生きていても良いですか？
物心ついた時から、何故か、我が家では、いさかいが絶えませんでした。
四人家族です。
両親と姉、そして、わたしです。
私以外の三人は、いつも、ゴタゴタしていました。
何かしら、小さいことから、揉め事が、起きます。
私は、そんな三人を、
少し離れたところから、
冷静に、客観的、理性的に、
眺めて分析するのが、好きでした。人間の生態観察です。
あれを言ったら、お仕舞いだよなぁ。とか
これは、直ぐ遣らないと、後で、問題になるなぁ。
等々、
私は、三人の、言動を、観察、分析していました。
その人のなさった言動の後、そのの結末迄、予測することが、日常でした。
そして、その場面には、私は、決して介入しません。
私は、固く口を閉じ、ダンマリを、決めています。
生まれてから、ベッドのカーテンの隙間から、夜の街の灯りを見永良、神様とお話したり、ひとりで空想することが、大好きです。
幼い頃は、母や伯母が、本を読み聞かせして下さいました。
自分で、本を読めるようになりますと、たくさんの本を読みした。
本を読むことが、大好きでしたから、よく、図書館でたくさんの本を借りていました。
頭の中で空想してワクワク楽しく過ごしまていました。
自分のリアルな日常生活が、満たされていません。
満ち足りていない為に、防衛規制、ある意味、現実逃避していたのかもかもしれません。
外で、草花を見たり、
木に登ったり、
気に入った石を見つけたり、川を見たり、
昆虫眺めたり、
自然と遊んでいました。
ひとと関わることは、ある意味、とても避けたいことだったと思います。誰かから、優しく、理性的な安心、安堵を感じることありませんでした。恐怖心すら覚えていました。無意識のうちに、身構え緊張していました。
揉め事が起きると、父は、物を投げたり、モノを壊し、怒鳴り、荒れます。
酷いときは、母を殴る、姉を撲る、見るに、聞くに、耐えない、堪えない、惨状となります。
姉は、明らかに、いけないことを度々しますから、父から殴られます。
母は、父と、揉めて、家に居たたまれなくなると、私の手を引いて、
夜、寒いなか、我が家から、母の姉の家まで、とぼとぼと歩きました。
東中野から、中野迄です。深夜、道路をとぼとぼ、母の腕を掴んで歩きます。
その時、必ず、
『あんたさえ、生まれなければ、』と、
私は、母から、言われます。
私は、生まれてはいけない子どもだったのでしょうか？
五歳上の姉は、私に、
あんたなんか、生まれた時から、ずっと死ねば良いと、思ってきた！
と言われます。
あんたがストレスだとか、ストレスで、耳が聴こえなくなったとか、つい最近でも、言います。
私の存在が、彼女のストレスだそうです。
父は、思い通りにならないと、物を壊したり、怒鳴ったりします。
そんな三人と、食卓を、共にする事、
年末年始を、過ごすことが、私にとっては、幼少の頃から、苦痛でした。
我が家のお節料理は、全て、手作りです。
家族総出で、母のお手伝いして準備します。
些細なことから、揉め事が、始まります。
時間の無駄だなぁと、食事の時間以外は、
なるべく、三人と関わらないように、
私は、自分の世界に、生きてきました。
母の作るお料理は、美味しくて、有難いです。
私は、母の料理を食べていると嬉しいのです。
父と、母は、毎週土曜日には、築地に、食材を、買いに行ってました。
母の一番上の姉である伯母は、
戦争中に、満州に、嫁ぎました。戦後、友の会等で、家事等の改善、効率化等に心を砕いていました。
その中で、麻婆豆腐で有名な、陳健一さんのお父様の陳健民さんの恵比寿の中華料理学院の講師をして、料理人の一流の先生方のお仕事の仕方や、技を、勉強しておられました。
伯母が、私の家の食卓に参加すると、楽しく、有益な時間となりました。
