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布は残った【埴輪紹介所その145】
上から左側へと垂れているのが布。
その下の板は経送具(たておくりぐ)というものらしい。
右側の丸みのある部分は機織る人の上着の裾らしい。
織る人は、ほかは腕のかけらしか出土していないらしい。
頭部がないと髪型がわからない。ということは厳密には性別不明なのだ。
そして、顔がないと、図録やポスターのメインからは外されてしまう。
機も不明部分が多いが、原始機(げんしばた)や腰機(こしばた)と呼ばれる機らしい。
栃木県下野市の甲塚(かぶとづか)古墳出土の、機台を持たない機で機織りをする埴輪。残存高さ53.7cm。
甲塚古墳からは、機台を持つ地機(じばた)で機織りをする埴輪も出土しています。
こちらは女子と判明している。
なので原始機の埴輪も女子と推定される。
機織りをする埴輪はこの2体だけ。
甲塚古墳出土品は一括で重要文化財に指定されています。
所蔵は下野市教育委員会。
撮影は『発掘された日本列島2015』(於・江戸東京博物館)にて。
またね。
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