【書くにはいつだって、次がある】ありがとうキナリ杯。そしてお知らせ
応募作品4000件超え、受賞者53名、審査員はひとり。
6月3日の午後2時から深夜0時まで。noteとTwitterに爆風の渦をわかせたキナリ杯。「書き手のフェス」の名にふさわしい熱狂がTLを駆け抜けていきました。
(閉会式までもすごい。6/14まで後夜祭も続いています)
そして、キナリ杯で「応援!エンタメワクワク賞」(協賛:オーエンズ様)をいただきました。やっぱり、ありがとうを100回言っても飽き足りないくらい嬉しいです。
受賞したのは下記の作品。
たとえばこの文章。めちゃくちゃ美しくないですか。こんなのが書けるということは、サトウさんはたぶん、すごく上手なエッセイや小説などが書ける方だと思うんです。でもその能力を惜しげもなく、自分のためではなく、ヨルシカのために使っている。スキルやセンスを、誰かにギブできる人っていうのは、本当に強くてかっこよくて素敵です。
冬に向かう南半球のリビングでイヤホンから流れてきた「花に亡霊」を聞いたとき、思い浮かんだ夏を誰かに教えたくなった気持ち。ヨルシカの透き通った世界に、自分の言葉で彩りを添えられたらいいなと仕上げた作品です。
岸田さんの選評で、文章の美しさだけでなく「強くてかっこよくて素敵」と言っていただき痺れました。でもあの日、文章で誰かにギブをしていたのは、誰よりも岸田さんだったと思います。キナリ杯、楽しかったです。ありがとうございました。
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私の結果が発表されたのは、NZ時間の夜8時。寝ている娘を置いてベッドから抜け出し、手の中の画面に見える、キャンプファイヤーのように立ち上る熱を眺めていました。
そしたらなんかね、思ったんですよ。
人生で書いたことがない音楽紹介を書いてみたくなったのは、note仲間が「推し」について語る文章で楽しんでいる姿を見ている影響だな、とか。
文章の美しさに全力で振り切って書けたのは、いままで私の文章の良さを言葉にしてくれた人たちがいたからだな、とか。
1時間ごとに発表されるキナリ杯の結果のなかにも、何人も知っているお友達の名前を見つけたりして。
なんだかね、2018年4月にはじめてのnoteを書いてから2年間。周りに書いて読む人たちがいたから、私はいまこうやって自分の「書く」を肯定できているんじゃないかって、そんな風に思って。
それから今回の作品、スペシャルサンクスの方がいます。あきらとさんです。
締め切り2日前に「ちょっと感想聞かせて」とお願いして読んでもらいました。そしたら「わかりにくい」(超意訳:実際は1000字ぐらいの真摯なコメントくれました)と率直な感想いただいたので、4割の言葉を削って構成も6割ぐらい変えました。
人の文章の粗や改善点を指摘するって、ちょっと勇気いることです。お互いに、自分の言葉を受け止めてくれるんだなという信頼がないと、きっとうまくいかないなと私は感じてます。
そんな、ちょっとじゃないのにちょっとお願いできる仲間がいるの、noteで書いてきたからなんだなと改めて思って。
そしたらね、この受賞して「うれしい」という気持ちは、手の中に収めておくだけじゃなく、燃えるキャンプファイヤーの炎にのせて空に舞ってほしいなと思ったのです。
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私はいま、開催中の私設賞「 #磨け感情解像度 」の共催という形でお手伝いをしています。
主催はillyさん。私の過去2回のnoteコンテストの受賞に力をかしてくれた人です。
今回受賞したキナリ杯・特別リスペクト賞の賞金は、1万5000円。
ここまで書いたらもうお気づきだと思いますが、キナリ杯の賞金は全額「#磨け感情解像度」にサポートします。
で、illyさんと相談しまして、賞を増やしました!!
[illy presents] note非公式コンテスト「#磨け感情解像度」
気持ち/人への想い/葛藤/心象を、解像度の高い言葉でうまく表現した作品に賞を贈ります。
・作品形態は小説/エッセイ/評論/詩など、言語表現であればなんでもOKです。文字数にも制約はありません。
・ 描く「感情」の種類も、なんでもOKです。
・ 応募は「1人1作品」「無料公開」でお願いします。
▼応募期間▼
2020年6月1日(月)〜6月30日(火)23:59
(お住まいの国のTimezoneで)
※日本時間6月1日以後に投稿された作品が対象です!過去に投稿された作品は応募できませんが、投稿しなおした場合は応募できます(キナリ杯と一緒です)
▼応募方法▼
note投稿にハッシュタグ #磨け感情解像度 をつけて投稿してください。
twitterでもタグ付きで投稿してもらえると尚喜びます。
▼賞▼
・最優秀賞(1名) 賞金 1万円
・優秀賞(7名)賞金 3,000円
・佳作(若干名) 若干の賞金
こちらに加えまして、下記の賞が特別枠で加わります。
・特別枠・芽生え賞(5名)賞金 3,000円
もっと磨き続けてほしい、そしてもっとこの人の作品を読みたいと思わせてくれた書き手に贈ります。noteをはじめて間もない方や、投稿本数がまだ少ない人が対象です。
※サトウカエデは他の審査には加わりませんが、芽生え賞だけはillyとサトウカエデの両名がえらびます。
キナリ杯、受賞者は53名でした。これ、主催・企画・審査・後援まで一人でされた岸田奈美さんが、115名もの応援をあつめ膨らんだ賞の数です。
もしキナリ杯の賞が当初の15枠だったら、私、受賞できていないと思います。コンテストで入賞するって、どうやってもうれしいです。賞がたくさんあるってことは、うれしい思いを受け取れる人が増えるということ。
それって、いいなって思いませんか。
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最近娘と一緒に見ているアニメ『ハイキュー』の第一話に、こんなセリフが出てきます。
「負けが決まっている勝負なんかない」
弱小部に所属していた主人公が、圧倒的不利な試合で放つ言葉です。
バレーボールが題材のハイキューでは、負けたらそこで試合終了。1年ごとにメンバーが変わる高校生。一度たりとて、同じ試合はありません。負けたら終わり。コートに立ち続けることは叶いません。
書くことも同じ。最初から、結果が決まっているコンテストはありません。ただ、高校生が主役のハイキューと違うのは、コンテストが終わっても、また次の「書く」があるということ。
書いて、作品を世に出すチャンスは、一つではありません。書くことは、人生に寄り添うもの。書こうと思えば、何度でも、次の機会が開かれています。
北半球が初夏に向かう6月いっぱい。この広い夜空のようなnoteの街で、ひとつのタグをたどって、みなさんの磨かれた作品を読みに行きます。
このタグが、誰かの書いて読むを楽しむきっかけになりますように。投稿、お待ちしています。
▼投稿された作品は、こちらのマガジンにピックされます。