マンション購入記(物件B見学)

ここからの物件検討は、記事の通りの流れで進んだわけではありません。でもバラバラに書くと訳分からなくなりますので、ひとまとめにして書いていきます。

物件基本情報(物件B)

  • エリア:東京都北区

  • 路線:南北線

  • 徒歩分数:6分

  • 戸数:約500戸

  • 平均坪単価:約220万前後?

    • 検討が販売最終盤だったため、全体としての坪単価は把握してません

  • 売主筆頭:BIG4

  • 施工:マンション専業最大手ゼネコン

用語説明
BIG4:国内最大手のデベロッパー4社(三井・住友・三菱・野村)を指すマンクラ用語。多分業界内では使われていないのではない?

見学前の印象

南北線B駅徒歩6分の、完成済み大規模マンションです。2年前に完成して入居開始している物件となり、当初は割高感があって販売に苦戦したようです。それでも市況は高値方向に進み続けたことで割安感が出ています。
このデベロッパーの中ではお手頃価格仕様とされており、その辺がどう反映されているでしょうか。

販売している部屋は残りわずか、3LDK68㎡の中層が5000万円台、高層が5500万円台でした。徒歩距離はわずかに希望から外れますが、都内で5000万円台前半で買える大規模マンションの3LDKとして検討し、見学することにしました。

物件周囲の散策

このB駅は友人が長く住んでいることから、何度も訪れたことが有ります。駅前はコンビニが数件に弁当屋やファミレス、ディスカウントストアと一見困ることはなさそうでした。

しかし、住むという目線で散策すると、スーパーが駅の反対側5,6分くらいの場所にしかないと言うことがわかりました。これだと帰りに買い物をして行こうとすると結構難儀します。1,2分駅なら気にならないんですがね…
また、物件までの間には商店街があるような記載だったのですが、「元」商店街ですね…ほとんどのお店がとっくに閉店してます。これはストリートビューだとなかなか判別が付かない情報だったりします。

また、駅からは徒歩6分表記ですが、意外と距離があるように感じました。

完成済み物件は初

今までの物件は未完成ばかりでしたので、物件とは別の場所にあるモデルルームに行っていました。今回の物件はすでに完成済みなので、建物内の空き部屋(販売予定の部屋)を利用した建物内モデルルームとなっていました。

予定した時間にメインエントランスにやってくると、営業担当者がすでにスタンバイしていました。挨拶した後、まずは共用部にあるカフェスペースを案内してくれました。コーヒーや軽食なども販売しており、そこそこの賑わいでした。コンシェルジュ機能もあるとのことで、便利そうです。

次は別の棟にあるラウンジを案内してくれました。こちらも住人の方が何人か利用しており、共用部がどのように使われているのかが見れてよかったです。それ以外にも離れた場所にトレーニングルームやDIYルーム、大型のコインランドリーなどがあるとのこと。

ただ、我が家がこの設備達を利用するかというと難しいかも。二人とも出不精であり、マンション内とはいえ出かけてまで使うかは未知数。

外構の案内を受けた後、説明ブースとして利用されている部屋に移動し、物件概要などの説明を受けました。今残っている部屋は基本同じ間取りで、モデルルーム部屋と同じ構造の別フロアだそうです。

新築としては設備仕様の古さが目立つが、眺めが実に良い部屋

説明を受けた後、モデルルームに移動しました。説明ブースへの移動時には気になりませんでしたが、廊下に物を出している住人が多いことが気になりました。傘が窓の格子に掛かっていたり、子供用の自転車が置いてあったり、ダンボールが出ています。雑多な雰囲気であり、分譲というより賃貸マンションっぽくてあまりよくないですね。
また、共用廊下からゴミ置き場の外側が丸見えで、そこにぞうきんを干していたり、用具が乱雑に放置されていたのも気になりました。

間取りは典型的な田の字、共用廊下側の窓がへの字に飛び出ているなど変わった形です。営業さんに聞くと、採光の基準があるらしく、通常のまっすぐな形だと部屋ではなくサービスルーム扱いになってしまうからだとのこと。変わってて面白いなと思いました。

