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潜在能力の発揮

1月19日から映画「ゴールデンカムイ」が公開された。原作のパワーがとにかくすごいので、熱いファンの方に満足できるレベルにしなくてはと制作チームは最新の注意と敬意を払って挑んだ映画だ。私は恥ずかしながらマンガを知らなかった。関わることになってとにかく急いで原作にキャッチアップした。野田先生天才の一言。

今回公開の映画は、北海道の見るだけで凍そうな冬の大自然を舞台に、迫力あり、スケール感あり、キャラクターの個性が最大限に活かされ、素晴らしい出来栄えだと思う。

舞台は日露戦争後の日本。

映画の話から外れるけれど、白人による植民地化が進む世界の中で、開国して30年ちょっとしか経っていない20世紀初頭の日本は、まだまだ貧しく近代技術はほとんど輸入に頼っていた。極東の隅っこにある小さな小さな国、日本。その日本が当時世界最大国家の一つロシアと戦争するって、想像もつかないぐらいのスケールの大ピンチ。もちろん日本はこの戦争が無謀であることは百も承知だったし、なんとか回避できないかと当時の政府は四苦八苦していた。

あらゆる手を尽くしただろうと思うけれど、結果開戦となった。ロシアがアジアにおける一大軍港拠点としていた租借地が旅順。その旅順の攻防戦が日露戦争の山場の一つで、最大の激戦地だった。その激戦地では6万人近い死傷者を出したそうだ。3ヶ月間の間、3回の総攻撃をかけ旅順を陥落したのは、バルチック艦隊来攻のおよそ6ヶ月前。日本国内ではあまりの数の招聘が死してゆく事実に、批判の声が上がり乃木大将の留守宅には投石までされるほどだったらしい。

想像もできない大きなストレスの中、陸軍も海軍も戦っていた。そしてこの勝利は、小国日本の勝利のみならず20世紀最大の事件と言っても過言ではないほどの大きなインパクトを与えた。これをきっかけに、各国で独立しようという空気が生まれて後に各国が独立していったので、世界の有色人種の人々のマインドセットを大きく変える出来事だったのだ。

圧倒的な国力、軍事力、世評の差があった。日本が超大国ロシアを相手に勝利を収めたのは、たくさん要因がある中、日本の科学的態度、先進的な化学技術の積極的な追求と採用が重要な勝因の一つだったようだ。武器となる無煙火薬の採用、通信海底ケーブルの最大活用や無線技術など、情報戦においても日本はロシアを圧倒していた。

差し迫られた後に、大きく変革を遂げて周囲の想像以上の結果を出すってすごいと思う。太平洋戦争敗戦後四半世紀経たないうちにGDP2位経済大国に成長したのも同様にすごい。日本を植民地にしないために、日本を経済大国にするために戦った全ての方々には感謝してもしきれない。底力世界一。

自分たちが出来る事に注力し、情報戦を制し、世界中のマインドセットを変えるぐらい大きな事を成し遂げた日本。国家は人で成り立っているが、誰かがそれぞれ突き詰めて、不可能を可能にした。

事実としてそんな潜在力を人は誰でも持ち合わせていると言う事。つまり自分の中にもあると思うと、それだけでワクワクする。出来ないことなんか何もない❗️とエネルギーが湧いてくる。歴史の出来事はそんな大きなパワーを与えてくれる。

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