鷹かなんかを腕に乗せた男子埴輪【埴輪紹介所その85】
人より鳥のほうに目が行く。
鷹という解釈になっている。
前腕に乗せる鳥となると鷹でまず間違いないとは思うが、鷹にしてはかわいい丸い目。
くちばしは鷹らしく尖っている。
鷹の尾に鈴。
羽は割としっかり線刻されている。
飼い主の右頬は削れてしまっている。
だが気にせず笑顔をキープ。
折りたたまれた太いミズラを紐でぐるぐる巻きにする。
腕についた支えはたすきのよう。
鷹が重いか。鷹にしては小さいと思うが、埴輪の腕は折れやすい。
ウエスト細いなあ。
そのウエストと上着の裾を鋸歯紋がめぐる。
ほか線刻は控えめ。帽子に少々。
てっぺんが前に突き出す、つばの広い帽子。
モデルは革製?
左腰、手前は鞆。弓矢はないが。
奥のはなんだろう。
図録によると餌袋だが。よく見るとここにも鋸歯紋。
太田市2012年刊行の『オクマン山古墳パンフレット』では「餌籠(えかご)と思われる編籠」となっている。
そして
彼の大刀、知りませんか?
弓矢も大刀もないが鷹がいる彼。
群馬県太田市のオクマン山古墳出土の男子埴輪。
所蔵は太田市教育委員会。
撮影は2020年『発掘された日本列島2020』江戸東京博物館にて。
『集まれ!ぐんまのはにわたち』でも目撃しました。
身長問題。
『発掘された日本列島2020』の図録では高さ138㎝。
『集まれ!ぐんまのはにわたち』の図録では高さ147㎝。
どっちが正しい?
ちなみに左奥の弓形埴輪は復元高さ109cm。円筒台がなければ同じくらい?
またね。
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