ぐるぐる武装【埴輪紹介所その176】
衝角付冑(しょうかくつきかぶと)のとんがり。
それに合わせたような三角錐のとんがり鼻。
肩甲(かたよろい)をつけている。
肩甲から籠手(こて)まで、ぐるぐると紐を巻く。
珍しい。おもしろい。だが武装の効果はあるのか? 甲の押さえにはなるか。
太ももが半球・ひざ下が異様に長い・靴が平べったい、は、二本脚で立つ埴輪の基本。
両手で大刀をしっかり握る。
いま抜刀しようというところなのか、さやに収めたところなのか。
腕は細く長い。指は細く直線的。
頭椎(かぶつち)の大刀。赤い縞々。
甲には赤い格子もよう。おそらく小札を表している。
生出塚埴輪窯跡出土の男子埴輪。高さ127㎝。
所蔵は鴻巣市教育委員会、保管・展示は「クレアこうのす」。
おすすめ参考文献
高田大輔(2010)『東日本最大級の埴輪工房・生出塚埴輪窯』(シリーズ「遺跡を学ぶ」073)新泉社
撮影は2018年『企画展 埼玉の古墳3 ―北足立・北埼玉・南埼玉・北葛飾―』埼玉県立さきたま史跡の博物館にて。
またね。
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