設備は、ディスポーザーと食洗機は付いていますが、保温浴槽ではなく風呂フタは丸めて収納する古めかしい仕様で、ミストサウナは無し。さらに洗濯パンは昔ながらのタイプで嵩上げ台無し。トイレも賃貸仕様の大きなタンクトイレ、ウォシュレットリモコンすら無いタイプとは驚きです。
それでもキッチンは広く、カウンターもきちんとあって広々としていたのは良かったです。

元々2017年に販売開始されて2019年竣工のマンション。この時点でも4年前の基準での設備仕様となっています。なので、古めかしい仕様があるのも仕方ないのかもしれません。もし最新仕様に変更するのであれば、引き渡し後に即リフォーム工事となります。

一方で、窓から見える景色はとてもよかったです。緑も多く川が一望でき、船がゆっくり進む様は実にのどかです。真夏ですが、気持ちいい風が抜けます。これなら在宅勤務中の休憩時間に、ベランダでコーヒーでも飲んだら実によさそうです。この部分はとても、とても気に入りました。

営業さんから言われたこと

説明ブースに戻った後、資金計算をしてもらいました。それを待つ間、我々は話し合い。共用部は価格帯の割に相当充実しているけど、我々が活用するビジョンが見えない。周辺の利便性はよいとは言えず、仕様の古さも目立つ。眺めはよかったが、それらを覆すほどよいかというとそうでもなかったです。

出てきた価格は想定していた通りの金額。物件価格も管積もこの後見る物件と比べればかなり安かったです。さらに営業さんは、物件を決めて貰い仮審査に進むのであれば、価格やオプションなど相応のサービスをした物を提示出来るとのこと。また、私が不満に思った面は、デベロッパーのデザイン会社か管理会社経由で全面的にリフォーム可能だそうです。

用語説明
管積:管理費と修繕積立金の略語。これに加えてインターネット費用など物件契約中毎月掛かる費用も追加される。」

価格的魅力は強かったですが、その場では先に進むとは言わず「持ち帰って検討します」と返答しました。

その言葉を受け、営業さんは「お客様は必ず物件を購入される方だと思います。よい物件にめぐりあうとよいですね」と言ってくれました。前向きな雰囲気ではないなと察したのだと思います。
その後カタログなどを貰って帰宅となりました。

振り返ってみると

徒歩距離が少し長いくらいで、概ね条件に合いそうな物件でしたが、スーパーが近隣にまったくないとは歩くまで気が付きませんでした。今はミニスーパーが出来たようで多少は改善したかな?ここのお陰でストリートビューも確認するようになりました。

設備仕様の古さはかなり気になりました。トイレとお風呂はこの仕様では気に入りません。入居後即リフォームは既存設備が無駄になってしまいますし、費用もかさんでしまいます。(その分値引いてくれるとは言え…)
部屋の形もベランダはアウトフレームですが共用廊下側はがっつり食い込んでます。見学時は面白い形と思った窓ですが、空間効率が悪いのでよくないですね。共用廊下側がアウトフレームではない+窓が変な形のせいで、共用廊下の室外機が悪目立ちしてしまっているのが、あまりいい印象を覚えなかった理由でしょうか。

後は共用廊下の利用マナーが正直あまりよくなかったです。傘くらいならまあ仕方ないですが、三輪車やベビーカー、さらには中身の入ったダンボール(生協や置き配とかでは無く!)までが置いてあるのは厳しかったです。
新築マンションはある意味夢を買うわけで、それがあっさり覚めて現実に戻ってしまうのは悲しいですね。販売側もなかなか難しいでしょうが、管理組合に協力を要請すべきでしょう。
ここは竣工済み販売でないと気が付かない点ですが、中古で販売するときには見られてしまうので気をつけないとなりませんね。

なお、眺望に関してはなかなか良かったです。都会の夜景とかにはあまり興味はありませんが、風や自然の匂いなども含めての「体験」としての眺望がよかったです。

総合的に、ガッツリ値引きやサービスが入ったとしても我々には合わなかったと思います。最終的にどれくらい値引きしてくれるのか興味もありましたが、他を検討していたので諦めました。

営業さんが、最後我々の空気をよんでいいコメントをくれたのが心に残った物件でした。この物件にはご縁ありませんでしたが、デベロッパーへの好感度は大きく高まりました。

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