合わせる音は「ラ」

2015.2.22

 オーボエが最初に出す音は「ラ(A)」の音と決まっています。ラの音は、弦楽器だと開放弦(左の指で弦をおさえない)で弾けますから、ピッチを合わせやすいという利点があります。ラの音の周波数は、1939年に国際会議で440ヘルツが標準と決められていますが、現代の多くのオーケストラは、これよりやや高いピッチ、実際には442~444ヘルツぐらいでチューニングすることが多いようです。ピッチが上がると音は華やかになるので、モダン・オーケストラではこのくらいのピッチが好まれているのでしょう。ちなみにN響は442ヘルツを採用しています。一方、古楽器のオーケストラは低めのピッチを選んでいるため、やや渋い音がするという特徴があります。オーケストラによって響きの色合いが異なるのを聴き比べてみるのも楽しいかもしれません。

http://www.nhkso.or.jp/library/cahier_de_la_musique/9073/

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