伯父は、父の仕事に、関連する企業におられたのです。
そんな意味からも、
伯母は、我が家の『ご意見番』的な、位置にいて下さいました。
一緒にいて楽しく過ごすことの少ない家族4人です。
だいたい、最後には、揉める家族４人で、過ごす、夏休みは、暑いからか、みんな不機嫌。
家族旅行で、長期のお休み、休日の楽しい思い出は、ありません。
何かしら、つまらないことから揉め事が、始まります。
何で、揉め事が起きるのでしょうか？
仲良く、姉と遊んだ覚えは、ありません。
しかし、父を置いて、母の郷里である、広島へ、伯母達と帰省すると、楽しい思い出となりました。
父はひとりでお留守番です。母は、上げ膳据え膳で、ホッとして寛いでいました。
家族で、楽しく食卓を囲んだ記憶は、ありません。
母の作るお料理は、美味しく、嬉しいお食事でした。母は、何でも手作りしてくれました。子どもの頃は、アイスクリーム作る機械を冷凍庫に入れて、ました。
ケーキ、クッキー等々作る為、天火という、オーブンをガスレンジに載せるものありました。
バニラエッセンス、牛乳瓶に入った生クリームとか、子供の頃から身近にありました。
姉の誕生日は、クリスマスイブです。
必ず、ケーキを手作りして、生クリームを撹拌して、デコレーションしました。
チキンのモモをフライにしたり、
マッシュポテトを作ったり、フライドポテト作ったり、
サラダを、ラディッシュや、他の野菜を彩り良く、飾り包丁で華やかに切り揃えて、綺麗に、デコレーションしました。
鳥のモモ肉を浸けている、香味野菜、生姜、等々、美味しい調味液、
香ばしくカラッと揚げる油の香りとお友達、
忘れること出来ない、香りと音と、味です。
私の誕生日は、夏です。
暑いからか、私の誕生日は、ケーキ作ったり、華やかな、洋食の、ご馳走作って、お祝いされた覚えはありません。ちらし寿司、巻き寿司を、作ってくれましました。
私は、母の作る酢飯が甘くて、ちょっと苦手です。
私は、お酢は好きですが、お砂糖が苦手です。黒砂糖は、好きでした。
私の誕生日で、唯一覚えているのは、小学生六年生のお誕生日に、父が、SEIKO 腕時計を、プレゼントして下さいました。藍色の文字盤に、12 の赤い時間を、示す印が、美しく、藍色と赤のコントラストが、とても綺麗です。
心より感謝し、嬉しい、今も大切にしている時計です。
私が、ひとと、ご一緒する時には、客観的に、言動、を、観察して、本音、等々分析して、楽しんでいます。意識すること無く、させて頂いております。
とっさの時に、その人の本性というものは、出てきます。
あっー、やっぱり、こういう時に、こういう言動なさる人間なのね、
と、納得して、います。
予想外のリアクションに、遭遇すると、
ちょっと感動したり、新たな発見が、ワクワクしたり、
人間って不思議で、私ごときには、はかりしれない、可能性、能力、魅力、満載なんだなぁと、感動し、感激し、創造主の大きな偉大な存在に感謝させて頂きます。
人間観察は、底知れない魅力があります。
そして、こんな言動、になるのかぁと、予想外の展開に、感動します。
人と交わるのは、興味深く、楽しいです。
本当に優しく、人間性も立派な、魅力的な方と、出会います。
その度に、感動し、感激し、感謝します。
生きていても、良いのですね。
素敵なひととの出会う機会をを、ありがとうございます。
私は、家族全員を愛しております。感謝することは有っても、悪感情を持ったことは、ありません。
唯一、感じているのは、
何故、そういう言動を取ったのかという、『疑問』です。理由が、知りたいのです。少しは、共感出来たかな？と、考えます。
一緒に、過ごすことが、出来ましたことは、心から感謝しております。
みなさまの、おしあわせをおい祈りしております。
#創作大賞2023