ブルーリボン私的まとめ
2024年大晦日の『紅白歌合戦』で「神田川」を歌った南こうせつさんが、上着に付けていたブルーリボンバッジにSNSがザワついた件について、かぐや姫ファンとしてモヤモヤさせられたので、調べてみました。
南こうせつさんは、20年ほど前から拉致被害者を支援する活動を行っています。
「国境の風」
南こうせつが2003年2月21日にリリースしたシングル「国境の風」(作詞:荒木とよひさ/作曲:南こうせつ)は、国境を超えた愛や家族・祖国への想い、そして自由への深い憧れが込められており、ザ・フォーク・クルセダーズが歌った「イムジン河」(1968)を連想させる内容。
2002年に帰国を果たした蓮池薫氏は「北朝鮮では、夜静かになると2人でこうせつさんの歌を歌っていた」と語っており、南こうせつとの交流が生まれた。
2007年5月には横田めぐみさんの支援コンサートに参加。同年12月には、「拉致問題を考えるみんなの集い」に参加して「国境の風」を演奏している。
ブルーリボンにまつわる「騒動」
ブルーリボン運動は、北朝鮮による日本人拉致事件被害者を救出することを目的とした運動です。しかし世間では、ブルーリボンの本質と関係ないところで、メディア叩き・司法叩きや、政争の具として騒がれている印象を受けます。
フジ住宅訴訟(2015-2022)
大手住宅メーカー「フジ住宅」のパート従業員だった在日韓国人の女性が、職場での民族差別表現を理由に同社と会長に損害賠償を求めた。2018年に民事訴訟を傍聴しようとした原告らが身につけていたブルーリボンを外すよう裁判所から指示されたが、これを不服として訴訟が起こった。
差別体質な企業と、在日韓国人を支援する人権派団体の、拉致被害者そっちのけの小競り合いに、さしたる意味もなく小道具として使われたブルーリボンが巻き込まれてしまった形。
TBSドラマにおける騒動(2015)
TBS単発ドラマ『SP八剱貴志(やつるぎたかし)』(主演:舘ひろし)の劇中で、悪徳政治家(演:寺田農)がブルーリボンバッジを身に着けていたことについて、東京都荒川区議の小坂英二氏が抗議した。拉致被害者の家族会と支援組織「救う会」も、説明を求めた。
「救う会」のコメント:ブルーリボンバッジは人権侵害問題のシンボル。それを悪役がつけるのはあまりにも日本人の人権が侵されていることに対して無神経で、信じられない。
NHKによる要請(2024)
2024年9月、本間奈々氏が衆議院選挙への出馬表明の記者会見中に、NHKからブルーリボンを外すよう要請された。
NHK和歌山の現場スタッフによる規定の勘違いと思われるトラブルで、ブルーリボンとは関係ないが、当事者である本間氏を筆頭に、NHKを叩く格好のネタとしてSNSで拡散された。
個人的な見解
政治家や活動家がブルーリボンを口にすると、主義・主張のバイアスがかかったり国や政権への攻撃が加わってしまい、素直に受け入れられない感じです。純粋な一般の支援者が大多数だと思うんだけど。
拉致被害者の救済は、日本国民の願いです。その意思表明がブルーリボンであり、歌手や一般人が身につけてNHKなどのテレビに映ることは、全く問題ありません。