:はい。ゴブリンの群れを退治してきました。
フロラン:また何か困りごとがあったら相談に来てください。
依頼人に報告を済ませ、天翔ける追求者はモノクの森を後にした。
収支報告
ミシュリーヌ:今回の収入は、ゴブリン退治の報酬600sp、
牢屋の壷から手に入れた100sp、
オーリガさんが捕まえた虫……カネコガネの売り上げが40sp、
隠し通路で見つけた不気味な仮面(ケガレ面)の売り手が見つかり50sp。
合わせて790spの収入がありました。
これで現在の所持金は3990spです。
ディーター:それからまた、俺は新しい魔術を習得したぜ。
ミシュリーヌ:アルベルタさんとジェラルドさんが新しい技能をご所望なので、
お二方に予算1000spずつお渡ししようかと検討しています。