【要旨】Pfizer BioNTech COVID-19 mRNAワクチンBNT162b2のヒト肝細胞内における細胞内逆転写について
2022年2月号Current Issues in Molecular Biology 44(3):1115-1126
DOI:10.3390/cimb44030073
著者
マーカス・アルデン
フランシスコ・オロフソン・ファラ
ヤン・ダオウェイ
ルンド
モハマド・バルグース
ルンド大学
要 旨
ファイザー社とバイオテック社が開発したCOVID-19 mRNAワクチンBNT162b2の前臨床試験において、BNT162b2注射を受けた動物に可逆的な肝機能の作用が見られた。さらに、最近の研究では、SARS-CoV-2 RNAが逆転写され、ヒト細胞のゲノムに統合されることが示された。
本研究では,ヒト肝細胞株Huh7に対するBNT162b2の影響をin vitroで検討した.Huh7細胞をBNT162b2に暴露し,細胞から抽出したRNAに対して定量PCRを行った.その結果、Huh7細胞においてBNT162b2が高レベルで検出され、内因性逆転写酵素であるlong interspersed nuclear element-1(LINE-1)の遺伝子発現が変化することが確認された。
BNT162b2 で処理した Huh7 細胞で LINE-1 open reading frame-1 RNA-binding protein (ORFp1) に結合する抗体を用いた免疫組織染色により、LINE-1 の核内分布が増加することが示唆された。BNT162b2に暴露されたHuh7細胞のゲノムDNAをPCRしたところ、BNT162b2に特異的なDNA配列が増幅された。この結果は、BNT162b2がヒト肝細胞Huh7に速やかに取り込まれ、LINE-1の発現と分布に変化をもたらすことを示している。また、BNT162b2のmRNAは、BNT162b2曝露後、6時間という短時間で細胞内でDNAに逆転写されることも示している。
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2 2021年にも配備される可能性のある埋め込み型バイオチップの開発に資金援助を行っている。このチップは、Moderna社と米国政府が共同開発した、人間のDNAを変化させる実験的な新ワクチンを配備することができるという。
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