後姿がエライことに【埴輪紹介所その96】
大刀を二本、重ねて佩く。
白く塗った頸飾り、2列たらす。耳環も白い。
顔や腕などは、いわゆる、下総型の人物埴輪。
しかしこの埴輪、後姿がエライことに。
ミズラが耳孔から出ている。というより、ミズラを耳孔に突っ込んで引っかけてある。
粘土での造形と言うことを考えると、このつくりはミズラが取れにくくていいのかもしれないが。少なくとも片一方は残った。しかし。
後ろ頭に孔。大きい。乾燥・焼成のための通気口だとは思うが、大きすぎないか? 本来は、かぶり物で隠れていたのかもしれないが。
茨城県猿島郡境町大字百戸字マイゴオ出土の男子埴輪。
所蔵は東京国立博物館。
撮影は2018年、東京国立博物館にて。
ちなみに、同じところから出土したのに、ミズラのつくりがちがう埴輪がある。
なぜか。どっちを先に作ったか? あるいは制作者が違うのか。
またね。
いいなと思ったら応援しよう!
お読みいただきありがとうございます。サポートいただきましたら、埴輪活動に役立てたいと思います。